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障害がある子のカラダ、性、ココロのいろいろ

障害がある子にとっての思春期のカラダの変化って?性との向き合い方って?

障害がある子には、障害がない子と同じような不安もあれば、障害があるがゆえの不安もあります。

障害がある子にとって、思春期のカラダの変化や性に関する不安が少しでも軽くなるように。

全ての子どもが、自分に近い話として、色々な人のカラダや性について考えられるように。

『10歳からのカラダ・性・ココロのいろいろブック』~変わるカラダのいろいろ編~では、生まれつき骨が弱い障害があり、車椅子で生活をされている、伊是名夏子さんに、コラムを書いていただきました。

ご本人が思春期のころに抱えていた不安や大変だったことについて、そして、悩んだだときは相談していいことを、子どもたちに優しく語りかけてくれるコラムです。

『自分のことは自分で決めていい、自分のやりたい方法を選んでいい、自分の体を大切にする権利は子どもにも大人にもある』と、力強いメッセージも。

伊是名さん本の中

読み返すたびに、伊是名夏子さんにお願いして良かったなぁと思っているのですが、実は、このコラムは最初の本の構想段階では、入っていませんでした。

恥ずかしながら、様々な子どもたちに手にとってほしいと考えていたにも関わらず、当事者からのメッセージを載せる大切さに気付いていなかったのです。

それを気づくことができたのは、昨年の春のこと。

伊是名夏子さんが、電車の乗車拒否にあい、その詳細をブログに書いたら批判が殺到した、ということがありました。

あまりにひどい誹謗中傷にも憤慨しましたが、「障害者なんだから、事前に確認すべき」「障害がある人には、不便なことも当たり前」といった意見が多いことを悲しく思いました。

障害がある人だって旅行にもいくし、急なお出かけだってある。どうして、そのたびに大変な思いをしないといけないのか。
事前の確認やら、不便さやらは、当たり前じゃない。
当たり前のようにさせてしまっているこの社会の方が問題なのに。

そう考えたときに、はっとしました。
あまりに、障害がある当事者の声をきく機会が少ないのではないかと。
そのせいで、障害がない人と同じように生活をする権利があるということを実感できないのかもしれない。

そして、それは性に関することもそうかもしれない、と。

これからの社会をつくっていく子ども達に、障害がある人もない人も同じように性やカラダの変化に不安になったり、いろいろなことを考えていることを伝えたくて、コラムの寄稿をを急遽お願いしたのです。

子どもはもちろん、大人も読んでいただきたいページです。

ちなみに、伊是名夏子さんの著書『ママは身長100㎝』も、すごくおすすめです。
https://d21.co.jp/book/detail/978-4-7993-2460-8

また、NHK Eテレの番組『バリバラ』(「生きづらさを抱えるすべてのマイノリティー」にとっての“バリア”をなくす、みんなのためのバリアフリー・バラエティー)もおすすめ。生理の話題も最近ありました。我が家では子ども達も一緒に、家族全員でよく見ています。

障害がある当事者の性の悩みは、その当事者の数だけあり、書籍ではお一人の話しか載せられませんでしたが、この書籍をきっかけに、色々な当事者のお話をきいたり、読んだりするきっかけになると嬉しいです。

書籍 『10歳からのカラダ・性・ココロのいろいろブック』
詳細はこちらから
https://acrosstone.jimdofree.com/%E6%96%B0%E5%88%8A%E3%81%AE%E3%81%8A%E7%9F%A5%E3%82%89%E3%81%9B/
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児童館、フリースクール、こども食堂、児童養護施設、母子生活支援施設など、小学校中学年~中学生のこどもが集まる場所へ『10歳からのカラダ・性・ココロのいろいろブック』(ほるぷ出版)2冊セットを寄贈しています。

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#アクロストン #性教育

妻・夫。二人とも医師。子どもに必要な性の知識を楽しく・ポップで・まじめなコンテンツにしてお届けします。 https://acrosstone.jimdofree.com https://www.facebook.com/acrosstone インスタグラム:@acrosstone