団長の歌とその技術 ~おすすめのラーメンを添えて~
当記事は『富士葵ちゃんと振り返る Advent Calendar 2021』への寄稿です。
こんなチラ裏より先に他の歌劇団諸氏が書いた記事を見に行くんだよ!
https://adventar.org/calendars/6432
前置き
2017年12月。
バーチャルYoutuberとそのファンがじわじわと増えつつあった黎明期、彗星のように現れた『なんでもないや』は、当時のファン界隈に大きな衝撃を与えました。
ニコニコ動画へ転載(現在は投稿者削除)されてから、予想をはるかに超える歌唱力に衝撃を受ける兄貴たちが続出。キミの心の応援団長・富士葵は、いわゆる”歌うまバーチャルYoutuber”ジャンルの火付け役となりました。
ちなみに、ニコニコに残っている最古のまとめ動画で当時の雰囲気の一端を垣間見たりできます。アブラハムニハ シチニンノコ……
私もこの時期に葵ちゃん、ひいてはバーチャルYoutuberという存在を知りました。年末年始を迎える頃には最早抜け出せないレベルまで沼に嵌っていた記憶があります。
初めて歌ってみたを投稿してから丸4年。いつも変わらず好評を得てきたその歌声ですが、実際どういったところに惹かれるのか?どこが強みなのか?本記事ではこの辺りについて、私の解釈をゆるゆる書いていこうと思います。
①響きの量と安定感
声とは空気の振動なので、声帯で震えた空気が喉・口・鼻といった空間で共鳴することでいわゆる「響き」が発生します。息を出して声帯を震わせ声に変えている=芯となっている部分の回りに、幾重にも「響き」を纏わせることで、歌声の深みや声量、息の持続時間が増します。
合唱等を経験している方はわかるかと思いますが、実際に吐いている息の何倍もの力が出せる技術です。ライブ等で喉のスタミナが全然切れないプロ歌手の方はここが優れています。
「HUNTER×HUNTER」的に言えばジャジャン拳のグー(芯)と纏っているオーラ(響き)だと考えてくれればいいです。
この点において葵ちゃんは中~中高音域の響きが特に強烈です。頭の上から抜けていくようなまっすぐ伸びるロングトーンが好きという歌劇団も多いのではないでしょうか。一般的に女声の苦手とする低音域も、響きでカバーすることでパワーを保っています。
一貫してどの曲でも「無理して歌っている感」がないのは、身体に響かせる技術が非常に高いため、無理に音を出そうと息を使っていないからだと思います。
※一番好きなカバー曲。終盤の10秒ロングトーンは必聴。
②強弱の扱いの上手さ
音の強さを表す用語として、弱い方がp(ピアノ)~強い方がf(フォルテ)であることは皆さんご存じかと思いますが、普通は声を出す勢いを絞るとどうしても音がブレたり震えたりと不安定になりがちです。
なので、実際の歌唱の中ではpで歌う事はfで歌う事の何倍も難しいです。同様に、徐々に強くするクレッシェンドよりも徐々に弱くするデクレッシェンドの方が遥かに技術が必要になります。
葵ちゃんはここの扱いが非常に上手です。
上述の「響き」の量をコントロールすることで、使う息の量はそのままに=芯をしっかり残しつつ音量を絞っているように聞かせたり、最後に音の残響を残すような急激なデクレッシェンドができる技術は、一朝一夕に身に付くものではありません。
「HUNTER×HUNTER」的に言えばオーラの攻防力移動 ”流” がめちゃめちゃ速いし巧いという話です。
これによって得意な音域の突き抜けるような高音から一気に落とした時の落差・ギャップが生まれ、様々な曲で活きています。"落ちサビの葵"もこの技術のなせる業といえます。
ちなみに元々は特段歌の勉強などしていなかったとの話。つまり座学等抜きで、感覚的に理解して歌っていたという事です。やはり天才じゃったか。
※こいつ昔から同じこと言ってんな(Lemon投稿時のツイート)
③発音の美しさ
ここホントすごい(語彙力)
普段の生放送等での喋り方や滑舌はあんななのに(失礼)
葵ちゃんの歌を初めて聞いた時、良い意味で”ジブリ映画のヒロインが歌ってるみたい”だと感じました。母音【a,i,u,e,o】の発音がしっかりしていてクセが無いことに加えて、子音の出し方が非常に綺麗なので、歌詞が真っ直ぐと耳に入ってくる感覚に感動すら覚えました。これでデビュー当時は独学とか嘘でしょ日本人やめるわ。
(正直ギャップが凄すぎて、初めて生放送するまで「歌唱担当 富士葵」と「企画担当 富士葵」がいると思ってたのは秘密)
ベースとなる発音にクセが無い、云わば無色透明なので、歌詞に合わせた表現・色付けが明暗どちらのベクトルであっても際立って聞こえます。初期の頃から「表現力が凄い」という評価はよく見かけましたね。
※クセなく滑らかに歌うので誰とコラボしても声がよく馴染みます。特に燦鳥ノムさんとの親和性の高さは素晴らしいの一言。
……と、ここまで下書きを保存して、
4周年ライブ"RICORDANZA"を見ていたら
”””葵ちゃんと歌劇団はラーメンである。”””
という衝撃の事実が明かされ脳が破壊されたため、ここからはおすすめのラーメン屋紹介です。
そうか、葵歌劇団ラーメン部とは……そういう意味だったのか……どけ!!!俺はスープだぞ!!!
浅草名代らーめん 与ろゐ屋 https://yoroiya.jp/
東京浅草では結構有名なお店らしく、関東遠征に行く度に寄っていました。どの味も安定して美味しくて気に入っています。(写真はざるらーめん)
特に看板商品の和風醤油ラーメンは「こういうのでいいんだよ、こういうので」と言いたくなるような、万人受けする王道ド真ん中の醤油味です。残念ながらここ2年はそもそも遠征自体ままならない状況だったので、当分食べられていないですが…。
らーめん砦 https://kaipaitan.com/
珍しい貝だしの白湯ラーメンが食べられるお店。白湯は「さゆ」ではなく「パイタン」と読みますので注意しましょう(1敗)
大阪周辺でよく立ち寄っていましたが、実際は九州初のフランチャイズ店らしいです。追い飯に特製のソースとチーズが振ってあるなど洋風寄りの味。公式サイトに載っている通り、「来世は公務員になりたい」など商品名が非常にユニークなのも特徴です。
真っ赤ならーめんとまこ https://daishin-jitugyou.jp/business/ramen-tomako/
その名のとおりトマトスープのラーメンが主力の、こちらも関西圏のお店。これでもかというほど濃厚なトマトの酸味に、ピリッとした辛さとチーズのコクが加わってイタリアンなスープパスタにも近い味わいです。ラーメンにタバスコ振るお店はここくらいしか知りません。私は生のトマトが一切駄目なタイプですが、ここのラーメンは非常に美味しく頂けました。
錦 iwamoto https://tabelog.com/ehime/A3801/A380101/38011671/
最後に、地元愛媛は松山にある鯛だしラーメンのお店。鯛と昆布のだしが良く利いており、個人的に松山市で一番スープが美味いラーメン屋はここだと思ってます。麺を食べ終わった後にはご飯を投入して鯛出汁の雑炊にするのが鉄板。
各種お酒のおつまみも完成度が高く、写真にある鳥皮餃子はこれだけでも無限に食べられるおいしさ。松山に来ることがあれば是非立ち寄ってほしいお店です。
………。
……………。
……完全に着地点を見失いました。
アドカレとは何だったのか。
脳みそがスープと化したので紹介店舗もスープに焦点を当ててみたり。
まだまだ葵ちゃんのポップスの歌い方の話とか、歌詞を読みこんで歌に乗せる技術の話とか、喋るように歌う才能がすごい話とか、他にも色々書きたかったですがお腹がすいてラーメン食べたくなってきたので今回はここまで。
私の記事は取っ散らかってしまいましたが、大元の企画であるアドベントカレンダーには素晴らしい記事がたくさん集まっています。クリスマスに向けてそろそろ折り返し地点。明日以降の記事もお楽しみに(宣伝)
https://adventar.org/calendars/6432
p.s.
美味しい塩ラーメンのお店を探しているので、知っている方ツイッターで教えてください。
ではでは。ではではでは。
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