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科学的・医学的に正しい性の知識を、楽しく子ども達に伝えたい

私達のワークショップで最も大切にしているのは『科学的・医学的に正しい性の知識を、楽しく子ども達に伝える』ことです。

前にも書きましたが(過去記事:そもそも性教育ってなんだろう)性教育とは生殖に関する話だけではなく、人と人との関係性、健康、ジェンダー、文化、性暴力など様々な話を含んだ分野です。したがって性教育のアプローチの仕方は色々あると思いますが、私達の柱は『科学的・医学的な知識』です。

もともと私達自身は「からだの仕組みって面白いよね」というところから、医学を学ぶことを選びました。性の分野はすごい仕組みが満載。脳から出たホルモン(メッセンジャー)が血液にのって生殖器に届くしくみ、卵巣からの排卵、卵子をひろいにいく卵管采の動き、赤ちゃんを育てるための子宮内膜の変化、精巣をぐるりとまわる精管、おしっこの通り道と合流しながらも通常は尿とは混ざらない射精の仕組み、、、マニアックなことを書き連ねましたが、子ども達に説明しながら毎回ワクワクしています。

そのワクワクが伝わるように、そして一緒にワクワクしてもらえるように、素材をひとつひとつ選び、子ども達の発達に合わせて言葉も選び、子ども達と一緒に毎回作品を作り上げています。

性教育分野でよく伝えらえるのは「いのちは大切だ」「女性は月経があって大変だから気遣いを」「性暴力の被害に合わないように子どもに注意させないと」などですが、私達はあえてこういった言葉は口に出さないことにしています。(月経が大変な場合はとりあえず産婦人科を受診して欲しいことは言いますが)

科学的・医学的な事実を知ったうえで、どう考えるかは子ども達に任せたいのです。自分で考える力をつけられるように全力で手助けをしたいと考えています。
正しい知識を知ったうえで性の話をオープンにするのか、しないのかも一人一人の自由。自らのスタンスは自らで決めてほしいし、そのための知識を楽しく学べるように提供しています。

先週末は京都で小学生、高学年、中学生、高校生、大人と様々な年代の人とワークショップをする機会に恵まれました。その感想やレポートはまたゆっくり書きますが、どの年代の方からもワクワクがかえってきた手ごたえがあって私達にとってとても嬉しいワークショップでした。

なかでも嬉しかったのが「科学的に事実を伝えると抵抗感なく、スッと自然に受け入れられるんですね。子どもの力を信じようと思う。」という感想を保護者の方にいただいたこと。

私達は子どもの力だけではなく、科学的な事実、なかでも生物の仕組みの美しさを感じる人間の力を信じています。

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#性教育 #アクロストン

妻・夫。二人とも医師。子どもに必要な性の知識を楽しく・ポップで・まじめなコンテンツにしてお届けします。 https://acrosstone.jimdofree.com https://www.facebook.com/acrosstone インスタグラム:@acrosstone