発達障害は魔法使い 〜発達障害の原因についての当事者アンケート結果〜
「発達障害の原因」について、当事者のみにお答え頂くアンケートにたくさんの方のご協力を頂きました。
本当にありがとうございました。
3日目現在で1000票を超えるアンケート結果になっており、たくさんのご意見も頂きました。
改めて勉強になった部分がたくさんあり、考察を残したいと思います。
まず、11/3現在の投票数は
遺伝 81%
食べ物 3%
環境汚染 8%
霊的なもの 8%
(投票総数 1021票)
となっています。
ダントツで遺伝がトップになっています。
コメント欄にも多くの方が、親から受け継いだ、という意見も多くあります。
私自身もこの意見に同調しています。
上記の選択肢以外にも何かあればコメント欄へ、というお願いをしていました。
そこで多かったのは、「家庭環境」でした。
家庭で何かしらのストレスがあり、その結果だ発達障害になった、もしくは似たような症状になった、という意見です。
遺伝が先天性だとすると、家庭環境は後天性になります。
海外には強いストレスを受けると発達障害と似たような症状を引き起こす、という報告もありました。
私自身も中学生の頃は、学校、家庭両方から暴力を受けた経験があり、強いストレスに晒された期間があります。
そして、そのストレスやトラウマがしばらく残った経験があります。
個人の感覚としては、強いストレスは発達障害と似たような症状を起こす、という報告に対して、あながち間違いではないかと思うのですが、一点説明がつかないところがあります。
それはストレスを感じてなかった小学校時代の行動です。
私は勉強もなんとか平均まではついていくことはできましたし、ものすごい問題行動は起こさなかったと思っています。
しかし、いつも机の中はプリントがぐっちゃぐっちゃに溜まっており、席は教壇の横にされることもありました。
また、机の中がプリントでぐっちゃぐっちゃになっている同級生はおそらくいませんでしたし、なぜ私もそうなるのかがわからずにいました。
これはADHDの症状としてよくあることであり、この時点でADHDを充分疑える要素はありました。
ですので、強いストレスに晒される前にはすでに症状は出ており、先天性の可能性が高く感じます。
発達障害者の中には、いじめや暴力を受けたことがある人も多数おり、家庭環境にストレスを受けたことがある人もたくさんいます。
私も今思ってみると、両親は私よりもっと発達障害としての症状があり、特に父親のASDのような症状からカサンドラ症候群の症状を起こしていたとも考えています。
(今では全然恨んでいませんが、今でも腹を割って話すことはなかなかできないでいます)
私見ですが、発達障害は先天性であり、遺伝要素も高く、さらに親族に発達障害傾向がある人がいると、強いストレスを感じることが多いのではないかと思いました。
ここまでが発達障害の原因に関しての考察ですが、このアンケートでさらに学べたことがあります。
私は反対意見というか、一見受け入れ難い意見こそ、そこに学ぶことがあると思っているドMタイプです。
アンケート中に入ってきた、私自身がちょっと感情的になりそうな意見で、
1,こういうアンケートはいかがなものか。発達障害を食い物にしてる人たちの格好の餌になるのではないか?だって発達障害当事者もこう言ってるしって言われかねないよ
2,こういうアンケートは差別になるからやめろ
というものがありました。
1に関しての意見は私個人的な解釈になりますが、もしもアンケート結果が「食べ物のせい」「環境汚染」「霊的なもの」がある一定の得票になった場合、それをウリにしてる支援者や支援者もどきの餌になるのではないか?という危惧から来たものだと思いました。
もしかしたら「遺伝」という結果でも、遺伝を防ぐためにどういう食品を取ったりしたらいいか、などのビジネスに繋がる可能性もあります。
たしかにそのアンケート結果を用いて、ビジネスに繋げることも可能性としては充分にあり得ます。
しかし、このアンケートに多数の当事者が投票してくれた、という結果を踏まえると、世の中に出ている発達障害を治す、という声に対して、なんかしらのアンチテーゼを感じます。
そもそも私自身もそのようなアンチテーゼを持っておりましたが、このアンケートで実際に当事者達がどのように自身の発達障害を捉えているかを知りたい、という気持ちがあり、アンケートを開きました。
コメント欄には、「遺伝に投票したが、何かしら必要な遺伝であって、遺伝というより遺伝子、というニュアンスだ」という声もありました。
確かにマイナス面が強調される障害ですが、当事者自身が果たしてこの発達障害を無くしたい、と思っているかどうかはまた疑問となってきます。
以前、当事者のトークライブにて、登壇者の方に「発達障害を消したいか?」という質問に対して、「そうは思わない」と全員が返答しました。
発達障害の脳内には、凸になる部分があり、それがアイデンティティとして愛せる部分でもあるから、という答えです。
発達障害で困ったことがたくさんあるのに、なぜそれを愛せるのでしょうか?
世の中の発達障害者は「生きづらい」という認識をされているのに?
それはこういうことではないかと思いました。
発達障害脳は、様々なイメージやアイデアで満ち溢れており、それこそが発達障害脳の本領である
しかし、現実社会においてイメージやアイデアをアウトプットできる手段は少なく、アウトプットするにはそれなりの環境、職業、周囲の理解が必要。
また、イメージやアイデアで満ち溢れてる分、生活や仕事で必要なスキルに関しては非常に弱く、またそれを必要とされている社会に生きづらさを感じている。
要約すると、「能力的なパラメーターは健常者とそんなに変わらない、もしくはそれより多い総数を持っているが、パラメーターが多く振り分けられた分野が発揮できるのには、ある特定の条件が必要。少なく振り分けられたパラメーターの分野に社会は多くのニーズがある」
RPGで言えば、「色んな魔法が使える魔法使いとして生まれたが、世界は魔法が封じ込められており、戦闘能力が低くすぐ死ぬ、使い道がわからない困ったキャラ」になるのでしょうか。
先述の受け入れ難い意見2番、「こういうことは偏見に繋がるからやめろ」について。
多分、多分なんですけど、この方は当事者ではなく、障害者を守るような気持ちで発言したんじゃないかと思います。
私たち魔法使いは、守ってもらうよりも、大好きな魔法を使って生きていきたいんです。
でも、魔法が使えるのに使える世界じゃないから、「あいつ自分のこと魔法使いって言ってるけど、使えない、単なる変わったヤツだ」って思われちゃう。
この日本で魔法を使えるようにするには、魔法使いが集まってる分野に行くか、魔法を使うための訓練をするかでしょうか。
是非この日本でも、ホグワーツ魔法魔術学校みたいな学校ができたらいいな…
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