1日5分の免疫学(28)粘膜リンパ組織
本「粘膜関連リンパ組織(MALT:Mucosa-Associated Lymphoid Tissue)って知ってるか?」
大林「免疫学の本でチラホラと見かけるけど詳しくは知らない!なんか組織っぽい響きでかっこいい!MALT(マルト)!」
本「まぁ実際『組織(Tissue)』なんやけど。消化管では免疫があまり反応しないようになってる。何でやと思う?」
大林「そりゃいっぱい食べ物…つまり体にとっては異物が入ってくるから、全部攻撃したら大変なことになるので」
本「それを経口免疫寛容という」
エ本「体内で最も多種多様な微生物がいる部位は、気道と消化管!」
大林「なるほど激戦区!萌える!」
エ本「ゆえに、これらの粘膜表面は感染のリスクが高く、二次リンパ組織が必要となる」
一次リンパ組織:胸腺と骨髄。リンパ球が作られ、成熟する組織。
二次リンパ組織:成熟リンパ球は免疫反応を行う組織。
大林「つまりその二次リンパ組織がMALT!」
他の本「ヒトが外部と接触する部分は、皮膚以外は粘膜上皮細胞で覆われている。そこでの免疫反応は粘膜関連リンパ組織(MALT)が担う。
MALTには色々あり、
腸管関連リンパ組織GALT:Gut-Associated Lymphoid Tissue
※人の免疫系の70%が消化管にあると言われる
気管支関連リンパ組織BALT:bronchus-associated lymphoid tissue
鼻咽頭関連リンパ組織NALT:Nasopharynx-associated Lymphoid Tissue
涙道関連リンパ組織TALT:Tear-duct-associated Lymphoid Tissue
濾胞性上皮層FAE:Follocle-associated epitheliumなどがある」
大林「おいおい、かっこいいな!覚えきれないけど!」
エ本「MALTの機能はリンパ節や脾臓と同じ。まぁ、詳しくは後日」
本「GALTは、のどの扁桃や、小腸のパイエル板とかや。パイエル板にはM細胞がいて、ウイルスや細菌を取りこんでリンパ濾胞に運んでるで」
大林「M細胞って?MALTのMと関係あるの?」
Wiki「M細胞または小襞細胞(英:microfold cell, M cell)」
WEB「M細胞はFAEにある」
大林「MALTの一種であるGALTであるパイエル板にFAEがあってそこにM細胞がいる……混乱してきたぞ」
エ本「その辺は、今勉強してる本の次の段階でやるから安心して」
大林「ウィッス、今の本はもう後半かな」
本「次回は、後天性免疫不全症候群についてやるで」
大林「AIDS!」
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