大切な記憶

2022.02.28

大好きな場所での4年間がついに終わりを迎えた。長かったのか、短かったのか、それすらももうよく分からない。しかし、自分の魂を売ってもいいと思えるほどに、この場所を、そしてここにいる人達を心から愛していたことだけは確かだ。


私の中学3年生からの夢は「大学生になったらアカペラサークルに入って、ボイスパーカッションをやる」だった。小さいように見えて、とても大きい夢だった。

そして、その夢は叶った。

この話は長くなってしまうので、ここでは割愛。また別の機会にベラベラ喋ろうと思う。


元々アカペラが大好きでサークルに入っているから、目指す目標はかなり高かった自覚だけはある。もちろん今だってそうだ。そのせいでみんなには多大な迷惑をかけたかもしれない。歳を重ねるごとに重みを増していく音楽への愛のせいで、みんなに嫌な思いをさせたこともあったかもしれない。それでも文句ひとつ言わず、私のやりたい音楽をやらせてくれたみんなには本当に感謝している。ありがとう。

私は非常に口下手なので、音楽に対する自分の気持ちやこだわりをうまく言葉にできたことはあまりなかったと思う。本当に反省。今後の課題。それでも、私の考えを汲み取って言葉にしてくれる仲間たちが周りにいっぱいいたから、こうして音楽を続けてこられたんだろうと強く思っている。本当はそれじゃいけないんだけど。ありがとう、そしてごめんね。


パーカッションという立場上、ベースと組んで曲の基盤を作ることに4年間ひたすら徹してきた。だからベーシストたちへの愛が余計に重くなってしまうんだよね。難易度鬼のカバー楽譜をしっかり歌いこなしてきた後輩、唯一のギャルバンで3年間ベースやってくれた大好きな同期、会ってから半年くらいしか経ってないなんて信じられないくらい安心感のある後輩、4年間で22曲も一緒にべーパーやってきた頼れる相棒。君たちにはいくら感謝してもしきれないよ。私のパーカスを頼ってくれてありがとう。ずっと私を支えてくれてありがとう。隣に立っていてくれてありがとう。

リードコーラスの人たちも、いつも私たちべーパーを信頼してくれてありがとう。みんなが安定した基盤の上で、思いっきり楽しく歌うことができていたら、私はすごく嬉しいよ。これからもたくさんべーパー聴いてやってな。


自分でも納得のいくパーカスができるようになったのは、実はすごく最近のことだ。3・4年生は知っていると思うけど、2年前の私の音はまだ「人間」だった。あの頃の動画恥ずかしくて観れないもん。

4年の4月頃、試しにちょっと音の出し方を変えてみたら途端に「楽器」に近付いた。なんでもっと早く気づけなかったんだろう、という後悔がすごく残っている。しかし、明大祭に向けて猛特訓して音を安定させていって、最終的に1・2年生に恥ずかしくないパーカスを聴かせられるようになったので、よかったということにしよう。今なら自信もって「私パーカスうまいので!」と言える。この経験も踏まえて、伝えられることは全部伝えてからいなくなりたいものである。


話は変わる。「先輩」としての私。私が1年生の時に出会った先輩方のような、優しくて、仕事ができて、アカペラが上手くて、どんな時でも頼りになる先輩に、私はなることができたのだろうか。自己評価は高くない。いつまでも昔と変わっていない気がしてならない。すぐ後輩いじるし(パワハラしてないかな大丈夫かな)、仕事は他の同期に任せっきりだし、歌った回数はあまりに少ないし、どう考えても頼りにはならんし、、と色々ネガティブになってしまう。ただ、もしかしたら誰かにとって私は「いい先輩」だったかもしれない。みんなからのメッセージを読んで、漠然とではあるけれどそう思った。

「○○さん(本名は一応伏せておく)のパーカス聴いて俺もパーカスやろうって思いました」「○○さんきっかけで、より一層パーカスやりたいって思うようになりました」と言ってくれた後輩たち。本当にありがとう。ずっとずっとパーカスやってきてよかったな、ようやく目に見える形で報われたな、と思った。先輩の背中を見せることができたのかもしれないな、とも思った。私は幸せ者だ。

後輩たち、次は私を超えていってくれよ。そして今度は君たちがその背中を新たに入ってくる後輩たちに見せてあげてほしい。これからの成長、心から期待しているよ。


どうしてもべーパーの話がメインになってしまったが、許してほしい。それだけ私はこの専門職に誇りとプライドを持って取り組んできたのだから。私が私でなければならない理由は結局見つけられなかったような気もするけど、それでも1人のパーカスとして4年間ずっと必要とされてきたと感じているから、それだけで満足だ。


本当にこのサークルにいられてよかった。大好きな仲間と出会えて、一緒に音楽ができてよかった。この文章を書きながらぼろぼろ泣いてしまうくらいには、君たちのことが大好きだよ。サークル愛とアカペラ愛だけは、君たちの誰にも負けていない自信がある。

サークルでの活動はここで終わりだけれど、きっと完全な終わりではないから。そう信じて、またみんなと歌える日をいつまでも心待ちにしているよ。まとまらない文章でごめん。みんなありがとう。愛してるよ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?