OCRでGo! ~Linuxの章~

Linuxを使ってみよう

 Windows7は悪くないOSだったと思うが、サポートが切れた今となってはOSをWindows10にアップグレードして使い続けるか、PCがアップグレードに耐えられないスペックであれば使うのを諦めるしかない。裏を返せば、そういう行き場のない中古PCが格安で手に入ることでもあるので、無料な面ばかり強調されるが、自由なOSであるLinuxに手を出してみよう。

Linuxとは『真田の忍者、猿飛』なOSである

 白土三平先生の漫画『サスケ』に、『真田の忍者・猿飛とは忍びの名にあらず。猿飛の術を使う者、皆猿飛』みたいなセリフが出てくるシーンがあるが、Linuxもまた"Linux"というそのものズバリの名前を持つOSはない。乱暴に言い切ってしまえば、Linuxの要件さえ満たせば誰でも『Linux』を名のれるのだ(そういうことにしておいてください)。

 Unixの流れをくむOS群の中のLinux一派の中で更にバリエーションが無数にあり、元からあった『Linux』を自分で改変して新たな名前を名乗って公開してしまえば、それでもう新しい『Linux』の誕生である(そういう以下略)。

 ガンダムで喩えると、地球連邦軍の量産型モビルスーツのGMバリエーションを想像してもらうのが良いかもしれない。ルナツー工廠で造られ無重力・真空の宇宙空間で運用する宇宙用GMシリーズと、ジャブロー工廠で造られ有重力下で空気がある地上で運用する地上用GMシリーズとでは、自ずと要求されるものが違ってくるのはお分かりだろう。更に目的や用途によってどれほど細分化したとしても、彼らがGMであることに変わりはない。
(え、イヤだなあ、そんなこと思ってる訳ないじゃないですか。ガンダムより格下で、ザクほど人気がないなんて)

 で、これから入門する初学者には、やはりスタンダードなGM的なUbuntuから始めるのが良かろう。何と言っても、

 1.知名度が高く日本人ユーザーも多いので日本語化の問題も少ない
 2.ユーザーフォーラムもありネットでの情報も充実している
 3.開発が長きに渡って安定して続いている

 3は地味に大事な部分で、いくら画期的にトンガッているディストリビューション(モビルスールバリエーション的なものと考えて下さい)でも、一年位で開発が停止してバージョンアップされなくなってしまっては、安心して使えない。『駄馬の先駆け』ではなく『無事これ名馬』の精神で。

 Ubnutuに関しては、LTSと呼ばれる三年先までサポートされるバージョンがあるので、本稿では最新版の20.04LTS(2020年4月にリリースされた長期サポート版の意)ではなく一つ前の枯れた18.04LTS(2018年4月にリリースされた長期サポート版の意)で話しをすすめる。

 但しスタンダードのUbnutuのままでは面白くないので、GMライトアーマー的に動作の軽量化を主眼においたXubuntu(ズブンツと発音するらしい)18.04LTSを使うことにする。OSとして少しだけ軽いので、インストールするのに要求されるPCのスペックが少々低くてもそれなりに軽快に動くはずである(勿論限度はある)。






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