Traigun PRO ファーストインプレッション　

X-raypad Traigun PROを3時間ほど使った時点での感想を書いていきます。

・注文から発送まで

　とてもスムーズに行われました。
5月12日に注文、翌日に注文完了のメール。17日には日本に到着し、翌18日に配達完了。海外から取り寄せたとは思えないスピード感でした。価格は500mmスクエアサイズが送料込で¥5,575。梱包は丸めた状態で、外箱の上から一回り大きい箱にしまわれて配達されました。箱や本体へのダメージは無し。素晴らしいお仕事に感服致しました。

・巻グセと裏面の防滑性

　箱からマウスパッドを取り出すと、すぐにフラットな状態になり、巻グセは全くありませんでした。
　従来のX-raypad製品は裏面のゴムの防滑性が壊滅的で、ANTI-SLIP RUBBERと書かれた文字を見ながら何かの罪に問えないか思索を巡らすほどの問題児でしたが、Traigun PROはAqua Control零と同じくハニカム状に張り巡らされた滑り止めに改良されており、強くマウスを振ってもズレることがないようになっていました。
　私はマウスをマウスパッドに押し付けてトラッキングするタイプの人間で、Aqua ControlⅡを使用していた際は1ゲームが終わった後にマウスパッドが机から半分ほどずり落ちていたり、マウスを滑走させる時にマウスパッドごと動いてしまいうまくトラッキングできないようなシチュエーションを経験したので、これは素直に嬉しい改良です。

・表面

　試用にあたって用意したのはVAXEE OUTSET AX(400dpi 1000hz 感度OW12.5)、マウスソールはTalon games 汎用10mmドーナツ型を4点、アームカバーです。
　アームカバーはアマゾンで740円で購入したSOWANというメーカーのナイロン、ポリウレタン製のものです。このアームカバーはAC2やArtisan 零Xsoftで若干の抵抗を感じるものですが、Traigun PROはその2つよりもスムーズに動かすことが出来ました。同じCORDURA素材を使用したマウスパッドであるPulsar Paraspeed V2よりも少々滑りは悪いですが、マウス移動の妨げになるようなものではなく些事と感じました。

　ステッチはマウスパッド表面より若干高め。柔らかめの糸を使っているため腕に擦れた時の刺激は少なめです。
　初動は軽く、指先の僅かな動きも逃さず捉えてくれます。滑りはさらりとしたドライな滑走感。表面のザラ感は少なく、アムンゼンマウスパッドが嫌いな人でも問題なく使えるかと思います。動摩擦はほんの少しだけ感じる程度で、硬い中間層が滑走安定性を高めており、トラッキングが快適に行なえます。
　止めに関しては滑りとトレードオフ……ではなく意外と止まります。
体感ではAC2とParaspeed V2の間か同じくらいで、正確なマイクロフリックが求められるゲームでも問題なく使えると感じました。ただし中間層が硬いので、マウスパッドの沈み込みを利用した止めを行うのは難しいです。

・簡単な比較

　X-raypad公式の表によると、Aqua ControlⅡ<Minerva<Traigunの順にスピードタイプに近づいていくとのことですが、私はMinervaを持っていないのでAqua ControlⅡと、同じCORDURA素材を使用したPulsar Paraspeed V2で比較します。

　私の体感では、
・初動の軽さ AC2<Paraspeed<Traigun
・動摩擦 Traigun≦Paraspeed<AC2
・滑走の安定性 AC2<Traigun≦Paraspeed
・止め Paraspeed≦Traigun<AC2
・中間層の硬さ AC2<Paraspeed<Traigun
という印象を受けました。

・まとめ

　総じてクオリティの高いスピードタイプマウスパッドです。
OWのような激しい視点移動やトラッキングが求められるゲームだけでなくValorantのような丁寧な視点移動と置き、正確なマイクロフリックが求められるゲームでも実用の範囲であると思います。
　中間層が非常に硬いので沈み込みを利用してマウスを止めるタイプのプレイヤーにはあまり向いていないタイプのマウスパッドかもしれませんが、ハードパッドやArtisanのMidといったマウスパッドを使用しているプレイヤーには非常に相性のいいマウスパッドであると感じました。
　改良された防滑性の高い裏面や、買ってすぐに使えるレベルの巻グセのなさなど細かい部分の満足度も高く、この性能の500mm×500mmのマウスパッドが6000円弱で買えるというのは素晴らしい。
　感想は以上です。短時間使用の雑感ではありますが、お目通し頂きありがとうございました。