『アルカディア』を形作るスタッフワーク

『アルカディア』は時代劇ということもあり、たくさんの人の手間がかけられています！今回はその様子を、公開に先んじてお届けいたします！

まずは「衣装編」

『アルカディア』は19世紀と現代のイギリスを舞台にしています。
過去編に登場する人たちの衣装は時代考証に合わせ、型紙を作るところから製作されました！

ミーティング　〜6月から7月〜
ミーティングは基本zoomによるオンライン。
衣装スタッフの久保梨緒さんの資料やアイデアと演出・大石の持つ登場人物のイメージをすり合わせ、完成形のイメージを共有しました。

ミーティングの様子。この孔雀柄の生地はどこに使われているでしょう？

この採寸表に、役者自ら書き込んでもらいました！

「トマシナ」と「ノークス」の衣装案ラフ。
当時の貴族や、その下の階級の人々の服装を調査し、キャラクターに当てはめていきました。

7/24(土)晴れ　〜第一回衣装あわせ〜
この日は、採寸表を元にして作成した仮の型を実際に身につけ、微調整を行いました。

どのような衣装になるのでしょうか？？

自分専用の衣装に、テンションが上がっています。

7/31(土)やっぱり晴れ　〜第二回衣装合わせ〜

先日の衣装合わせを元に作られた衣装を身につけました。

男性のコートは乗馬のため前が広く開いているなど、現代のものとは少し違った形のものになっています。

やっぱりテンション上がりますよね。

こだわりの詰まった、たくさんの魅力的な衣装！この記事で紹介したのはほんの一部！全部をご覧になりたい方は、ぜひ、劇場でご確認ください！

続いて「舞台美術編」

舞台美術はお客様が劇場に入られて最初に見るもの。
いわば、舞台の「顔」といって差し支えありません！

美術スタッフの岩崎靖史さんの手がけるデザインをもとに、演出プランと徹底的にすり合わせていきます。

zoomミーティングの様子。美術を立体化するツールで、イメージをすり合わせていきます。

演出のイメージから起こされた最初のラフイメージと

演出プランをドッキング！！！

ババーン！！！

壁面がとても背が高くて、バトンに届きそうです…
３メートルくらいでしょうか。

ただ、これもまだラフのイメージ

完成形が気になる方は、ぜひ劇場へ！
本物が、生で見られますよ！！

最後に「小道具編」

『アルカディア』という作品では、小道具の存在が欠かせません！
しかも、１９世紀に使われていた骨董品ばかり……！

演出である大石と、愉快な演出部の仲間たち高田晴菜・深森・河合厚志が知恵と工夫を凝らしてなんとかかき集めた小道具たちを一部、ご紹介いたします！

もっとも大事で、もっとも厄介だったのが、古書たち！
これは高田が古書店で買い漁った洋書たち。これがどんなふうにヴィンテージ感あふれる古書に変身するのでしょうか！？

これは藤原美保さん（ソノノチ）によるカヴァリー邸の庭のスケッチ
これが

ロマン主義あふれるゴシック小説ばりのピクチャレスクスタイルに変化します！

一番の重量級はこれ！
これは経緯儀といって、実際に測量に使われていた代物です。
本物の、年代物です。５kgくらいあると思います。

年代物のピストル（モデルガン）
これはある人の私物です。なんでこんなもの持ってるのでしょう……？
おかげで非常に助かりました。

最後に稽古の前半で活躍した仮小道具も紹介しましょう。

これは阿僧祇さんが作った亀のプロータスです。
本番ではお目見えできないかもしれませんが、稽古場のみんなの気持ちをほんわかしてくれました。

以上、『アルカディア』を形作るたくさんのスタッフワークでした！
どうぞ、本物を目にするためにも、劇場までお越しください！

IN SITU × KAIKA
既成戯曲の演出シリーズ
『アルカディア』
原作："Arcadia" by Tom Stoppard
演出：大石達起（IN SITU）

前売り料金　3,000円
当日料金　3,800円
https://askyoto.or.jp/e9/ticket/20210813

ギフトチケット　3,500円（KAIKA storesでのみ取り扱い）
https://kaikastores.stores.jp