IRQL_NOT_LESS_OR_EQUAL奮闘記
24年4月辺りに題記を代表とした多種多様なブルースクリーン(KP41病)や、アプリケーションのクラッシュが発生するようになった。本問題により多大な時間と金銭を浪費してしまったので、将来この問題に再度直面することになった自分に向けての手掛かりを残すため、奮闘記を書こうと思う。
先ずは2024年05月10日前時点のシステム構成と発生した事象を下記に記載する。
システム構成
マザーボード: MSI MEG Z790 GODLIKE
BIOSバージョン: 7D85v19(公開日: 2024-04-08)
電源: SilverStone HELA 1200R Platinum
CPU: Intel i9-13900K
GPU: RTX4090 MSI SUPRIM
メモリ: Corsair CMH64GX5M2B6000C30 x2枚 ※MSIマザーボードで公表の検証リスト対象外
SSD構成:
Raid0(Cドライブ運用) … KIOXIA EXCERIA PRO(2TB) x2枚
Raid0(Dドライブ運用) … CFD CSSD-M2M4TPG4NZL(4TB) x3枚
→検証時再構成 … Raid解除 KIOXIA EXCERIA PRO(2TB)のみ ※新品
OS: Windows 10/11 Pro (21H1, 22H2, 23H2)
その他ソフトウェア&ドライバー:
ドライバー:
Geforce ドライバー ver.528.08(WindowsUpdate自動インストール)、529.29、551.52
MSIドライバー:
Intel Chipset Driver(メディア版、MSIサポートサイトDLの最新版)
Intel Network Drivers(メディア版、MSIサポートサイトDLの最新版)
Intel Management Engine Driver(メディア版、MSIサポートサイトDLの最新版)
Intel GNA Scoring Accelerator(メディア版、MSIサポートサイトDLの最新版)
Intel Thunderbolt(Microsoft Storeが勝手にインストールする)
サードパーティーアプリ:
iCUE最新版 (検証構成では無し)
SteelSeries GG (検証構成では無し)
MSI Afterburner (検証構成では無し)
発生した事象一覧
4月通常運用時:
各ブラウザで頻繁にクラッシュ(status_access_violation、STATUS_BREAKPOINT)
一部ゲーム(というか大半)で不定期にクラッシュ
バックグラウンドアプリがアプリケーションエラー(ID: 1000)
Windows Defenderがアプリケーションエラー(ID: 1000)
ウイルスと驚異の防止が無効になって再起動するまで戻せなくなる
WindowsUpdateに失敗
ブルースクリーン発生
IRQL_NOT_LESS_OR_EQUAL
SYSTEM_SERVICE_EXCEPTION
win32kbase.sys
ntfs.sys
KERNEL_MODE_HEAP_CORRUPTION
KERNEL_SECURITY_CHECK_FAILURE
検証時(クリーンインストール直後~必要最低限WindowsUpdateまで):
各ブラウザで頻繁にクラッシュ(status_access_violation、STATUS_BREAKPOINT)
バックグラウンドアプリがアプリケーションエラー(ID: 1000)
Windows Defenderがアプリケーションエラー(ID: 1000)
ウイルスと驚異の防止が無効になって再起動するまで戻せなくなる
WindowsUpdateに失敗しまくる
インストーラー含むアプリケーションが開けない
一部インストーラーが解凍エラー(7-Zip: Data Error)
アプリケーションが突然クラッシュして強制終了
強制終了したアプリは再度開けなくなる
イベントビューアーがクラッシュorイベントログアンロードにより閲覧不可となる
サードパーティーアプリがアプリケーションエラー(ID: 1000、.NET Runtime エラー 1023)
アプリケーションの認証画面で操作中にクラッシュして強制終了
ブルースクリーン発生(アイドル時~低負荷時にエラー、特定の操作時に不定期発生)
IRQL_NOT_LESS_OR_EQUAL
SYSTEM_SERVICE_EXCEPTION
win32kbase.sys
ntfs.sys
KERNEL_MODE_HEAP_CORRUPTION
KERNEL_SECURITY_CHECK_FAILURE
Windows10/11 メディア版 クリーンインストールが不安定
操作を進めると「予期せぬエラー(0xc0000005)」が発生して中断
操作を進めると突然初回画面に戻って操作し直し(この後、操作を進めると予期せぬエラーが多発)
インストール実行時、ファイルコピー後のファイル準備のフェーズで「インストール元にアクセスできません インストール元にアクセス できることを確認してからインストールを再実行してください」が発生してインストール失敗(この後、操作を進めると予期せぬエラーが多発)
インストール後、準備中の段階でブルースクリーン発生
セーフモードでは上記事象が発生しなかった
なんともまあ地獄のような状況だ…折角のつよつよ構成がゴミ同然じゃないか(泣
次は検証した対処内容を書き連ねていく。
なお、検証時環境はクリーンインストールを繰り返しているので、常にクリーンインストール直後の環境と思ってもらっていい。
実施した対処内容
OSクリーンインストール
→効果なし
PCお掃除、各種ハードやコードを挿しなおし
→効果なし
PCハード最小構成
→効果なし
FastBoot、SecureBoot を無効
→効果なし
CPU、メモリのOCを無効
→効果なし(OCCTテストは正常)
Raid0構成を取りやめてSSDを新品1本のみにチェンジ&M.2スロットをチェンジ
→chkdskコマンド、CrystalDiskInfo 結果は正常
→効果なし
メモリ1本のみ構成にチェンジ
→memtest86 10passでError無し(つまり正常)
→効果なし
メモリスロットをチェンジ
→memtest86 10passでError無し(つまり正常)
→効果なし
メモリを別のDDR5にチェンジ
→memtest86 10passでError無し(つまり正常)
→効果なし
DISMコマンドによる修復
→効果なし
SFCコマンドによる修復
→効果なし
MSIドライバー最小構成 & バージョン初期
→効果なし
MSIドライバー最小構成 & バージョン最新版
→効果なし
Nvidiaドライバー バージョン初期版(528.08、529.29)
→効果なし
Nvidiaドライバー バージョン最新版(551.26)
→効果なし
マザーボード BIOS バージョン初期
→効果なし
マザーボード BIOS バージョン最新にアップデート
→効果なし
Windows Updateを最新化
→効果なし
ブラウザ更新&拡張機能無し&検索するとよく出てくる対処案
→効果なし
電源設定を最大パフォーマンス化
→効果なし
サービス「sysMain」を無効
→効果なし
Windows Defenderの除外設定でC:直下のWindows, Program Files, Program Files(x86)をフォルダ単位で指定
→効果なし
Ntfs.sys を安定版に差し替え→私の環境では入手手段がないため実施不可
電源換装→未実施
CPU換装→未実施
GPU換装→未実施
マザーボード換装→未実施
BIOSで下記設定を変更
OC -> DRAM Voltage … 固定値設定(自動「1.1V」だったので1.3Vぐらい盛った) ※メモリの電圧固定はメモリテストを重ねて確認をしていくこと!
OC -> Advanced CPU Configuration -> Intel SpeedStep Technology … 無効
OC -> Advanced CPU Configuration -> Intel C-State … 無効
OC -> Advanced CPU Configuration -> EIST … 無効
→BIOS設定で効果有り!(2024/5/10 検証中)
やっとキタか!?
いま効果有りの環境下で検証中だが、各ハードウェアテストの結果OKを確認した。また、windowsにログオンしてから5時間が経過するところだが、ブルースクリーン、アプリクラッシュ、インストーラー不具合、認証処理不具合、ブラウザクラッシュの発生は一切見られない(つまり未発生)。
設定変更を盛り盛りにしちゃった環境なのでどの対処が正解!かは断言できないが、BIOS設定変更での変化がインパクト大きかったな…
明日OCCTテストとエラーが起きてたアクションを繰り返しやってみて、問題なさそうならゲームとサードパーティーアプリをインストールしたり、CPU, メモリOC時のテストをしようと思う。
まとめ
まだ検証段階なのでこれから追記が加わってくるが、取り敢えず効果有の環境設定を記載しておく。
環境設定
BIOS設定
BIOS バージョン 最新版
FastBoot、SecureBoot を無効
CPU、メモリのOCを無効
OC -> DRAM Voltage … 固定値設定(自動「1.1V」だったので1.3Vぐらい盛った) ※メモリの電圧固定はメモリテストを重ねて確認をしていくこと!
OC -> Advanced CPU Configuration -> Intel SpeedStep Technology … 無効
OC -> Advanced CPU Configuration -> Intel C-State … 無効
OC -> Advanced CPU Configuration -> EIST … 無効
OS クリーンインストール後
ドライバー:
Geforce ドライバー ver.551.26
MSIドライバー:
Intel Chipset Driver(MSIサポートサイトDLの最新版)
Intel Network Drivers(MSIサポートサイトDLの最新版)
Intel Management Engine Driver(MSIサポートサイトDLの最新版)
Intel GNA Scoring Accelerator(MSIサポートサイトDLの最新版)
Intel Thunderbolt(Microsoft Storeが勝手にインストールする)
Windows Updateを最新に更新
ブラウザを最新に更新
電源設定を最大パフォーマンス化
サービス「sysMain」を無効
Windows Defenderの除外設定で下記を除外対象とすること。
MsEpeng.exe(Microsoft Defender Antivirus Service)
sppsvc.exe(Software Protection)
ntfs.sys
win32kbase.sys
エラーが起きたら困るサードパーティーアプリ
後は所感というか未来の自分に向けたメッセージを箇条書きで送る。
所感
検証用のサブPCぐらい1台は用意しろ
→メインPCがおバカになったときアレコレできなくなるから保険や検証に必要な作業実施用にサブPCを1台は組んでおけ。
ハード部品の買い替えによる確認は最終手段にしろ
→BIOS設定含めたソフトウェア面での対処確認が終わってないのに部品買い替えの検討は早計だ。少なくともちゃんとハードウェアテストの結果を確認してから検討しろ。買い替えた後にソフトウェア面での対処で解消したとき泣きを見るぞ…(新品のメモリとSSDを見ながら)
メモリはちゃんとマザーボードメーカーの検証済みリストに公表されているものを買いましょう
→当たり前だが私はアホだったからこれを怠った結果、色々疑心暗鬼に陥ってた。
マザボメーカーが用意したドライバーは吟味して必要最低限だけでいい
→Windows更新プログラムとドライバーの相性問題あるからなるべく余計なものは入れないほうがいい。必要になったらその都度インストールすればいいから。
間違ってもMSI Centerなんか入れるなよ!
一般人がRaid0に手を出すのはやめておけ
→今回の直接的な原因ではなかったが、Raid0なんかやっても全然恩恵なかった(ゲームなんか全くといっていいほど変わらなかった)。活かせることに使わないなら費用とリスクに見合ってないから大人しくそのまま使いなさい。OCも然り。