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何も分からない本当の素人が、生まれて初めて同人文庫を作った話


これはSNS等で二次創作を続けてきたにも関わらず、並外れた凡才ぶり故にバズることなく、投稿作品に♡1がついたら狂喜する程度には地底で細々と活動していた文字書きオタクが、ある日突然『同人誌を作ってみたい』と思い立ってしまった最高にアホ無謀な記録、備忘録。

小説同人誌を作ってみたいけど、何から始めよう?
どうしたらいいんだろう?
作ってみたいけど、本って人気のある人が作るものじゃないのかなぁ……

そんな気持ちを持つ方の小さな一助になれたら……の願いも込めて。



はじめに

あれは本当に、突然のこと。
基本的に、何でも最旬から1〜2年ズレてハマるのが、私という人間。

長年親しんでいたジャンルでとうとう、とあるCPに爆発的にハマってしまった。
そしてそのまま、花屑が浮かぶ沼の底まで沈んだ。

ただひたすら『好き』の気持ちの赴くまま、自分の欲望に正直に、でもしっかりビビりながらワード避け等しながら鍵をかけて引きこもり、文字の二次創作を書いては、伸びないくせに自己満足で投稿していた日々。

その頃の作品数が地味に増えてきて、久しぶりに、気まぐれに鍵を外してシャバに出てからも自己満投稿を続けていた私は、突然、思い立ってしまった。

自分の作品をまとめた同人誌を作ってみたい、と……

文字作品だし文庫っぽくしたいな。
市販されているものっぽくできたら楽しそうだな。

……などと、想像だけは一人前に膨らませ続け、愚かにも「やってみよう!!」に舵を切ってしまった。

自分がどれほどの底辺創作者なのか、その時だけは都合良く忘れて……。


無知な素人、同人誌作りへの第一歩を踏み出す


さあ、本を作るぞ~~。
……と思い、秒速でぶち当たった壁。

……どうやって作るの??

創作活動そのものはやってきたけど、本を作ったことなんてない。

私はSNS等で『新刊出ました!』『お品書きです!』『今度のイベント出ます!』等の、才能に溢れた素敵な作品を創られながら盛んに交流していらっしゃる方、作品に愛を込め愛を語り、黙々と創り続けていらっしゃる方等々、信念のある素敵過ぎる同人ライフを送っていらっしゃる方々の発信を、教室の一番隅っこは愚か、掃除用具箱の中で眺め続けているような陰キャ中の陰キャ。

私って本を作れるような創作者じゃないぞと正気に戻りかけつつ、そんな素敵な方々の発信を思い出し原稿を作るべく、印刷所というワードで検索することにした。


素人、とある印刷所と運命の出会い


本気で無知な素人にも優しい印刷所……とビビり全開で探していて、ふと私の目に留まったのが、こちら『シメケンプリント』様。

サイトのレイアウトが私にはとても見やすくて、あれこれ拝見。

そして素人にめちゃくちゃ優しそう!という印象を持ち、私の同人誌デビュー作の印刷はこちらにお願いすることに!

私が惹かれたところはこんな感じ。

● 漫画・小説問わず素人でもよく分かる『原稿の作り方』ページ
● 『小説PDFメーカー』『表紙メーカー』『CMYK変換ツール』等、『〇〇メーカー』の種類が豊富! お助けツール盛りだくさん!
● 印刷部数はなんと1冊からでもOK、特急印刷やオーダーメイドも可能!
● 入稿前の原稿チェックOK! 匿名も可!
● ツールの使い方や、入稿までの流れを解説して下さっている動画もあり!
● 本だけでなく、名刺やしおり等も作れる!
● 各種テンプレートも完備!

 

私が一番惹かれたのは『原稿の作り方』のページの優しさ

本の仕組み、ページの数え方から、表1、表4、塗り足し、ノド、ノンブル、くるみ製本、中綴じ製本……等々の言葉の意味まで。

まだ生まれてもいないタマゴ状態の私でも理解できる分かりやすさで、その意味と大切さが画像付きで全て書いてある。
ノンブル? ページ番号で良いじゃんと思ったのは私だけかな。

とにかくこれで、タマゴから片足が出たくらいの知識は得た!

次はいよいよ『原稿作り』に取り掛かるぞー!!


超ド素人、いざ! 原稿作り!!


シメケンプリント様のサイトで得た情報を基に、まずは『自分がどの大きさの本を作りたいか?』から考える。

ページ数どのくらいになりそうかな、と考えようかとも思ったけれど、そんなものはもう後だ後だ!

私は最初に想像した通り、市販されてるっぽい文庫本を作るため『A6サイズ』で原稿を作ることにした。

基本的に小説原稿はどの印刷所であっても『PDF形式』での入稿になるのかな。

シメケンプリント様の『小説PDFメーカー』を使うことを前提に、とにかく、PDF原稿を作るための文章を用意することに。
※小説PDFメーカーは、ページの縦横幅等を設定しなくても、文章さえ用意すれば、良い感じにPDFデータを作ってくれる優れモノ!

ここで、私は気付いてしまった。

今、手元にある文章は全て『横書き仕様』であることを……!

当たり前だが横書きと縦書きでは、字下げ、改行、空白のタイミング、文字量、『、』『…』『” ”』等の記号の使い方などが異なる。
今回、私が作りたいのは『市販されてるっぽい文庫本』のため、基本的には縦書きが当然。

…………え!? 直さないとダメじゃん!!


素人、縦書きと横書きの壁に気付く


今まで書いた作品を縦書き用に修正する日々が始まった……

とにかく私はワードで縦書き仕様にして(ページの幅設定等はシメケンプリント様の小説PDFメーカーがよしなにやってくれるため、特にいじらず)まずは文章を完成させることに集中することにした。

今まで自分が書いた作品を読み直して……(※最大の地獄ポイント)
縦書き仕様にするために字下げ、改行、一行の文字量や空白の修正……
一番大事な誤字・脱字チェック……

気が付いた時には、めちゃくちゃ修正してた。

ページ数が増えたり減ったり、その度に読み直しては修正、誤字チェック。
自分の目は何より信用できないので、校正ツールも使用。
ワードのはアテにならんとか言われることもあるけれど、私の目よりマシ。
校正ツールは色々あるので、自分に合ったものがあると良さそう。

ここで誤字以外に『表記揺れ』にも着目すると本の完成度が上がるかも、と誰かが言っていた。

表記揺れとは、一つの意味を成す語句が同じ文書や書籍の中で、異なって表記されることをいいます。表記ゆれ、表記のゆらぎともよばれます。

表記が揺れている状態を、表記がバラついている、表記の仕方が違う、表記が不統一などと表現することもできます。

制作の関与者が多い場合や、文書の差し替えが発生したり追加の修正が多かったりすると、表記揺れが起こりやすくなります。

以下は、漢字とひらがな、音引きの有り無しなどで表記の違うものです。

子ども  ⇔  子供
お客様  ⇔  お客さま
出来る  ⇔  できる
下さい  ⇔  ください
データ  ⇔  データー
ユーザ  ⇔  ユーザー

Tokyo校正視点 様

誤字・脱字にばかり着目しがちだけれど、ここも統一できたらだいぶ違うな、と思った部分。
個人的に縦書きの方が目につきやすいな、とも思った……

……この記事でも揺らいでるだろって? よくお気づきで。

それにしても一番時間がかかった……何か月やってたんだろう……
いや、一番時間かけるところ! 何かあったら一番後悔するところ!

どれだけ大変か、骨身に染みた……。


素人、本文原稿作成中に『とじしろ』について悩む


シメケンプリント様の『小説PDFメーカー』を使っていた際に気になった言葉『とじしろ』。

当たり前だが、ページの内側は読みにくい。
余白を大きく取る方が、作る方も読む方も安心安全。

シメケンプリント様の『小説PDFメーカー』は、データ作成の際に良い感じの空白をとってくれているものの、今回私が作りたい本は厚めになりそうな予感しかしない。

ここで私はめちゃくちゃ調べて検索した。
何ページから、どのくらいの余白を取るべきなのかと。
ちなみにシメケンプリント様の『小説PDFメーカー』を使用した際の余白や文字サイズのことを調べてみたら、ちゃんとサイト内に答えはあった。

縦書小説PDFメーカーの文字サイズ、余白の仕様は下記のとおりです。【B5】上下余白:約20mm、左右余白:約20mm、文字サイズ:9.6pt
【A5】上下余白:約15mm、左右余白:約20mm、文字サイズ:9.6pt
【B6】上下余白:約12mm、左右余白:約15mm、文字サイズ:8.6pt
【A6】上下余白:約12mm、左右余白:約15mm、文字サイズ:8.6pt

「とじしろ」を有効にすると、内側の余白が5mm広くなり、外側の余白が5mm狭くなります。

largeタグを使用すると、どの用紙サイズでも 11.5pt となります。

シメケンプリント様 『よくある質問』より

…………。

どうしよう。

ページ数が多くなりそうなので、とじしろは有効にすべきか。

実はこの時点で私は『とじしろ? よく分からん、無効でいいやw』と深く考えていなかった。

後の話になるが、本の完成後、これはめちゃくちゃ大切になってくる。
ええ、ええ、とじしろはきちんと『有効』にしましたとも。

ちなみに実際の完成品、とじしろ『有効』の場合の内側の感じは、こんな感じ。

しっかり見やすい。


……有効にして良かった、に尽きる。
個人的に150ページを超えそうならとじしろ……ノド……のことはちょっと考えた方が良いな、と思った印象。
私的には最低15mm、200ページ超えるなら20mmはあった方が良さそうかな。


素人、本文原稿をPDFデータ化。扉も作ってページ数決定!


本文の修正は本気で大変だった。
諸々修正を終え、シメケンプリント様の『小説PDFメーカー』に投入!

左右どちらのページから始めるのか、2段組の文章構成か否か、フォントはどうするのか……等の情報も入力して、作成!

作成すると、うわー!

それっぽい! イイ感じ! 本だ! 

そしてデータ名を見れば、開始ページが左右どちらなのか、ページ数はいくつなのか、データ名からすぐに分かる!

p001-26で、26ページありますよ、の意。
A6Nは、A6サイズ塗足しありの原稿ですよ、の意。
RTは「R:右始まりページ、T:とじしろあり」の意。
※焔、等は私が作品タイトルの頭文字をつけたもの。


あっぱれ~!!
デフォルトデータ名から本当に分かりやすくて助かる。

1話ずつデータを作って、諸々完成したら、次!
各話を区切る扉ページの制作。
ここは本の仕様によって作成するかしないかが分かれるところ。

私は全てのお話に扉ページをつけたかったので作りました。
ちなみに扉ページは自作はもちろん『小説PDFメーカー』内の『扉&目次』ツールを使って簡単作成可能です! 

扉ページを作ったら『小説PDFメーカー』内の『PDF結合』を使用。
1話~9話の本文と、各話の扉、別々になっていたデータを1つにまとめる!

結合の際、ページ順の指定がかなり直感的にできるので本当に便利。
空白ページを入れてページの調整をすることも可能。
なんて便利なの。鼻血が出そう。

扉もついた1話~9話のpdfが結合し、1つのデータになったので、そのデータを引っ提げて『小説PDFメーカー』内の『ページ番号の追加』を使用。

ページ番号がないと目次は作れないのだ!
当たり前だけど!

ページ番号をどの場所に表示するか、何のフォントで表示するか、開始ページ番号はいくつにするのかを設定して、完成したPDFデータを読み込んで追加すれば、あっと言う間に指定した場所にページ番g……ノンブルが!!

番号がつくと更に本らしさが増して、素人ますます大興奮。

本を作る時は本文の中に、メインとなるお話のほか、中表紙と(表紙をぺろっとめくった時の最初に出てくるタイトルの部分)と目次、最後の方に奥付(あとがき、とか発行者とか注意書きとか書くところ)が必要になることが多い。

そんなわけで、中表紙、目次、後付けも作っていくぞ!
本文が終わって、だいぶテンションが上がってきた!


素人、中表紙、目次、奥付を作ってみたら地味に悩む


さあさあ次だ、次だ。
中表紙、目次、奥付のデータも1つずつPDFデータで作成していく。

目次、奥付のデータはもちろん扉のように自作しても良いし『小説PDFメーカー』内のツールでも作成可能! ネ申。

中表紙は本のタイトルだし、しかも先ほどの『扉&目次』ツールを使用すればこちらも簡単作成可能!

目次はひたすら、さっき作ったページ番号を振った本文データをよく見て、間違えないように……作る……!
目次とか滅多に使わない人間の私でも、ここでのミスは致命的なことくらいよく分かる。
数字とにらめっこして作成。

そして、奥付でも変に悩んだ。
発行者等はともかく注意書きとか。めちゃくちゃ検索しまくった。
参考になるか分かりませんが私が注意書きに書いたのは以下のような内容。

● この本は個人発行二次創作同人誌であり、公式とは無関係なこと
● 内容は全てフィクションなこと
● 本そのものをサイトや動画、各SNSにアップロードしないで欲しいこと
● 処分する時は中身が見えないようにして可燃ごみにしてほしいこと
● 中古同人ショップへの売却をなるべくしないでほしいこと

最後のは禁止というより私からのお願い……無名サークル(笑)だから処分してくれると思うけど。

こういう部分のデータを作るのも大変だな、と思った素人。
大変だけど、でも、楽しい!!!!
本が完成しつつあるんだな、とわくわくしてきた!


素人、本文原稿PDFデータを何とか完成させる


中表紙、目次、扉、お話、後付け!
全て完成したら再び『PDF結合』を使って全てのPDFデータを結合!

便利過ぎる。やっぱり鼻血出る。脳裏では出てたと思う。

ちなみに私は今回、1冊の文庫本の中に、9つのお話を入れることにした。
本当は12のお話があったもののページ数の都合もあり、上下巻仕様へ。

それら全てを含めて、今回の私の本の最終的な本文は394ページ。

シメケンプリント様では本文最小4ページから、396ページまで作成OK。
本文200ページを超えるとスペシャルメニュー、396ページを超えたらオーダーで要相談になる感じのようです。

初めての本でスペシャルメニューを選び、上下巻仕様。

今『無謀だなあ』と思いましたね?

私も今ならそう思う。
当時は『原稿が出来てきたぞ!』のアドレナリンが溢れていて最高だった。

底辺創作者の分際で……という思いは必死に忘れ、勢いで突き進むのみ。


素人、背幅の厚みに気を付けながら表紙&カバー原稿を作る


いよいよ表紙&カバーというデザイン的な原稿に突入!

当初のイメージ通りの『市販されてる文庫っぽい表紙』にしたい。
カバーを外して読んでいても良い感じの、シンプル目の雰囲気にしたい。

そしてカバーは実写の写真を使った、キャラクター絵のないものしたい。
何と言うか本当に極力『市販されているっぽい文庫』っぽさを出したい。

考えながら、シメケンプリント様のテンプレートをダウンロード……

……の、前に、『背表紙』の厚みのことを考える必要アリ。

当たり前だが、厚い本には背表紙がある。
ページ数によってその厚みは異なってくる……考えれば当たり前……。
当時の私は知能指数が低そうな「は??」を連呼していた。

でもそこはさすがシメケンプリント様、きちんとあります。

そう、『背幅計算機』が!!!

使用する本文用紙の種類とページ数を設定すると、あっと言う間に計算してくれる……素人には本当にありがたすぎる機能の数々……

今回の私の背幅は『19.8mm』。
ほぼ20mmで笑った、初めて作る本で何してんの本当に。

呆れつつ背幅も把握し、自分の本に合ったテンプレートをダウンロード。
メディバンペイントを使って、表紙作りスタート!

塗り足し、とか、漫画を描く人にしか縁がない言葉だろうと思っていた。
愚か、実に愚か。

市販されているような文庫っぽくしたい!
と、言うは易く、行うは難し。

史上稀に見るレベルでセンスがないので、私のオタク趣味を理解してくれている友人たちに「こ、こんなのどう思う……?」等、相談をさせてもらったり……本当にありがたかった。

あれこれしているうちに、ここでもまた地味に時間がかかった……本文ほどではないけれど。
あーでもない、こーでもないと頭をひねるのは楽しかった。

表紙とカバーは本の顔、悔いのないように決めなければ!!


素人、RGBとCMYKの壁を知る


これ、言葉だけは色々なところでよく見ていた。
でも何のことか分かってなかった。

今回、やっと分かった。
めちゃくちゃ調べた。

印刷所にもよるそうだが、基本的に印刷は『C(シアン)M(マゼンタ)Y(イエロー)K(キープレート/所謂ブラック)』で行われる。
こちらは混ぜるほど明るさが下がり、黒に近づいていく。

『R(レッド)G(グリーン)B(ブルー)』の光の三原色は再現できる色の範囲が多彩。

そのため『RGB』で描いたものを『CMYK』で印刷すると、基本は少しくすんだ色合いになる……らしい……。

今の私のPC環境ではRGB以外で描くのは難しい……というか設定分からん。
『RGB』で入稿したものは『CMYK』に変換して印刷なので、いざ本が完成した後に「イメージと違う……」となるのは嫌。

どうしよう……

……と、思っていたら、ありました。
シメケンプリント様の『RGB→CMYK変換』ツール!!

作成したデータをこちらのツールで変換すれば、印刷後にどういった色合いになるかの確認OK!!

早速おためし。

左『RGB』      右『CMYK』

……なるほど!!!!!!

並べてみるとよく分かる。
ツールも駆使しつつ、自分が納得できる色合いで完成させたいところ。

私は今回自作しましたが、シメケンプリント様の『表紙メーカー』を使えば表紙はもちろん、応用すればカバー作成も可能。
凄すぎて鼻血も涙も止まらん……

いよいよ本文原稿、表紙原稿、カバー原稿が全て完成……!!

凡愚なので、もうこの時点でソワソワして仕方なかった……


素人、初めての入稿をする


全ての原稿が完成したら、いよいよ入稿!!

……の、前に。

ビビり私、シメケンプリント様の『事前原稿チェック』に申し込み!

注文前かつ完成していない段階でも『今作っている原稿の仕様が正しいかどうか』をスタッフの方に確認してもらえる。
匿名でも申し込み可能、しかも無料。

これは私だけかもしれないけれど、初めて原稿を作って一番怖く感じたのが『本当にこの作り方で正しいのか?』という部分。

注文して入稿してから大幅な修正が見つかったら焦るので、注文前にこちらのチェックに申し込み。

ちなみにこちらの事前チェック、2週間で5回までだそう。
十分すぎる。

時期によるかもしれないけれど、回答は迅速。
ド深夜に申し込んで寝て、起きたら届いてました。早すぎ。
基本は1日~2日かかるそう。
漫画原稿とかだと見るところも多くなりそう。

事前チェックでOKを頂き、最後の確認。

小説同人誌、ページ数、部数を決めて、データ入稿を選択して、注文!

自動返信メールに入稿先URLが!!

めちゃくちゃ叫びたくなった。

震える手でリンク先に飛び、データ最終確認。
表1・表4、本文、カバーデータを読み込み。

データ名は本当に『表1・表4.psd』とか『本文_394p.pdf』だった。

分かりやすいかなと思って……印刷所によってはダメなところもありそう。

データ名、拡張子、全て確認し、に、にに、に……に……入、稿……!

入稿受付画面と共にメールが届き、入稿、完了……!!
原稿チェック後、問題がなければ印刷に取り掛かるとのこと……!!

…………。

………燃え尽きそう……!!

迅速にチェックは終わり、『受付完了』のメールが届いたッ……!!!

私の時は完成・発送まで1週間~10日、メールに発送予定日も記載あり。

後は……待つだけッ……!!!

慣れないことをして力尽き、燃え尽きた底辺の素人。
1週間~10日は本当に燃え尽きるのにちょうど良かった……
新しい創作できなかった……

充電期間も必要ということで。


素人、完成した初の同人文庫が届く


燃え尽きてたら、あっと言う間。
完成した同人文庫が届いたーーーーーーー!!!!

うおぉ! 本だ! 初めての同人文庫!


届いたダンボール箱を開けた瞬間。
実際に本を手に取った瞬間の質感。
ページをめくった瞬間。

これらの瞬間のときめきは本当に忘れられない。

今まで感じたことのない感動。

自分の同人文庫を作ってみたい、と思っておよそ半年。
何とか形にすることができた。

思ったのはやはり『デジタルで読むのと全く違う』ということ。

紙の本って良いな。


おわりに


はじめは『作りたい』と思うだけで、本当に何も知らなかった。
ページ構成も言葉の意味も、本当に何も分からなかった。

ただただ『作りたい』だけで、手探りで突っ走った結果、なーーーんにも知らない、ド素人でも、何とかできた。
熱意の大切さを改めて思い知ったような心地。

今は本当に検索すれば色々な情報、助けてくれるツール、先人の知恵がたくさん見つかる。
それらがなければ、熱意だけでは無理だった。

本当に、本当にありがとうございました、の感謝の気持ちしかない。

本を作るのって凄く大変だな、と噛み締めた。
でも、それ以上に、凄く凄く嬉しくて楽しいこともたくさんあった!

作ってみようか迷っていたら、迷わず「やってみて!」と伝えたい。
私でできたのだから、全ての人類にできる。断言する。

創作って楽しい。

形になったら、もっと楽しかった。
自分の作品が本になって、自分で読むの、めちゃくちゃ嬉しい。

作品が伸びる伸びない関係なく、ただただ『嬉しい』が先にくる。

本当に、初めて知る喜びだった。

普段の創作活動で悩むこと、落ち込むこと、たまにはそういった部分を何もかも忘れて『そんなこと関係なくやりたい!』の気持ちに忠実になるのも悪くない。

それが『好き!』で『やってみたい!』という気持ちはとても尊いもの。

皆さまもぜひ気が向いたら自分の『本』を作ってみてはいかがでしょう?
作るのが1冊だけでもめちゃくちゃ楽しい、最高の達成感と味わったことのない喜びを感じられますよ!

どうか皆さまが楽しく穏やかに、自由の中でも倫理とマナーを守った素敵な創作ライフを送れますように!!


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