いじめられ経験のことを

謝られたことは結局一度もないけれど、勝手に「あなたも苦しかったんだよね」と大人になって、同情して、許した。

私のどこか大切な心の部位が削られていくのに比例して、それを栄養とするかのように彼女は楽しそうにしていた。
風邪で来ていませんように、今日行ったら「あの子やめたよ」って報告がありますように、どうか、どうか会わずにいられますようにと家からの行く道は願い続けていた。いい子でいることが最優先事項だった当時の私に、私がサボるという選択はなかった。
私が小さいから?くせ毛だから?そばかすのせい?何を変えればあなたのターゲットから外れられる?ずっと考えた。
学年が1つ上で、背も高くて、身体も大きかった彼女からは、私は将来絶対優しい年上のひとになろうと決意させられた。

あの時毎回、悔しくて悲しくて流した涙は無駄じゃなかったと思うことにしてる。
私は今、毎日幸せだなって心から思える瞬間がある。いじめられていた私は、少しずつ私によって救済されている。