メカたま日記OVERDRIVE!!最終回「Circle Love~サクラ~」

遂に迎えた「最終決戦」の車体整備士国家試験。これまで自分たちが培ってきたノウハウ、得てきた知見をフル活用して策を練る所か「臨戦必勝体制」で挑む最初で最後の大一番でもある。2級よりも更に強くなってもう一度会場に戻って来た俺は、周りから「いつものお前じゃねえ…すげぇ静かというか?来る前に1人ぶっ殺してきたのか?」とザワめかれたが「去年もこんなだったぞ。」と正に昨年の「正常進化形態」として戻って来た。そして、会場入りした瞬間に「こっからは、くだらねぇ戯言能書き必要ねぇ。来るなら来い!徹底的にぶっ潰す!」と、これまでに無いくらいの「黒青の波動(ダークブルーマイカ)」を放っていた。亡き親友に誓った約束も、この日まで支えてくれた中学時代の友達にもLINEで「それじゃ、最後、行ってきます!」と送って決戦に備えていた。一通りの準備を整えて、試験管の「5,4,3,2,1,スタート!」というカウントダウンで、今シーズン本当の最終戦がスタート。今までやって来た問題が大多数を占めており、攻略法を体得していた俺は楽々と回答していた。レギュレーションでは、試験開始後30分経過した時点で退出可能の為、短時間で攻略してやる!と無双していた俺は、昨年以上の強さを見せていた。そして最後の問題を回答して見直しをしてる時に間違いに気付いて直して、全てを確信して俺の国試は終わりを告げた。その後、自己採点をした時に38点を取って合格してるのは事実だった。その時に担任が「暫定だけど皆合格!おめでとう!!」と言って、俺は思いっきりガッツポーズをしていた。この1年間、見えない物を見ようとして必死にもがいて、自分を見失いかけて、その中でも「輝き」を消す事無く戦い続けた俺は、どんなプレゼントを貰うよりも嬉しいプレゼントを貰った。最後まで諦めなかったその姿は、正に「プリキュア」そのものと言っても過言では無かった。どんなピンチに陥ろうとも、直面した際にも皆で乗り越えて来た。この日は、「勝負ネイル」としてプリティホリックのプリティアップネイル(キュアスカイ)を足に塗って迎えていた。今まで一緒に戦ってきた「仲間」と最後まで戦いたいという俺の「意思」でもあった。試験中に「超えるべき相手は誰だ?」とあの時の自分が問いかけてきた。俺は「超えるべき相手?それはお前と15人の仲間達だよ!」と答えて最後まで諦めずに挑んだ。30分、その30分が恐ろしく長く感じた。だけど皆合格という結果が全てを物語ってくれている。去り際に、ここまで歩んできた15年間、日数にして5475日、時間にして131496時間、秒数にして473385600秒の思い出が蘇ってきてもいた。こうして俺の15年も及ぶ学生生活は幕を閉じて終わるのだった。

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