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大暴力 ~ グレショー

Aぇ! group の THE GREATEST SHOW-NEN 第12回公演
匿名劇壇 福谷圭祐さん脚本・演出による 大暴力

不仲なアイドルグループが フラッシュ・フィクションなる寸劇を稽古する風景、という題材。寸劇の数 15 それらを包み込むように どんどん険悪な空気になっていく人間関係が描写される。

寸劇はそれぞれに独立し連続性を持たないため、その解釈に思考を沈めてしまう。
福谷さんが また面白い方で 放送回ごとにブログで解説をし、質問箱まで設けて丁寧に返信を連ねられる。いたれりつくせり。
それでついついヨリで観てしまったが..

最終回を前に 寸劇はすべて上演されて、最後に アイドルグループの "素"のシーンだけが残される。
劇中劇はともかく…………….. 不仲なアイドルグループっていうと つい連想しちゃうけど そんなふうに 空中分解するのかしら?この芝居のポイントってそこなの???
配信で見るしかないので過去回を見直せない。わからない わからない…
毎度のことながら 一気に観たかった。せめてここからだけでも 最後までいろいろ考えずに見届けることにした。

福本がブチ切れ、みんなブッ殺したい と言い捨てたあとの….. "暴力度"を抑えた 気の抜けた炭酸みたいな稽古のそのあと。
末澤の手が正門の目に当たり、やはり暴力を行使するのを抹消するべき?いや、暴力表現あってこその作品じゃ? 
~ そのブレンドのパーセンテージの問題
~ 100%の殴りってあんまりないと思う
~ 現実の中にもそういう演劇性があるんじゃない?
~ だったら芝居で暴力なんか見せなくてよくない?

現実 --- というか日常生活のここかしこに存在する暴力性 それを御すことができるのが理性?知性?人間らしさだろうが、演劇はそれを自覚させる力がある、ってことか。

その後またキレる福本に対し
~ その ギャギャギャン てのやめろや
~ ギャギャギャンなんて言うてない
~ ギャギャギャンて言うてるのと同じ。リズムで読み解いてる。

あれほどエネルギーを使って キレても 伝わんない。
暴力性のなんと非力なことか…..

何かを問いかけられたみたいな感じのまま、最後は パブリックイメージどおりのAぇがステージを降りていく。

さて 15の寸劇、それぞれに関連性はなく でも 場の空気?気分?を内在させるように演者にエチュードを課すシーンがあった。
歌、コンサートに似てるよな。
ガラスの水族館で 亡霊のように出てくる福本のいう イマ 今 しかないというのも、発せられた瞬間に役割を果たして消えてしまう 音 を連想させられる。

また 全体を ”不仲なアイドルグループの稽古場”というお題が通っている構成は 『笑劇』にも似ている。『笑劇』は魔王のネガティブな感情から起こるドラマを 笑いに変えていくし 10分 15分ほどのコントを連ねていくわけだが。

こんなイヤな感じの芝居、見るのがつらいという友人もいたし、わかりにくさへの不満もあるようだ。一方で 寸劇の意味を読み解き Aぇの芝居を味わいたいというAぇ担 が圧倒的多数だろうとも感じる。
Aぇもアイドルにしちゃ変わっているんだろうが Aぇ担もオモロいよね。
いずれにせよ 大暴力……….. 通しで観たかった!<<結局 コレな🎶

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