メカたま日記 Season2 最終決戦 「Promise(約束)」

卒業式から、しばらくして迎えた「最終決戦」とも言える「国家2級自動車整備士試験」。この日の為に、2年間を費やして来たと言っても過言では無い。最終決戦前日も、実は午前中90分だけ学校行って最後の調整とかセッティングをしていた。「ヨシっ!当日はこれで行こう!」と。迎えた最終決戦当日の3月26日日曜日。俺は、全てに決着をつけるべく「静かなる闘志」を燃やしていた。亡き親友と交わした「約束」と、シーズン半ばで離脱してしまった「戦友」の思いを乗せて。受付開始時間の午前8:45になり、俺は友達と「ぶちかますぞ!」とグータッチして各々の「戦場」へと足を踏み入れた。もう「後戻り」する事さえ許されない「戦場」に。俺は自分の席へと座り、「ゾーン」を発動させる準備をしていた。目を閉じて呼吸はゆっくりと。高鳴る鼓動を抑え、「臨戦態勢」に入った。まるでF1のスタート直前みたいな状況だった。各々のグリッドに着き、ヘルメット越しにスタートを今か今かと待ちわびている。そんな状況だった。あとは己の精神を統一し、自分が出せる最大限の力を出すのみになった。そして、開始の合図と共に「最終決戦」がスタートした。現地に行くまで聞いていた、ひろがるスカイ!プリキュアのOPは、俺の背中を押していた。俺は、この日の為に「禁忌」とも言える「ゾーン・オーバーリミット」というのを発動させた。過去にも1度だけ発動させたが、上手い事制御が出来ず効果が残留したり、あまりの反動に耐えきれなくてダウンした事がある。それくらい危険な代物でもある。でも、今回の為に制御出来るようにと「特訓」をしていたりもした。今回は、上手い事制御して完全に使いこなしていた。ジーゼルが終わり、仲間達と自己採点した所、合格してるのは事実だった。小休止を挟んで迎えた「本当の最終決戦」である「国家2級ガソリン自動車整備士試験」を迎えた。俺は、ゆっくりと席に座りゾーンを発動。試験開始の合図で最後の戦いがスタート。過去の自分に別れを告げる戦いでもあった。泣いても笑ってもだ。「ありがとうと笑う、優しさを繋ぐバトン」が俺に手渡されると過去の俺は、「今までありがとう。また何処かで会おうな。」と言って笑顔で手を振っていた。そして、問題読み間違えとか無いように丁寧に読んだりして解いていた。でも、あの臨場感マジで「麻薬」みたいで「クセ」になりそうだった。高鳴る鼓動、湧き出すアドレナリン、血が滾り、闘志が沸き立ち、制御が出来るか出来ないかじゃない。制御してみせる!そう自分に言い聞かせていた。そして、試験が終わり、自己採点でも8割と両方合格していた。ちょうどナイスタイミングで効果が切れた為、頭痛に襲われながらも全て戦った俺には、思い残す事はひとつも無かった。振り返ったりもしなかった。最終決戦を終えた皆の顔には、とびっきりの笑顔と安堵の表情が出ていた。俺は、全て終わった直後に自分の荷物を全てまとめて、仲間、いや、「戦友」に別れを告げて帰路に着き、2年間という「壮絶な戦い」にピリオドを打った。これにて、メカたま日記Season2は、終わりを告げるとしよう。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?