見出し画像

1日5分の免疫学⑪補体~全然わからん

本「ほな、補体の話しよか」
大林「名前が地味だなぁ、細胞じゃないんでしょ」
本「補体とは、あることをきっかけに様々な免疫現象を起こす蛋白。主に肝臓で作られる」
別の本「血漿タンパク質の一種。病原体を攻撃する一連の体液性免疫応答を担う」
大林「お助けアイテムってこと?」
本「補体で最もパワフルなのがC5b6789で……」
大林「初期パスワードかよ」
本「補体に関しては、その活性化経路とか慣れて覚えるしかない。数字は活性化の順だからそんな難しくないし。ちなみにC5b6789は、細菌に穴を開けて破壊する!」
大林「なんだそれかっこいい!」
本「C5b6789は、膜侵襲複合体membraneattack complex(MAC)とも呼ばれる」
大林「ゴツい呼び名だな!全然覚えられないけど!」
Wiki「抗原に結合した抗体によって補体は活性化する」
大林「新たな情報が……」
Wiki「抗原がくっついた抗体に補体C1が結合するとC1が活性化する。
補体は基本的に数字順に活性化するが、C4は例外的に2番目。『C1→C4→C2→C3b→C5b』まで活性化され、あとはC5bにC6~9が次々と結合、最終的にC5b6789に…」
大林「だから『膜侵襲複合体』って言うのか!C5bとC6,C7,C8,C9が複合してると!」
本「C3bは活性化するとオプソニン化を行う」
大林「補体抗体と同じ働きするの?!」
本「C5bケモカインとして働く」
大林「補体サイトカインと同じ働きするの?!」
本「補体の活性経路は3つあるで」
大林「活性経路とか何のことやら」
本「C1から順番に活性化するのが古典的経路、順番飛ばしてC3から活性化するのが第2経路(副経路)、肝臓で作られるマンノース結合レクチンが細菌にくっつくことでC4から活性化するのがレクチン経路」
大林「…?????」
大林「えぇと、補体は主に肝臓で作られる免疫お助けアイテムで、C1から9まであって、補体が機能するには活性化しないといけなくて、活性化は活性経路を辿らないとダメで……あの、補体はどういう構造なんです?C1から9まで個別に浮いてるの?くっついてるの?」
本「次いくで」
大林「ほーん!」
別の本「補体とは、肝臓で常時作られる可溶性蛋白質。血液・リンパ・細胞外液に、普段不活性の状態で浮いてる。事が起きたら、基本はその成分であるC1からC9まで順番に活性化する。切り離しが起きて、細菌溶解やオプソニン化、ケモカインの働きをする」
別の本「補体とは、病原体が侵入して最初に用いられる武器の1つ。病原体を覆う。普段は不活性な状態で体内を循環し、感染が起きたときに一連の酵素反応カスケード式に進行して活性化する」
大林「お助けアイテムが浮いてて、いざってときに発動するってこと?」
別の本「補体は反応経路でプロテアーゼを切断し、活性化する」
別の本「補体成分の多くはプロテアーゼ。補体の活性経路で、各プロテアーゼは次のプロテアーゼを切断して活性化する。各酵素は切断する補体成分に対して高い特異性をもつ」

大林「全然わからん!」

別の本「C3は、活性化によりC3aとC3bに切断され、C3bは病原体の表面にくっついて貪食のための標識となる」
大林「補体は反応して活性化切断、その欠片がそれぞれ仕事をする感じ?一気に分子っぽい世界になって頭が追いつかない……」

《今回のポイント》
免疫細胞だけでなく、「補体」という蛋白質も免疫反応(体液性免疫応答)で活躍している。
補体とは、主に肝臓で作られる蛋白質で、普段は不活性の状態で浮遊して体内を循環している。
事が起きた時、活性化して切断され、その切断パーツが病原体にくっつき、病原体を破壊したり、オプソニン化したり、免疫細胞を呼び寄せたりする
……らしい。よくわからん。

次回は、好中球とかいろいろについて追加の勉強をします。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?