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助産師経験談 vol.14

今日も寄って下さってありがとう。

たまには短いおはなしも。
と思いつつ
長くなってしまうかもですが

よろしくお願いします(笑)

今では骨盤位分娩はほぼほぼ
帝王切開になるので
逆子だと言われると
お産の方法がもう決定事項になるので
手術だし、戻れー戻れーって
ピリピリした気持ちにもなります。

わたしが大学病院にいる頃は
逆子のお産も普通に介助してました。
逆子は助産師ではなくドクターが
特別な技術を駆使して
お産に立ち向かうので
助産師はその介助をします。
会陰を保護しつつ
清潔野を保つ。みたいな。

わたしはお産の関わりが多いほうなので
骨盤位のお産も珍しく多いと思います。
今では骨盤位は経膣分娩ほぼ不可能。
多分一生立ち会えない助産師も医師も
多いんだろうなぁ...
今では骨盤位のお産を
実際に見た医療者の方が
少ないと思います。

鉗子分娩も
吸引分娩も耳にした事は
あるかと思いますが
鉗子分娩できる先生も
もう限られてきました。

腕がないとできない。
腕がないと指導もできない。
指導できるドクターも
これもまた減っているでしょう。

今では吸引分娩がメインで
それが安全だという事になっていると
思われます。

良いとか悪いじゃなくれ
そう言う時代の流れってことです。

鉗子分娩も吸引分娩も
ドクターの介助をわたし達がしますが
会陰切開をせずにできる先生も
これまた数が少ない。

まぁ急を要するために
鉗子や吸引を使う場合が多いし
そうすると会陰切開をして直ぐに!
という赤ちゃんの救命第一なので
切開無しでってそんな悠長に
待ってられない場合が
ほとんどではあるのはある...


会陰切開をせずに
赤ちゃんの進み具合をそっとサポート
そんな先生に出会うと
今までのあれは
なぜにそうだったんだ???
となるわけです。

こう言う目から鱗
初体験、今まで聞いてなかったーーー
みたいなことが起こることも
これもやっぱり縁だと私は思います。

さて骨盤位。
逆子になると
逆子体操、ツボ押し、鍼灸
身体を冷やさないなどなど
色々な原因を探し対応しながら
信じて戻るのを待つみたいになります。
外回転という術を使って回す
(逆子を直す)のも
うまい先生は減りました。

リスクを伴うという事に
敏感にならざるを得ない事が起こったので
どんどん技術・腕を
後輩ドクターに盗ませてあげられる先生も
減ってしまって、残念でなりません。

赤ちゃんは基本頭が一番重いから
33週くらいには頭が下になります。
34週で逆子だとほぼほぼ
もう赤ちゃんの意思だと
わたしは思っています。
たまに天邪鬼ちゃんがいて
オペ当日戻ってたりするんだけどね。


一人目が逆子で帝王切開だったから
2人目は赤ちゃんの位置関係
(頭が上か下か)
関係なく
帝王切開と言われた方々も多いと思います。
帝王切開って軽く多く耳にしますが

オペです
手術です
人間の機能を抑え切って
行う医療行為ですよ(笑)
で、その帝王切開での
赤ちゃんの誕生は
それこそスピード勝負みたいな
それが普通だと思っていました。
赤ちゃんを守っている羊膜を
破ったら、時間との勝負!みたいな
麻酔からの曝露をなるべく避ける
意味も大きいんですが...

ところがです。
海外の帝王切開の動画が目に留まりました。
元の動画がもう見つからない
んで、紹介できませんが

きっと予定を決めて
リスクも少ないオペ。
赤ちゃんの頭が出て
お母さんのお腹周りも全て
綺麗に拭き取ってあって
出血などどこにもない動画で

赤ちゃんがもぞもぞと動くんですが
自分で生まれようとしているのを
サポートする些細な手助けする時のみ
ドクターの手が動きます。
モニョモニョと口を動かして
ちゃんと自分で羊水を吐き出して
それを拭き取ってあげながら
見守ってて
しかも臍帯拍動をドクターが
確認しながら待っているんです。

お母さんのお腹を無駄に押したり
急いで必死に赤ちゃんを
引っ張り出すこともせず、
待っていた動画...
赤ちゃん肌の色も良い色で

お母さんも赤ちゃんの誕生を
急いでないし胎盤さんも
急いで剥がしてないから
お腹の中の変動がないので
無駄に吐き気とか
意識おかしくなりそう
みたいなこともなく
とても和かに
お話ししながら、のお産。


もう衝撃でしたし
感動でしたし
これが普通っしょって思いと
やっとやっとこんなお産が
動画で上がって
赤ちゃんにとっても
お母さんにとっても穏やかな
帝王切開が海外では
増えているんだという歓喜

でした。



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