見出し画像

30代半ばで普通二輪免許を取りに行った記録(後編)

前回はこちら

無事に(?)1段階目を突破できた茄子さん。
いよいよ後半戦に臨みます。
といっても「実際路上ではこんなことがあるよ」「路上に出たらこういうことに気をつけましょう」といった内容を体験するのが主で、技術的なことは急制動以外ほとんど新しくやりませんでした。
前半でより実践に近い気をつけるべきことを体験し、後半はひたすら卒検に向けたコース練習という感じでした。


技能2段階目

1時間目(通算10時間目)

初のシミュレータでの教習でした。
御存知の通り二輪は路上教習が無いため、シミュレータ上で「実際の路上を体験しよう」というアレですね。
いざやり始めてみると横断歩道の真上で停車しているタクシー、爆速でカーブしてきたと思ったら激煽りしてくるバス、異常に歩行速度の遅い女の子などありとあらゆる妨害が待ち受けています。
嫁さんにこのことを伝えたら「新潟の日常じゃん」と言われましたが、たしかに新潟の運転マナーは酷いけどここまでではない。

ちなみにシミュレータ自体は「めちゃくちゃやりづらい」の一言。
車体が傾かないのがかなり気持ち悪いですね。アクセルを離すと完全に止まってしまうのも慣れない。(=アクセル回さないと半クラしても進まない)
超余談ですがシミュレータのPCのOSがWindows XPで「久々に見たな・・・」と変な感動がありました。

2時間目(通算11時間目)

1段階目のみきわめでふわっと教わった急制動のおさらいをしてから卒検で使うAコースをひたすら周回。
そしてその際に初めてのクランクミス。(何かスピード感ミスって突っ込んじゃいました)
いろいろ改善点も言われましたが、意外とやれてるな、という印象でした。
いやまぁ上記の通りクランク突っ込んだし一本橋は1回落ちましたが。

急制動 ※画像はイメージです

3時間目(通算12時間目)

2回目のシミュレータ教習。この回はのお題は危険予測でした。
実は10数年前、普通自動車の免許を取った際は「茄子さん、家にこのシミュレータあるの・・・?」と言われるほど完璧にトラップを回避したのですが、トラックの影から2台連続でバイクが突撃してきたり、右車線から左折してくる車がいたり、対向車(バイク)がいるのにお構いなしに対向車線から追い越しかけてくるタクシーがいたり。何この無法地帯・・・!?

バイクの2段構え

1台は予想できたけどさすがに2台目はやられてしまいました。
交差点で一時停止すると機械から「左右は安全です」とアナウンスが出るんですがこの頃からそれすら信用できなくなってきていました。

4時間目(通算13時間目)

毎回4人くらいで教習を受けていたんですが、今回は自分含め6人の教習生がおり、コースが大混雑していました。(内3人が教習開始したばかり)
自分のときもこんな感じだったのか・・・と懐かしい気持ちに。
と思った矢先、その人達はみんな一本橋を悠々と攻略していて目ん玉飛び出ました。でもスラローム出口で転倒が相次いでいたので、「一本橋が得意な人はスラロームが苦手」「スラロームが得意な人は一本橋が苦手」というのはあながち間違いじゃないのかもしれません。(俺はどっちも苦手だが?)

さて今回は「カーブ体験」というのをしました。
左回りの外周カーブをセンターライン寄りで20km/h、25km/hでカーブしてみてどれくらい遠心力の感じ方、車体の傾け方が違うのか?というものの体験になります。
個人的には「はえー、たった5km/hでここまで差が出るのか」と驚きました。超曲がりにくい。

その後は前回(2時間目)と同様にひらすらAコースをぐるぐるしていました。「なにか苦手なところありますか?」と聞かれたので「スラロームが・・・」と伝えたところ、「じゃあ私の後ろ乗ってみますか!」と錦鯉の渡辺さんに似た優しい教官の運転で何度かコースを走ってもらいました。
うん、まぁ、最初よりは良くなった気がする!(良く分からん)

余談ですがこの頃から、当初ちょくちょく見かけていた教習生たちをめっきり見かけなくなり、「あぁ皆卒業しちゃったんだ・・・」と1回も話したこと無いのに妙に切なくなりました。

5時間目(通算14時間目) ※セット教習

3度目かつ最後のシミュレータ教習と学科がセットになったお時間。
私は普通自動車免許を持っているので学科はこの1時間だけですね。
さて内容は「今までやったシミュレータの総復習」という感じ。
ルール無用の魔都で事故らず生き抜こうという話です。
超余談ですが3回のシミュレータで3回とも同じ人と一緒の授業でした。その人は最後の最後で左に寄り過ぎたのか後方確認しようとハンドルを切ったらちょうどそこに歩行者が居て前輪接触=事故判定を食らった以外目立った失敗もなく、普段から原付きを使っているらしいので上手な人でした。
シミュレータは体を動かして後方確認ができないのでハンドルを切る必要がある、というシミュレータ特有の罠ですね。

ちなみに私が危なかった(一応事故にはならなかった判定)場所が
老人がバスの影に消える→てっきりバスに乗り込んだのだと思い、バスが停留所を出るのをバス後方に停止して待つ→対向車が来たので見送る→バスが動かないので、あれ?俺待ち?と思って先に行こうとしたら「今です!」と見計らったかのように老人が飛び出してくる というもの。
バスの前で十数秒も一体何してたんだ・・・バスが動けなかったのは目の前に老人が立っていたからなんですね。
流石に教官も「やってることがほぼ当たり屋」と言っていました。

学科の方では二人乗りや高速道路の特性のビデオ、県内の事故統計データなどを見ながら雑談気味に過ごしました。
今度からBコースもやるから、とそれの予習で解説もしてもらいました。

6時間目(通算15時間目)

この回はボロボロでした。
初めての雨、相性が悪いローシート車のダブルパンチで、普通に走る分には問題ないのですがクランクや一本橋がどうにも成功しません。
終わり際に「ニーグリップしっかり意識しましょう」と言われたので次回からはその辺気をつけてやってみたいなと。(でも車両の相性ってあるよね・・・)

さて、やったことは危険回避、模擬追突、追い越し/追い越されでした。
何その怖い題目・・・
危険回避は指定スピードで指定のラインに入ったときに教官が左右どちらに回避するか旗を上げるのでそれに従って避ける、というもの。
模擬追突は2台で斜めに並走するような感じで走り、前方車両が外周の長いコースで好きなときに停止し、後方車両がそれを察知したら合わせて停止するというもの。
追い越し追い越されはそのままですね。

危険回避も模擬追突も来るのが分かっていても判断までの一瞬の間にかなりの距離進んでしまっている、というのを体験できて良い内容だなーと思いました。

ちなみにこの「来るのが分かっている」が非常に厄介で、急制動で止まらないといけないのでスピードを出した後は指をブレーキの前にスタンバっちゃいがちなんですがどうもそれがNGらしく(今まで言われなかったんので教官による部分が大きそう)ずっと「ブレーキが早い」と言われてしまいました。自分的には絶対そんなこと無いんだけどなーと思いつつ、最後の最後で「あ、もしかしてブレーキかける事自体じゃなくてブレーキをかけようとする予備動作で見られてる?」と気づくことに。

次回2枠予約しているのでもうそれが終わったら卒検です。はっや・・・

7時間目(通算16時間目)

「茄子さん、下のコース行きました?」「し、下とは・・・!?」
ウチの教習所は3Fに二輪用のコースが、1Fに四輪用のコースがそれぞれ独立して存在しています。(これだけでどこの教習所に通ってるか分かる)
で、当然今まで3Fのコースでしか練習していないわけですが、免許取ったら車と一緒に走るわけだし、シミュレータ以外でも1回くらい四輪車と一緒に走りましょうということですね。
そんなこんなで教官の先導のもと3,4周ほどコースを走って"下のコース"は終了。
あとは上に戻り、Bコースをぐるぐる。
一緒にやっていた人がクランクが超苦手だそうで、教官とその人がほぼマンツーマン状態になり私は一本橋とスラロームを自己練習していることに。

終了際、「検定の予約は取りましたか?」と。
「いや、この後みきわめが終わらないと予約取れないと思って何もしてないです」「いつ頃受けるとか予定ありますか?」「予約取れるなら明日(日曜日)にでも──」「明日かーっ!」「!?」
詳しいルールは聞き忘れましたが、◯日後みたいなルールがあるのか予約は前日◯時までとかの制限があるのか、土曜日17時終わりの教習後に日曜日の卒検は予約できないそうで、翌週土曜日の卒検目標となりました。

8時間目(通算17時間目/みきわめ)

さて、いよいよ2段階目のみきわめのお時間です。
開始早々「乗り方って教わりましたか?」と。お、教わってねぇ〜〜!
確認手順やらお作法的なところを教わって早速開始。
スラロームはベスト7.8秒、アベレージ8.2秒という感じなんですが「0.3秒なんて最後に加速すればすぐ縮められるからOK」という感じでした。(1回8秒未満出せてるからなのか?)
急制動も5,6回やり、加速はどこまで、ブレーキのタイミングはここ、クラッチは最後の最後まで我慢、とコツを伝授してもらって最終的には「これが本番(卒検)でできたらバッチリ!」と言ってもらえました。
そんな感じで、1段階目の時ほどギリギリ感も無くみきわめは終了できました。
問題は卒検がまるっと一週間後であること。当然それまでバイクの練習ができないわけで、そこだけちょっと不安。
あとは持病の腰痛がこのタイミングで大爆発。
この日(7、8時間目)の朝から若干の違和感はあったんですが、8時間目終わりの夕方にはもうまともに歩くことすら困難な感じに・・・
正直この状態ではバイクどころではないので、卒検が一週間後になったのはもしかしたら不幸中の幸いだったのかもしれない・・・

卒業検定

さて前回の教習(2段階目みきわめ)からまるっと1週間。
なんとこの日は今年一番の最強寒波が襲来しており、10月だというのに11月並の気温になっていました。
朝9時集合なんですが、皆が早く集まったから、ということで8時55分ごろから検定の説明が始まり、9時15分ごろに一度解散、検定は10時から開始とのこと。30分以上待ち時間がある!生殺し・・・!

小雨が降っていたんですが、検定開始直前になると一旦雨が止んでいました。教官が「皆さんの日頃の行いのお陰で雨止みましたね」などと言っていると検定開始時刻になると土ッッッ砂降りに。
1回小雨の中で教習を受けたことはありますが、流石にここまで土砂降りの中、かつ雨具を着ての乗車は初めてなので私の中ではもはや「今までの教習で教わったことを」では無くなってしまいました。

なお、今回は大型二輪3名、普通二輪3名の計6名での受験で、私は普通二輪の2人目でした。

大型の1人目が半分くらいこなしたタイミングで普通の1人目が出庫、1人目が帰ってきたらすぐ2人目と交代・・・という感じで行きます。
ちなみにいきなりコースに出るのかと思いきやコースの内側を1周だけ慣らし走行し、そのまま検定に入るとのこと。(乗車から発進までは採点対象)
今までの発着所からコースに出る練習は何だったんだ・・・!?

さて自分の番。

何か今日のバイクはギアチェンジがしやすい気がします。
出発直後ちょっとフラつきましたが慣らし→右左折→急制動。
ちょっとスピード足りないかと思いましたが「OKですよーギアしっかり確認してくださいー」と優しい言葉をもらい、坂道と進んでいきます。さて坂道発進、ブォンッ!!エンストはしませんが発進もせず、「あれ?」と思ったらニュートラルに入ってました。ギアチェンジしやすいとは・・・?
とりあえずその後改めてローに入れて坂道発進→踏切→S字へ。S字は失敗したことがないのでスイスイ攻略。(ちょっとセカンドか怪しかったけど)

続いてクランクへ。何かいつもよりパイロンがデカく(=道幅が狭く)感じました。絶対そんなこと無いんですが、謎の圧を感じてしまいました。
クランクを抜けると問題の一本橋へ。
直近で言うと90〜95%くらいの成功率を誇っている一本橋ですが乗った瞬間今まで味わったことの無いほど手が震えだしてしまい「あっ落ち・・終わっ・・・」と思いましたがギリギリ踏み止まれました。
無事に一本橋から降りると「ほぼ課題終わった!」とニヤけてしまいました。(※スラローム残ってる)

そのままスラロームに突入しますが、ここでパイロンに当たって失格になってしまったら目も当てられないとビビり散らかして信じられないくらいゆっくり通過した気がします。
その後最後の交差点を通過し、無事にゴール。

正直かなりハラハラしましたが、そんな感じで奇跡的に一発合格となりました。(最後の講評で「検定というのもあると思いますが、上半身にめちゃくちゃ力が入ってましたね」と言われました。そのとおりです。
*二輪の検定メンバーは6人中5人が合格でした

その後自動車の卒検組と合同で卒業式を行い、解散となりました!
お疲れ様でした!
自分的には良い自動車学校でした!ありがとうございました!!!
免許の書き換えは月曜日に行く予定!

番外編

初めてのバイク用品店訪問

バイクの免許を取ったらバイクがほしい。そりゃそうです。
が、バイクに乗るにはヘルメットが必要・・・!
極論ヘルメット以外(グローブやジャケット、靴など)は法的に、という意味で無くても運転できないことはないですが、そのヘルメットは無知な素人がホイと購入できる、購入して良いモノではない気がしたので新潟で唯一の2りんかんへ教習終わりに行くことに。
*ちなみに2段階6時間目の終わりに行ったので若干傷心気味での訪問

ざっと見て回りましたがまぁ何も分からん!
ということで店員さんに「すいませんー、ヘルメット探してるんですけど」と声をかけたところ「はい!どのようなヘルメットでしょう?」と。
え、どの?どのって何!?「あ、初めてなんで・・・」優しくしてくれェ。

そう言うと予算はいくらくらいか、希望のメーカーはあるか、などの質問が。予算は3〜4万円、メーカー希望は特に無い(そもそもSHOEI、Arai、OGKくらいしか知らない)旨を伝えると、SHOEI、Araiは入門にはちょっと高いので、一旦OGKで見てみましょう、と。
その後いくつか予算に合う商品を紹介してもらった中から気になった商品と今日この場で購入する意思があることをお伝え。

商品を選んだあとはフィッティングをしてもらいました。
結果、端的に言うと「お客さん頭デカすぎんよ」(とは言われていない)ってことなんですが、XLサイズの規格よりほんの数mm頭の外周がデカいらしく、もしキツかったらXXLを取り寄せる必要がある、と言われました。
が、その後店員さんが頑張ってくれて薄めの内装材を入れたり頭頂部のパッド調整をしてくれたりでちょっとほっぺたの圧迫感はあるものの頭の痛さとかは(今のところ)感じない程度になりました。

ちなみに初心者だと伝えたからかフィッティング中に「ヘルメットはこうやって被ると良いよ」とか「インカム買ったらこうやって付けるんですよ」という話も聞けました。助かる。

曇り止めのシールドの内側に貼るシールドや傷防止/劣化防止のコーティングをめっちゃ勧められ、まぁここは対応してくれた謝礼金の意味も込めて購入することに。
しめてトータル45,000円ほどになりました。
うーん、高い!
本体価格だけでAmazonとは5〜6,000円の差があるのですが、これはフィッティング代と思えば安いものです。

して、購入したのはOGK エアロブレード6!です!

決め手はとにかく軽いこと。
他商品と比べて数100g単位で軽いんじゃないでしょうか?
あと私はメガネユーザなのですが、最初からメガネ用スリットが入っているのも非常に助かるポイントでした。

ということで家に帰ってホクホクの状態でヘルメットを被り、嫁さんに「クリアシールドなのダサいからミラーシールド買いな」と言われたり、子どもに被せてキャッキャしたりと大好評(?)でした。

あとはバイクを買うだけ・・・!

某Youtube動画を見て思ったこと

教習所で練習している動画をアップされているチャンネルがあり、卒検までの一週間暇を持て余してしまったので一通り見てみました。(盗撮っぽい感じになってるけどOKなんか?と思いつつ)

まずコースが全然違う!!!!
あとはカメラの都合なのか、遠目から見ているのと自分自身の感じ方の違いなのかめちゃくちゃ広く見える!
(本稿冒頭で書きましたがうちの教習所は"学校の3Fが二輪コース"という構成なので若干狭いんじゃね?という気がしなくもない)

一本橋、スラローム、S字、クランクは既定のサイズがあるはずなのでさすがにそこの違いは無いはずなんですが、一本橋はやけに長く、S字は幅が広く見えました。
一本橋が長くてもメリットよりリスクの方がデカい気がしますけど。

で、その方がいろんなことにめちゃくちゃ苦戦している方だったのですが、おかげで「ここがこうなっているから失敗するんだ」というのが客観的に見れたのが非常に良かったかなと。
ただえらい派手にミスされていたので若干謎の恐怖心を感じてしまったのは内緒・・・

次回、完結編につづく!!!


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?