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「帰ってきた名探偵ピカチュウ」の感想

はてなブログの方でまとめようと思っていたが、着手できないまま時間が経ってしまった。
ので、こちらに簡略的に記載しておく。

前作はプレイ済み、映画もみてる。
それを踏まえて買った今作ではあるが、あんまり面白く感じられなかったのが正直な感想。

ネタバレを踏まないようにするスペースとして目次を設けているが、内容はそれほどない(目次そのものにもネタバレはない



前作の個人的な評価点

「人間とポケモンが共に暮らしている」世界観が好き。ゲームと同様に人間主体の世界ではあるが、そこにポケモンが溶け込んでいる風景描写が自然でリアリティがあるように感じた。

ゲームとしては推理アドベンチャーであり、ここにも面白い要素が一応ある。
主人公のティムとピカチュウは言葉をかわすことができる。これにより、人間とポケモンそれぞれから横断的に情報収集して推理する展開は他のゲームにはなかなかない。

ただ、子供向けのゲームてあるため推理の難易度には期待できない。
それを差し引いても、冒険感を楽しめた点で面白かったと記憶している。

面白くなかった点

踏まえて、面白く感じられなかった点。
一番大きいのは、前作の売りだと思っていた世界観があまり感じられなかった部分。

◯世界観が前作よりも軽薄
人間は登場するポケモンのパートナーという以上の意味がなさそうで、世界にポケモンが溶け込んでいる感じがあまりなかった。
例えば、普段人間がしている仕事をポケモンが手伝っていたり野生のポケモンの習性を利用したり迷惑したり、と人間の生活に根付いている描写が前作の良い部分だと思っていたので、ただパートナー関係にあるだけでは世界の解像度は低いように思えた。


◯アドベンチャーの舞台に魅力がない
これも前作比較だが、各章の舞台があまり魅力的でない。
前作は遊園地・テレビ局・豪華客船などを回って最後はライムシティのパレードでの事件を未然に防げるかどうかだった。人がたくさん集まるところが舞台で、そこでのトラブルや情報の追跡をする際にポケモンが絡んでくるのが面白かった。
対して今作は洞窟(遺跡)・研究所は共通でしたが、警察署・竹林にはそういう要素がなくてイマイチでした(そもそも前作より章構成も少ない

◯最終章と結末
「えっ、これ最終章なの?」というのが最初の感想で「えっ、この作品完全に終わらせるの?」というのがそのままやった感想である。

ティムがなぜピカチュウと話せるのか。それは行方不明になっていた父親ハリーが事故に巻き込まれた際に、ミュウツーの能力でピカチュウの中身にハリーの意識が取り込まれたからだ。
これは前作でも映画でも既に示唆されている。核心にまで迫らないのは、探偵のハードボイルドな部分(?)だと思っていた。

ので、今作の「竹林の記憶」の章で突然にその深堀りが始まってびっくりした。
そして、次の章からはその秘密が明らかになってクライマックスへ向かっていくのかと思いきや、マーロックとそのまま対峙するし気付いたらハリーが元に戻ってハッピーエンドになっていた。

つまり、敢えて秘密を残した状態で終わっていたのは美学だと思っていた(勝手にだが)のに、それを踏み抜いてきた上に、終わらせることしか目的がないくらい粗い作りだったところが悪かったと感じている。

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