専門に行って、最初に教わったこと。

これは、今だから言えるけど、専門入って最初に教わったと言うより、最初に学んだのは、誰かに「負ける」という事。俺に足りなかったのは、そこだった。確かに高校時代は、圧倒的な強さとは言いきれないけど、かなりの強さを発揮して、周囲を脅かしていた。その姿まさに、中国に古の時代から伝わる動物「白龍」の如く。そして専門入って、最初の実技試験は、悔し涙から始まった。すごく悔しかった。何度も何度も枕を殴った。初めて、誰かに「本気で負ける」という事を教えてもらった気がした。あの時の事は、未だに脳裏に焼き付いて忘れられない記憶になっている。周りよりも数倍、俺は必死に練習した。昼休みの時もイメトレまでした。けど結果は、タイムオーバー。あの時、タイミングベルトの山が飛ぶ時の「パンッ!」という音は、一生忘れられないし、あの時すぐにでも対処した際に、右側に力が入らなくなったのも、鮮明に覚えてる。そしてもう一度、誰かに、自分自身に「本気で勝つ」という事も教えてくれた。これは、メカたま日記Season1にも書いた「死闘!ストラットゲーム!」というエピソードを読んでもらえば分かるけど、あの時程、初めて、「本気で自分自身に勝つ」というのを教えてくれたものは無い。そして、誰かに「知識の差」で「本気で勝つ」というのは、低電圧の試験の時に教えてもらった。あの時は、自分の強みでもある「知識」を最大限に引き出す事が出来たからこそ、なし得たものでもある。先生からも、俺の実力はかなり評価されている。「たとえやられようと、何度でも何回でも立ち向かう。そのハングリー精神と、気になる事はとことん追求する、その飽くなき探求心は、他の誰にも真似出来ないし、君しか持ってない最強の武器だ。」と。確かにその通りだ。だからエコランでも、鈴鹿大会の際に、第1メカニックを担当させてもらうことが出来たし、全国大会でも、スポッターとして、ドライバーの支援をする事だってできた。何事にも、やらずに頭ごなしに、「あーでもねぇー、こーでもねぇー」と言うより、まずは1回やって見て、言った方がよっぽど自分の身のためにもなる。そう言い聞かせて俺はいつも挑んでいる。「ゴールは此処じゃない!まだ終わりじゃない! 」という、B’zの「兵走る」という曲の歌詞が、今の俺を表してくれている。本当に教えられる物が多い程勉強になるし、身に付くもの多い。そして得る知識も多いし、それだけ自分自身が持てる「武器」が増えるという事でもある。この経験が、将来的には、最大限活かされる事にもなる。

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