メカたま日記(Day4)

さて、前回は実習の様子とかを書いたけど今回からは座学の方を書いていくよ。今回やったのはディーゼルエンジンの燃料噴射装置と油圧と電動パワステ。ディーゼルの燃料噴射装置は大きく分けて2つある。1つ目は小排気量クラスに使う分配型。2つ目は大排気量クラスに使う列型ポンプ。といってもだ、昨今のディーゼルエンジン事情なんざ上記の2つではなくて「コモンレールインジェクション」や「ダイレクトインジェクション(直接噴射)」という方式が主流である。これも120年近くある自動車の歴史で生み出された物である。ちなみに「コモンレールインジェクション」を世界で最初に作ったのは日本の企業「デンソー」である。まぁ俺はディーゼルエンジンの類の話はせいぜいレース用しか分からない為ここでは割愛させてもらうよ。お次は俺もそうだけど皆いつもお世話になってるパワステの話。今や自動車のマストアイテムとなってるパワステ、一昔前だとグレード毎に着いてるか着いてないか別れていた。もちろんブレーキング時にタイヤロックを防止する「ABS」も。今回の座学では油圧式と今のトレンドである電動式のふたつを学んだ。前者の油圧式は今や市販車では採用例が殆ど見られないがF1やトラックとかでは採用されていたりと完全に消えた訳では無い。何故F1が油圧パワステかと言うと…規則で定められてるからだよ!!そして電動パワステは昨今の市販車に多く採用されている理由は小型軽量で燃費向上に貢献しているのとエンジン負荷軽減にも貢献しているからだ。はっきり言うと油圧と電動どっちが楽かと言われると電動だ。実は初代プリウスにも電動パワステが採用されておりまさに「エコカー」を象徴するアイテムとなった訳だが…まぁECUが異常信号か電流読み取ったと勘違いしてバグってハンドルが勝手にまるでミスターマリックがハンドパワーで動かしたかのように右へ左へ動くという現象があってよく対策品に交換していたと俺の担任でもありトヨタで24年メカさんをやっていた先生が教えてくれた。今ではそんな現象を見る事は殆ど無い。それ程技術が発展しているという証拠でもある。話は逸れるけど、1995年の東京モーターショーのトヨタブースに突如現れた謎のハイブリッドカー「プリウス」その姿はまさに「近未来」そのものを表しているデザインだった。そして当時最新鋭だった技術を惜しげも無くぶち込んでいた。今では「ごく普通」となった「ガソリン直噴エンジン」や「ハイブリッドシステム」といった技術を。そしてその2年後の東京モーターショーで「プリウス」の市販モデルとお値段を公開した時周囲はかなりザワついた「215万ってバッテリー単体の値段なのでは?」とか色々騒がれたが本当の意味は「21世紀へゴー!」という語呂合わせだ。そして初代のキャッチコピーは「21世紀に間に合いました。」とトヨタの本気が伺える。でも市販にあたってあるものと無いものがある。まずはコンセプトカーに搭載されていた「D-4(ダイレクトインジェクション4ストローク)」というガソリン直噴エンジンはハイブリッドシステムとの効率面を配慮して搭載されていない。ちなみにコンセプトカーと市販車のスペックはかなり違っている。コンセプトカーはエンジンだけで150ps+モーターだから推定でも160~172ps行ってるかどうか。そして市販車はエンジンだけでは軽自動車の自主規制値より少し低いだけである58ps+モーターが41psの合計99psとガソリンエンジン車のヴィッツ(現ヤリス)と大差ないパワーだった。それとバッテリー不具合を心配する人が意外と多い上、動力性能が小型車と変わらなかった為、年間販売台数は良くて2万台で末期には遂に1万台を割り込んでいるという状態だった。まぁ世界で初めての量産ハイブリッドカーだったからその点は考慮して欲しい。99年にホンダがプリウスをぶち殺して天下取るために生み出した「アレ」を出すまでは。でも今となってはトヨタのフラッグシップを務めるなどその存在はかなりの物になっている。だいぶ話逸れたけどこれ程電動パワステというものは燃費向上に貢献しているということ。次回も座学や…

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