不文律

不文律(ふぶんりつ、: unspoken rule, unwritten rule)とは、明言されていない・もしくは明文化されていない規則のこと。暗黙のルール暗黙の掟と言うこともある。「規則」とまではいえないが口にせずともなされる了解のことは暗黙の了解と呼ばれる。暗黙の了解とは皆が言わなくても当たり前と思うことである。

Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%8D%E6%96%87%E5%BE%8B

今年からご縁があって新しい畑、第3畑が増えました。
しかし、開始して間もない8月ですが、撤退することになりました。
理由は隣接する畑を管理している方とのトラブルです。

トライブルというとちょっと大袈裟かもですが…

ある日、草刈をしているとその方から話しかけられました。
私が管理している畑に生えていた、地主さんの許可を得て切り倒した木(猛暑過ぎて手が回らないので涼しくなったら細かく切り分ける予定でした)を置いておいたのですが、なぜか「この木を俺に処分しろってことか?」とのことでした。
もちろん、隣の畑の方へ処分を依頼するつもりもありませんし、私が使用権を持っている場所に置いている物なので、誰から何を言われる筋合いもありません。
しかし、なぜそんな話になったかのか。
置いておいた場所というのが、その方の畑やさらに奥にある別の方が利用している畑へ通じる通路として利用されてきたからです。

畑あるあるなのか、珍しいのかはわかりませんが、この畑のエリアは細かく区分けされており、奥まった場所にある畑へ通じる道は存在しません。
聞くところ、畑は畑としてのみ利用可能で、道として利用することダメだそうです。
近くの畑先輩(前出の方とは別で親切にしていただいた方)や地主さん、市役所からも説明を受けました。

私が育てるオリーブは間隔広く植えるし、木のないところを通る分には何ら問題ないし、私は新参者です。仲良く楽しく畑仕事をやっていきたいと思っているので、前出の方や奥にある畑の方にも挨拶した際に、そう話してありました。

ところが、その道として利用していた場所に木が置いてあったことで「通りにくい、邪魔だ」となり、「前からこの場所は通路として利用してきた、それは不文律だ」との言い分でした。
自分が利用している場所は一切の提供もなく、他人の土地を利用することが不文律というのは、とても不思議なことを言うもんだと思ったものです。

ここで正論をぶつけて揉めるよりも、協調して、うまいことやっていく方が得策だと思ったので「私の借りている場所なのでここに置くことは私の自由です。ですが、それを避けて通ってもらう分には構いません」と話し、その日は終わりました。

数日後、草刈りのために畑へ向かうとゾッとすることが起こっていました。
なんと、道として利用されている場所が草刈りされていたのです。
誰が草刈りしたのかはわかりません。ですが、この一連の中、ただただ恐怖を感じました。
もしそこにオリーブの苗木が植えてあったら草と共に刈られていただろうし、この先、何が起こるのかと。
ましてや、私が畑で育てるオリーブは観葉植物ではなく“食品”です。

色々と考え、市役所に相談すると「たまにあるんですよね…」とのこと。
地主さんに連絡し、借りたばかりで大変恐縮ですが、解約をお願いしました。

この畑、2つの隣り合った区画を2人の地主さんから借りていたのですが、1人の地主さんは「俺の土地勝手に使って何言ってんだ。俺が直接話してやる!」と当たり前に怒っていましたが、食の安全を考えるとここで続けるのは厳しいことを理解していただき、解約することになりました。

解約する書類へ判子をもらいにいくと、「迷惑かけたね」とお気遣いもいただいて、申し訳なかったです。
「オリーブ栽培はやめませんし、いつか犬山の名産になれるよう頑張ります」とお話しし、第3畑は終了しました。

これを新規参入の障壁だとは言いませんが、もしこの畑が最初に借りた畑だったら、やっぱムリかもってなるには十分だったのかも知れません。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?