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見立て

ちょうど1年前の今頃
同僚に誘われてやってみた性格診断テスト
結果を見て「確かにそうだなあ」と思ったが
それ以上は特に気に留めなかった
ああいうのはゲームと同じ
当たろうが外れようが面白い

小中学生の頃に流行った本があった
「A型の取扱説明書」
そんなようなタイトルだったと思う
4パターンそれぞれ刊行されていたのを
クラス中、みんなで読んでいた
今も昔も娯楽は変わらないみたい
誕生日辞典も流行ってたなあ
どうぶつうらない なんてのもあった
私は確かクロヒョウだったかな

同じ本をみんな回し読みするという風景
これから先、見ることはできないだろうな
今はみんなスマホの画面を見せ合うのかな
いや、トークアプリに送り合うか
最近じゃLINEも使わないんですってね
何を使ってるんだ Discordか?

私が去年遊んだMBTI(?)という性格診断テスト
なんでだかまた流行っていて
なんなら1年前より白熱している
でもあんまり良い雰囲気ではない
楽しむ人がいる傍ら
「その考え方、◯◯っぽいよね」とか
「私って◯◯だからさ」みたいな
そういう使い方に気持ちがゾワゾワするから
やめてほしいと思ってる人もいて
牙を剥き出しにしたり、毛を逆立てて威嚇してるような様子をよく見かける
といってもそれは一方的で、楽しんでる側は威嚇されようが気にも留めてないようだけど
それが余計に腹が立つのかもしれない
どっちの気持ちもわかるっちゃあわかる
わかるというか、想像はつく
でも、どっちのこともどうでもいいな
しいていえば
噛みつき続けてるその顎はそろそろ疲れてへんの?と思う

これは今回の性格診断が流行る前からずっとあるモヤモヤだと思うけど、今になってやたら盛り上がって見えるのはSNSのせいだろう
自己主張に躊躇わない人が増えたから
誰に向けたわけでもない(そうとも限らない)
辟易した感情を吐露した言葉を見る機会が増えた
そういう私自身も非公開SNSで日々のつらみを吐き出している

他人のにしろ自分のにしろ
下を向いた感情が露わになっているさまは
なんというか、なまなましい
そこから発散されるエネルギーが濃すぎる
SNS上で無限に溢れる生命力にあてられて
自分の投稿こそすれ、最近あんまりタイムラインを見なくなった

えぐいものを見せないでほしいというんじゃなく、これは私のキャパシティに因るもの
感情を吐露するは自由 私もやってることだ
ただ私は文字を読むのが好きで全部読んでしまうので、そうすると脳がパンクするから、見るのをやめただけ
個人的なコントロールの問題

だいたい自分一人でいても延々と何かしら考えているのだから、そこへ不特定多数の思考も取り込もうとするのがもう無理な話だ

SNSを見ているときは、動物園と水族館と好きな人にだけ集中している
フォロワー等にあまり反応しないのはそのせい
いいねを押す習慣がない
文字通り見てないだけで他意は無いし
押されること(数)にも頓着してない
「わぁ!嬉しい!」これに尽きる
いつもありがとうございます

良い方の感情はいくらでも見せていいのよな
そう、そういうことだ

我慢は体に毒だとしても
自分に毒なら人にも毒だから
取り扱いはよくよく考えたい
もしかしたら薬にもなりうるのだから






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