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1日5分の免疫学(32)サイトカイン

本「サイトカインを産生した細胞が自身に作用させることをオートクライン(autoctine)、周囲の他の細胞に作用するのをパラクライン(paracrine)、遠くの他の細胞に作用するのをエンドクライン(endocrine)という」
大林「まるで少年漫画な技名……!Th2は自分で出したIL4を自分で受け取って増殖活性化するんだよね~(オートクライン)」
本「最初にIL4を出す細胞は謎なままやけどな」


本「ケモカインとは、サイトカインの中で白血球を呼び寄せる効果を持つもの」
大林「あ、総称なのか。ケモカイン一種類かと思ってた」
本「そして、ケモカインレセプターをもつ細胞にしか作用しない」
大林「すべての細胞に届くものというわけではないのか……」

本「接着分子って知ってるか?」
大林「血管とかを流れてる細胞が、どこかに留まったり侵入したりするときに使うやつでしょ」
Wiki「細胞接着分子(cell adhesion molecules:CAMs)は、細胞接着を担う分子の総称」

大林「CAMはカムって読んでいい?それともシーエーエム?」
本&WEB「「…………」」

本「接着分子は、元から細胞表面に発現しているのと、サイトカインケモカイン脂質メディエーターなどの刺激によって活性化することで表面発現するものがある」
大林「ほう」
本「接着分子は何にでもくっつくのではなく、決まった相手としか結合しない」
大林「リガンドですね!」
本「そう。結合する相手のことリガンドと総称するが、浮気なことにリガンドとの関係が1対1とは限らない」
大林「ヤダー!エロい!(笑顔」

本「さて、炎症が起きたらどうやって好中球炎症局所遊走する?」
大林「マクロファージ炎症性サイトカインを出して、血管内皮細胞が広がって、血管が拡張するから血流が遅くなって……」
本「血管内皮細胞が、炎症性サイトカインを浴びて、その表面に接着分子を発現し始める」
大林「おっ、後から出るタイプの接着分子?」
本「せや。PセレクチンEセレクチンICAM-1などの接着分子や」
大林「そのICAMなんちゃらはさっきのcell adhesion moleculeの一種ってことか」
WEB「セレクチンとセクレチン、間違えないようにな」

大林「セレクチンは、細胞の接着分子レクチン(lectin)の一種。セクレチンは消化管で分泌secretionされるホルモン……接着分子レクチン」

★暗記ワード『接着分子レクチン』

本「まず、血流が遅くなって好中球の表面のシアリルLewis x(※このxは上付き)が血管内皮細胞の表面のPセレクチンEセレクチンと結合!だがこの結合あまり強くなくて、好中球は引っかかりながら血管内皮上をコロコロ転がる感じになる(ローリングという)」
大林「ヒューーーン、ガッ、ゴロンゴロンゴロゴロ……と勢いを殺す感じか」
本「少しずつ速度が落ちて、今度は好中球の表面にあるα Lβ2(LFA-1)※やαMβ2(Mac-1)※という接着分子で、血管内皮のICAM-1と結合し、静止!」
大林「おぉ!」(※noteに上付き機能がない…Lと2、Mと2は上付き)
本「そして血管内皮の隙間から血管の外へ出る!(トランスマイグレーションtransmigrationという)」
大林「transmigration:移動」
本「血管外に出た好中球は、ケモカインの濃度勾配に従って炎症局所へ遊走する」
大林「好中球さんこちら♪ケモカインの濃い方へ♪」
別の本「一度血管外に出た好中球は二度と戻らない……(死」

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本「メジャーなサイトカインは覚えておけよ」
大林「あー…本の表に書いてるやつかぁ……覚えられるかなぁ~」
本「次回は、分子生物学の話を軽くやるで」
大林「難易度爆上がりの予感」

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