見出し画像

1日5分の免疫学(33)分子生物学①


本「分子生物学の話しよか」
大林「オゥ……難しい予感」
Wiki「分子生物学(molecular biology)は、生命現象を分子を使って説明理解することを目的とする学問」
大林「生命現象分子視点で見るってことか」


本「免疫細胞の活動のほとんどすべては、何らかの受容体の刺激によって行われる。その刺激がどのように細胞内伝達されるか……」
大林「細胞内シグナル伝達ってやつか」

本「受容体からの刺激の多くは蛋白の一部リン酸化され、酵素としての機能を発揮し、また次のタンパクをリン酸化させるという刺激のリレーや」
大林「細胞内のタンパク質リン酸化が次々連動していく……」
本「これが活性化や」
大林「細胞の活性化って言葉、今まで乱発してたけど、詳しく言うなら『細胞内のタンパク質がリン酸化していくこと』だったんだ……」

本「リン酸化の最終目的は、遺伝子の転写因子活性化して、発現させて、機能を実現することやで」
大林「おぉ」
本「キナーゼkinaseとは、リン酸化酵素のこと。ちなみにリン酸化だけでなくリン酸化もある。覚えとき」
大林「納豆キナーゼならCMで聞いたことある」

本「細胞内の蛋白の30%以上がキナーゼによってリン酸化される。キナーゼは、蛋白の一部であるセリン、スレオニン(トレオニン threonine)、チロシンというアミノ酸分子をリン酸化する……まぁ99%以上はセリンキナーゼ、スレオニンキナーゼやけど」
大林「うん、よくわからん!」
WEB「リン酸化タンパク質機能調節のための一般的な翻訳後修飾(PTM)法で、真核細胞中の 3つのアミノ酸、セリン、スレオニン、チロシンなどの側鎖以外では発生しない」


大林「……えーと、細胞の中にあるタンパク質をうまいことなんかするための方法として、リン酸化という方法がある。そしてそのリン酸化は、細胞の中にあるアミノ酸のうち、セリン、スレオニン、チロシンなどの側鎖で生じる…と」
本「ちなみにチロシンキナーゼは1%未満やけど、めっちゃ重要やで」
大林「ん、待って、チロシンはアミノ酸の1種だな?そしてキナーゼはリン酸化酵素、ではチロシンキナーゼとは?」
WEB「チロシン残基を特異的にリン酸化する酵素をチロシンキナーゼと呼ぶ」
チロシンキナーゼ(Tyrk:TK:tyrosine kinase)

本「チロシンキナーゼの機能異常が病気の原因になることが多い」
大林「マジか……0.1%未満なのに存在感あるな」
本「特定のTyrk阻害でがん増殖を抑制する分子標的治療薬あるからな」
大林「きたー!分子標的治療薬!」

本「細胞内シグナル伝達の受容体は4つに分類できる。①受容体型チロシンキナーゼ(増殖因子受容体)、②チロシンキナーゼ会合型受容体、③G蛋白共益型受容体(G蛋白受容体)、④IL-1受容体/TLR4」
大林「え、これ覚えるの?ムリ」
本「そら、これくらいは覚えておかんとな。他の本も読み進めていくうちに普通に覚えるわ、多分。あともう少し、分子生物学の話あるで」
大林「じゃあ、今回は一旦ここで終わっておく」


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?