見出し画像

クルトガ

16年前に発売されてから今日まで
シャーペンはクルトガ一筋です

学校で使う文具の種類が増えた中学頃
私の趣味に「文房具」が加わりました
地元に大きな文房具屋さんがあるので
新しい商品とも出会いやすく
それはそれは楽しい日々を送っています
そう、今でも

クルトガが発売された当時
「先が回って尖り続ける」
その売り文句と機構に心つかまれ
使いたくてたまらず、すぐ購入
私はノートを美しく取ることにこだわっていて
芯がちびて字が太くなるのが嫌だった
ペン先を回したりして調整していたあの苦労
このシャーペンさえあれば…!

帰って早速つかってみると
本当に先がちびらない、ずっと尖っている!
字の太さが均一なまま変わらない!

どういうことなんだ、とペンを観察
クルトガの素晴らしいところは
機構が働いているところを確かめられるデザイン
ペンの先がスケルトンになっているため
芯を尖らせ続けられる仕組みが目で見える
工場の製造ラインなど物が作られていく過程を見るのが好きな私にはたまらなかった
クルトガを作った人、たぶん私と同じ趣味だ

学校に持って行って、授業で使うと
その効果を更に発揮してくれた
なにせ今までちょこちょことペンを回していたのを、まったくしなくてよくなったのだ
それはもう、快感にも等しい快適さ
ノートを取るストレスがまったくなかった
書く手を止めなくていいなんて!

授業が終わって、クルトガを愛でていると
隣の席の男子が声をかけてきた
「そのシャーペン、なに?みたことない」
クルトガという新商品だと説明して、
「書いてみる?びっくりするよ」
そういって差し出すと、目をキラキラさせて
「マジ?貸して貸して!」
私の手に飛びついてクルトガを持っていくと
いそいそと自分のノートに試し書きを始めた
「…なにこれ?ヤバない?すごない??」
「どうなってこうなってんの???」
わかる、興奮するよね
「その透明なとこ見ながら、ペン先押してみ」
機構が見えることを教える
言われた通りにする男子
「…回っとる!!すご!!なにこれ!!」
「え!?どこで買ったんこれ!俺も欲しい!!」

大興奮でクルトガに食いつく様子をご満悦で眺めていると、その男子の声のデカさにつられて、他の男子も集まってきた
6〜7人の男子に取り囲まれる私(152cm)
学ランの真っ黒な壁の中で、クルトガを紹介した
全員そろって大興奮、大盛り上がり
男子が集まっていると、女子も寄ってくる
今度は、男子が女子にクルトガを自慢しだす
すごい勢いで教室に広まっていくクルトガ
それから1週間くらい経つ頃
クラスのほぼ全員がクルトガを使っていた

これは高校の頃の話だけれど
このときと似た現象は中学の頃にも起きた
ドットライナーを初めて使った時のことだった
(ドットライナー…テープのりを一躍スタンダードにした画期的商品。使う時にカリカリカリ…と小気味良い音がする。授業中に使うと目立つ)
自分の趣味を満喫しながら、田舎の学校にニューウェイブを持ち込んでいた時代の話


初めて買った水色のクルトガはいつのまにか無くして、20代前半の頃、赤いクルトガを買った
それから10年近く、赤いクルトガとの付き合いは今も続いている
数ヶ月前まで、家と職場を一緒に往復していた

「この赤いのは、仕事専用にしよう」
今年なんとなくそう決めて、プライベート用に新しいクルトガを買うことに決めた
春は、文房具を新調したくなるからね

そうして新しく迎えたのが、こちら

クルトガKSモデル0.5mm アイスブルー

プライベートでシャーペンを使う時は
だいたいいつも決まっています
だから、この色を選びました
2年前に好きになった色です

このクルトガとも長い付き合いになるだろう
どうぞ末長く、よろしくお願いします

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?