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「やる意味がわからない」と思う時ほど、大事な葛藤に目を向けてみる

コーチとして人と接していると、

「なんで仕事をしているのかわからなくなりました」
「これに自分なりの意味を見出せません」

という声を聴くことが多い。非常に多い。

高速道路を走るかのような毎日で、タスクや目標をこなしていると、「あれ、なんでこれやっているんだっけ?」と思ってしまうことは、コーチとして働く僕自身も、いろんな局面であることだ。

とはいえ、忙しい時に、この声に付き合ってしまうと、より一層仕事が進まなくなり、「なんでやっているんだっけ?」が「もうやる意味はない!」に変わってしまうこともありうるだろう。

コーチングセッションは、SAのようなものだと思っている。120km/hで飛ばして走るだけではなく、たまにはSAに入っていろんな事を考えてみましょう。より良い道はないか、進み方はないか、誰を助手席に乗せるかを考えていきましょう。それによって、クライアントが幸福感をより感じ、実現したいパフォーマンスを出していくサポートをしている。

立ち止まると、より一層モヤモヤしてしまう。でも、本当は心から目の前の仕事に対しての意味を見出したい。そんな葛藤を抱えている人が、コーチングセッションの時間だけでも立ち止まって、終わったら再度高速道路に戻って走る。忙しい毎日の中で月に1,2回だけでもコーチングを受ける意味はここにあると思う。

「意味はある」と言われても「わかりません!」

「全てのことに意味はある」

こんな言葉を自己啓発本でみたことがある人は多いのではないだろうか。とはいえ、「意味がわからない」という状態にある人ほど、この言葉を言われたとしても、「いや、わからないって言ってんだろ」となってしまうのでは、と思っている。

問いかけられても、苦しくなる。この問いをしているコーチが悪いわけでもなく、「わからない」となるクライアントが悪いわけでもない。ただ、クライアントが限られた時間の中で意味を見出すプロセスに乗っかり、エネルギーを高めていく観点では、クライアントが感じ、考えが進むように促していきたい。

だからこそ、「意味がある」という問いを見つめるのではなく、「意味がわからない」という言葉の生まれた背景に目を向けてみると、ゆっくりではなるが何かが動き出すと思っている。

「意味がわからない」状態をみていくと、自分だけの痛み・怖さが現れてくる

「意味がわからない」という状態には、急になったわけではないはず。何かしたモヤつくことが溜まりに溜まって、「もうわかんない」となっていると思っている。溜まりに溜まったモヤモヤを丁寧にみていくと、嫌だったこと、怖かったこと、不安になったことが、たくさん浮かび上がってくる。

嫌だったこと、怖かったことは、その人固有のモノだと思っている。幼少期から中高大社会人、家族、学校、社会生活。いろんな経験を経て、その人固有の理由で感じるようになる。

「それを怖いと感じない人もいる中で、自分はなぜ怖いと感じるのか?」

そんな問いを自分に投げかけることで、今まで自分が抱えた葛藤や痛みが見つかってくる。

意味を見出すことは、今までのプロセスと目の前がつながること?

自分の葛藤や痛みが浮かび上がり、「本当はこうありたい」というのが徐々に大きくなると、自然と目の前のモヤつく出来事の意味が見つかってくると思っている。

それは、他のことをやるのかもしれないし、モヤつくことへの向き合い方を変えるのかもしれない。

とにかく社会の期待に答え続けていた自分にとって、前職の会社から「離れる」ことに何か意味があると思っていたし、目の前の仕事に無力感を感じる現在は、無力感から逃げたくないからこそ目の前の仕事へ人の力をかりながら挑むことが大切だと思っている。

それは人によって間違いなく違ってくる。

意味が見出せない時ほど、自分の中にある葛藤や恐れを見つめていく。そして、「意味がわからない」としても「意味がない」と諦めない。少なくともコーチは、言葉にはしなくても「意味はある」と信じている。

「意味がわからない」と感じているあなたは、どんな葛藤や恐れがありますか。

意味を見出すことを促す人として、いただいた役を真っ当していきます。

お話に興味ある方、気軽にご相談くださいませ。

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