ポジティブになるな
最近(いや、そう最近でもない)
『自分を愛そう!』って言われてる方や、
『ポジティブに考えよう!』という
ポジティブ信仰の方、多いですよね。
わたしの考えでは、
自分の育ち方や愛され方を知らない、
もしくは、それに気がついていない方は
『自分を愛そう』はまずもって難しいです。
そもそも、『自分を愛せる』方には天性の気質を
生まれがらにして標準装備していて、
幼少期に育った環境がとても良い場合には叶えられる
幻の『自分を愛する』行為。
後発的な『自分を愛する』は、
自分と向き合い、受け入れることに成功し、
過去や家族の悩みやコンプレックスなどを乗り越えてきている、
もしくはとても学んできている方にしか難しいと思います。
過去にあるご相談がありました。
明るくていいなー☀️って思っている人に自分の性格を変えたくて、
もっと⚪︎⚪︎ちゃんみたいに明るくなりたいと相談をしたら、
「自分をもっと愛そうよ!
小さなことで悩むネガティブはやめて、もっとポジティブに考えなよ!」。
相談者は、そうしてみようと努力をしました。
自分はいつも小さなことでクヨクヨ悩む、
だから普段気になる何かを見つけてしまっても見て見ぬふりをしてみた。
同僚の相談にもAちゃんみたいに
「そんなことどうでもいいじゃん!ポジティブに考えようよ!」
って言ってみた。
それを一週間続けたこの方、どうなったと思いますか?
さらにネガティブになりました。なんなら鬱になりかけました。
なぜでしょう。Aちゃんと同じ行動を心がけて、
同じ言葉を発していただけなのに。
この方の悩みは、小さなことで悩んだり、クヨクヨ悩んでしまう。
これは視点を変えれば、小さなことにも気づける繊細な性格です。
ネガティブはマイナスな言葉として捉えられがちですが、
わたしは全くそうは思いません。
世の中、前だけ向いて理想だけを追え、
足元を見ずに行動できる人もいます。
ですが、そんな人たちばかりでは社会は成り立ちません。
ネガティブと言われながらも足元をきちんと見て
少しずつ進み、誰かの助けに気づいたり、小さな声を聞けたり、
そんなケアができる人は世の中に必ず必要です。
なんなら多めに必要です。
その人たちがいるから、
足元見ずに前だけ向いて歩いていける人がいるのです。
わたしのお伝えする心理学は、
人間の性格は必ず9タイプに分けられるということを説いています。
その中に俗にいうネガティブな性格の人もいるのですが、
根っからのネガティブな人はいません。
理由があってネガティブと分類されているだけで、
きちんと足元を見ることができる素晴らしい才能を持っているんです。
もしも自分を変えたいと思うのなら、
まずは、自分がどんな人でどんな性格なのか、
また、なぜこの性格になったのか、
幼少期から振り返り、自分の育ちを再確認してみたら
自分への理解につながり、
思いがけないたくさんの人生のモヤモヤから抜け出せるのはないかと思います。
自分を知り、理由を理解することで
『認知』が変わり、『行動』が変わることで
初めて本当の『ポジティブ』となり、
言葉だけでも見かけ倒しだけでない
『自分を愛する』ということに繋がるのです。
という
つぶやき。
アロマクチュール協会
清水 アンナ