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【ブルアカ】伏線メモ【2023年8月時点】

 最終編まで読み終えて思ったこと、それは。

 ────この世界のこと全然わかんねえ。

 だった。

 部分的に考察できそうなポイントは適宜提示されてきたが、ユーザにも伝わるような表現で明言された要素は少ない気がする。

 なので好き勝手に現状の伏線をメモし、後で見返せるようにしておきたい(2023年8月/カルバノグの兎二章時点)。


①ベアトリーチェの世界創生

 四章のゲマトリア会議でベアトリーチェが溢した意味深な台詞。一度世界を壊して作り直すことで創生神になることだけが、先生を倒せる方法である。

「キヴォトスが学園都市である限り。学園都市に存在する先生というファクターを打倒することはできない。それが世界の法(ルール)」

雰囲気で喋るゲマトリアのみんな


 ゲマトリアの人たちは雰囲気でそれっぽく喋るところがあるので、それが比喩なのか本当のことなのかは不明。ただ、会議の内容を真とするならば、キヴォトスはかなりメタ的な要素で成り立っていると思われる。

 学園都市を主題に置き、その世界に立つ先生という要素を排除することはできない。何故なら主人公だから。それは我々ユーザの目線であれば当然の共通認識であるが、シナリオに登場するキャラクターにそれを言わせると全く別の意味が生まれてしまう。

 ゲマトリアは自分らをシナリオに登場するキャラクターだと自覚しており、先生をシナリオ上の主人公だと認知している可能性がある。そういう意をはらんでしまう。

 以上のことから、ゲマトリアは我々ユーザと同じ視点に立っている可能性がある。と、考えてもいいのかもしれない。

 キヴォトスを滅ぼし学園都市という主題を破壊してしまえば、先生からは学園都市の主人公という後ろ盾が消える。結果、先生はただのキャラクターと成り下がる。故にテーマを破壊して創世神に成ることで、自分がシナリオの書き手になればいいんじゃん? という横暴に過ぎる考えがベアトリーチェの主張だった。

②色彩

 キヴォトスの外にいる何か。白痴の災害。キヴォトス住人にとっての毒。

 どれだけの時間があっても色彩はキヴォトスを見つけられない筈だったのに、ベアトリーチェが楔となり色彩はキヴォトスを見つけてしまった。「色彩を利用して上位存在になるだけの予定でしたが〜〜? 先生を消すために呼びましたw!」らしい。

色彩を呼んだせいで粛清されるベアさん



 色彩に触れると、キヴォトス住人の持つ「神秘」は「恐怖」に反転する。

雰囲気で喋る黒服


 例えば、シロコが「狼の神」の神秘を「金狼犬アヌビス」の「恐怖」に反転させられたように、色彩は生徒の持つ本質を反転させることが可能。だが、その目的は、神秘や恐怖や神秘と恐怖を合併した「崇高」の取得を目的にしているため、反転は副作用なのかもしれない。

雰囲気で喋る黒服(半壊)


 また、白痴に思われていた色彩は、黒服曰く計画性や意志があるのではないか、と示唆されている……が、真相は不明。黒服にわかんねえなら私らにもわかんない。

 本当に明確な意思を持って何かを成し遂げようとしているのか、あるいは、動物的な本能で動いているだけの災害なのか。

 ただ、一つだけわかったことがある。それはキヴォトス住人には神話的(旧約聖書的)な要素を持つ存在がいるということだ。それが黒服の言う神秘であり、また、神秘を持つ者は反転する恐怖も持ち合わせている。恐怖に転じると個は歪み恐怖の持つ本質に従うようになる。例えばシロコは「全ての生者をあの世に導く」という本質に従っていた。

 …………。




 いやこれ異次元の色彩だな⁉︎


 宇宙から(キヴォトスの外から)飛来した外なる神。触れた者を狂気に陥れる(恐怖に反転させる)災害。人の狂気を摂取(神秘を獲得)して狂気に取り憑かれた者を操る(本質に従わせる)。

 どこからどう見てもHPL御大の名作「宇宙からの色」に着想を得たと思わざるを得ない。色彩の存在や行動原理が物凄くクトゥルフ神話っぽい。大好物。

 他の怪しい人たち↓

・小鳥遊ホシノ
暁のホルスの名で呼ばれた過去を持つ
オッドアイは太陽と月の目を持つホルスの隠喩
黒服曰く、「キヴォトス最高の神秘」

・ノノミ
“ネフティス”グループの令嬢?

・ノア
ウトナピシュティム、アトラハーシスの方舟
旧約聖書の要素がこれでもかというくらい出てくるのに無関係なワケ……ねえだろ⁉︎

③無名の司祭

 あらゆる時空の「忘れられた神々」を追放したい。無名の神(超自然現象)を信奉。故に崇高を所持している(意味不明)。オーパーツを遺した旧キヴォトス人。色彩に触れた別時間軸の先生を操った謎多き存在。驕るなーーッ!

 また、「忘れられた神々をこの世界から追放できるようになった。ようやく彼らは我々と同じ運命を辿る」という台詞から、以下のことが推測される。

・「忘れられた神々」=現キヴォトス住民?
 現住民と相容れない存在で追放を望む

・我々と同じ運命=旧キヴォトス人である無名の司祭は色彩に襲われて滅びた?



…………。





 いやこれ旧支配者(クトゥルフ)だな⁉︎


・ブルアカにおける旧支配者
 キヴォトスの旧支配者であり、復権の時を待ち侘びている。無名の神を崇拝し、現住民の排除を望んでいる。

・クトゥルフ神話における旧支配者
 旧神に敗れて活動を制限されている存在。人類史以前に地球を支配していた神々。旧支配者の大司祭(クトゥルフ)を信奉するカルト集団は今でも大司祭の復権を望んでいる。

 旧神(色彩)に破れて活動を制限されているキヴォトスの旧支配者。無名の神(旧支配者の大司祭)を信奉しているカルト集団(無名の司祭)はキヴォトス住民を排除したがっている。などとかなり類似点が見られる。

 明言されていないが、ブルアカはクトゥルフ神話から着想を得ている部分があるのかもしれない(色彩のこともあるし)。

 その前提を置くと、無名の司祭については考察しやすい。作中ではほとんど正体不明な連中だが、クトゥルフ神話に当て嵌めて俯瞰すると彼らの背景が見えてくる。

③スーパーアロナ

 銃身を歪める、プラナと力を合わせて先生の身体を保護する、封筒を青くするなど。OSでは物理的に不可能な現象を起こす。

 連邦生徒会長の姿と酷似しており、プラナ曰く正に会長その人であるらしい。

 先生の身体を物理的に保護することが可能なため、シッテムの箱の機能は「学園都市における先生は無敵」という概念を補助するためにあるのかもしれない。

④リオ会長

 概念的な存在らしき「無名の司祭」を認識している。つまり司祭の目的も理解している可能性がある。あらゆる世界の危機を予測し学園の資金を横領して都市を築いたり、得意現象捜査部のような直属機関を設立したり。

 何故か世界の危機を察知している。なんで?

世界の危機も踊ってない夜も知っているリオ会長
アバンギャルド君を発進させた女


 ということは、もともと彼女は世界の危機を予測できる状況に置かれていた。あるいは、キヴォトスの外から来た者と接触するルートを持っていた、と考えられる。が、詳細不明。ホントになんもわかんない。いかがでしたでしょうか?(クソブログ)

⑤古則「楽園の証明」

 証明できない楽園に辿り着いた者は、そこが楽園であるが故に下界に戻ることはない。楽園に辿り着いた者を観測できない以上、下界の者に楽園の証明はできない。楽園の名はエデン。全ての罪が在るところ。

 楽園の証明を問うキヴォトスの古則。エデン条約編でセイアが先生に投げた質問。

 先生の答えは「それが下着だと思えば下着だから」だった。普通にセクハラだし正義実現委員会に身柄を拘束されてほしいが、エデン条約編における先生のこの台詞は、以下の意として捉えることができる。

・そこに在ると思えば、非実在だと思われるモノであろうと存在する

 エデン条約編で散々描かれた「所詮、心の裡は本人にしか証明できない。他者とは真の意味で理解し合えない」という命題への先生なりの答えだ。他者の心を読むことは絶対にできないけれど、自分がそうだと信じれば二者間には信頼が生まれる筈だ。まずは信じなければ、存在し得たモノでも存在できない。といった希望に満ちた回答だった……話が逸れた。閑話休題。

 ここで書いておきたいのは、以下だ。

 キヴォトス住人にはヘイローや羽がありどことなく天使っぽい。彼女らはエデンから堕ちてきた原罪を持つ人間であるのかもしれない。

 実際にエデンの場所は諸説あり解釈によって所在が異なるため、そのあたりも古則と通じる部分がある。

 キヴォトス人は「キヴォトスの外」を認知しており、先生のような「普通の人間」を差別化できる視点を持つため、自らを特異的な存在だと認識している可能性がある?

 いやこれエヴァの話じゃないですからねミサトさん。

 古則がシッテムの箱のパスワードになっていることからも、ただ意味もなくキヴォトスに残る言い伝えだとは思えない。マジでただの古則かもしれんが今のうちに言うだけ言っとけ。

⑥大人のカード

 プレナパテス戦でクレジットカードの形をしていることが判明した謎アイテム。日常生活の買い物で利用できることに加え、超常的な力を呼び出せる機能も有している。

主に石を買うときに利用する。我々は責任を負う者なので期間限定生徒は軒並み引いておかねばならない。


 使うたびに先生の培った時間や寿命に引き落しがかかり、死が近づく。黒服曰く「使いすぎると私たちと同じ結末を辿ることになる」とのこと。

 ループしていると思われる連邦生徒会長は捻れて歪んだ結果を変えるためのファクターとして先生という舞台装置を利用した。が、それだけでは結果を変えれそうになかったため、ダメ押しに大人のカードも持たせた?

 私も生徒を迎ると何故か来月に笑えない額の引き落としがかかる。これもある意味で命を削る行為のため、先生の苦しみも理解できる。

⑦先生

 シングルクォーテーションでダブルクォーテーションを囲う謎多き主人公

ダブルクォーテーションまで文字列に含みたがる先生


 キヴォトス世界における普通の人。連邦生徒会長から「捻れて歪んだ結果」を変えるべく未来を託された大人。

 ゲマトリアの会議を考慮に入れると、先生は連邦生徒会長が作り出した舞台装置である可能性がある。会長は、キヴォトスが学園都市である以上は無敵である概念を持つ舞台装置を投じることで運命を変えようとしているのかもしれない。

 フランシス曰く物語の主人公。それは比喩的な意味ではなく、文字通り脚本上の主人公の意だと思われる。読者が本を読み物語の主人公を認知し、読者が当たり前のように持っている主人公は倒れないという大前提をその身に有する存在。故に脚本(キヴォトス世界)自体を歪めなければ、先生は倒せないとされる。

⑧連邦生徒会長

 捻れて歪んだ結果を変えるためにループして来た。あるいは、別の時間軸に移動して来たと思われる重要人物。

「ここまで来て、ようやくあなたが正しかったことを悟るだなんて」

 自分の失敗を振り返って、プロローグの時点で先生の選択が正しかったことを悟る。このことからも、会長は別時間軸(あるいは巻き戻す以前の世界)で選択を誤り続けて来たのではないか、と察することができる。世界線変動をモノにできなかった岡部倫太郎みたいな人だ。

 故に会長はアロナというOSに自身を閉じ込めて、今度は先生の選択を尊重し補助する立場に徹することにしたのかもしれない。そしてループの作用で先生は未来の記憶を失った。

 結果、今のところ先生の選択は間違っていないようなので、会長の決断は正しかったと言えよう。

 そう考えると、4thPVで描かれたバッドエンドルートは、会長が先生の選択に横槍を入れ続けたから起きてしまったのではないかと推察できる。だから「ここまで来て、ようやくあなたが正しかったことを悟るだなんて」などと自責の念を露わにしていたのだろう。


 と、気になる伏線はこんなところだろうか。結局、世界のこともキヴォトス住人のことも先生のことも何もわかっていない。だから本当に続きが気になって仕方ない。

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