支援教育を阻むものその弐「教員文化」

日本の教育システムは、実はアメリカが羨むほど評価が高い。発達段階に合わせた細かな指導過程、丁寧な教授方法、徒弟制度のように教員同士で教え合 う同僚性など、優れたところはたくさんある。しかし、先生方には、その自覚 が少ないし、正しく伝承されていない部分も多く、すこし歪み始めているようだ。優れたところを正しく認識していないと、悪いところが幅をきかす。悪しき教員文化は、1恥意識、2秘密主義 3保守的(なかなか変えられない)である。「何か上手くいかないことや悩みがある時、正しく分析せずに自分のせいだと思ってしまい、失敗は恥ずかしいことなので秘密にし、何とか一人で解決しようとするが、悪循環になり、取り返しの付かないことになる。いよいよ、 さて変えてみましょうと思っても、今まではこうしてきたから、そんなことはしたことがないからという枠から飛び出せない。」ということは、実はよくあることだ。「失敗したら、みんなで知恵を出し合って考える、自分たちでわからなければわかる人に聞く、自分たちで解決できなければ誰かの手を借りる」 こんな、こどもでもわかることが、当たり前でなくなるのが教員なのだ。さらに、自分の感情や立場、形式にこだわってしまい、こども中心に考えられなく なっている学校も少なくはない。
支援教育では、こどもの人生に深く関わることになる。上記の不具合は、致命傷になりかねない。予後の悪い大人をつくるのですか?精神的に病むこども をつくるのですか?犯罪者を育てるのですか?しがらみやこだわりを脱ぎ捨てて、こどものためにあらゆる手段を模索し、自ら学び続けることができないならば、教員はやめてしまった方がいい。
そんなつもりはなかったは、もう、通用しない。

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