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お金の使い方 2019年6月27日

#お金について考える なんて、
そんな漠然としたテーマを設定されても漠然とした結果(投稿)が出てくるだけだと思うんだけど。
で、自分でもう少し具体的なテーマを設定しました。
「お金の使い方」
  ・・・誰か教えて下さい。

「お金の貯め方、殖やし方」に係る情報は世の中にごまんとある。
それらが自分に適しているか否かはともかくとして、あるのはある。
ところが「使い方」についてはチラホラあるかな程度(※1)。
(私の探し方が悪いのかもしれませんが。)

使い方?
生きていくために使うんでしょ!?
衣食住に始まって色々必要。
税金、社会保険、教育、冠婚葬祭、自己啓発、お付き合い、趣味、投資、寄付、・・・
しかし、どちらかというと
「(自分の持っているお金を)取られる」
という意識が強いと思う。
積極的に使う意思は ”何処に” ”どの程度” あるのか?
(趣味とか寄付とかであれば自らの意思が比較的強く働いているでしょうが。)

1.現状認識

ところで、家計金融資産が日本には1859兆円あるそうな。

すご~い!
内、現預金が5割以上、1000兆円はあるとのこと。
「お金の使い方」を教えて下さい、という意味は、
この1000兆円の活用(効果の生じる使い方)方法を教えて下さい、
と言い換えてもよい。
いえ、マクロ経済がどうのこうの、なんて話ではありません。
各世帯、或いは各個人単位での使い方の「考え方」を知りたい。

老後の為に預貯金、
病気をした時の為に預貯金、
子供のために残す、
(自分へのご褒美として)ブランド品を買い漁る、
国内外の超高級ホテルに泊まる、
飛行機のファーストクラスに乗る、
(家族のために)一戸建ての家を建てる、
なんて話は要りません。
もちろん、
宗教(信仰)に注ぎ込む、
怪しい投資話に安易に乗る、
オレオレ詐欺に引っ掛かる、
ギャンブルに注ぎ込む、
酒・クスリ・女に注ぎ込む、
連帯保証人に安易になる、
なんて話も要りません。

お金は手段であって目的ではないはず。
手段を保有したままにしてどうする???
お金は墓場に持って行けないよ。
目的を持たないから手段の使いようがない、ということか。

日本人はお金の話をすると表向き「下品だ!」という顔をします。私が大学生のとき(かなり昔です)、法学の講義で教授が言ってました。
「相続争いで血の雨が降る、なんて珍しくないんだよ。ニュースに載ってないじゃないかって? ありふれた話なんでニュースにならないんだよ。」
欲の皮が突っ張るのは構わないんですが、そうして得たお金を使う目的は?

(オレオレ詐欺では、騙された人の手元から数百万円とか数千万円とかの現金が即座に出てくることがどうしても信じられない。そんな大金が手元にあること、電話一本でそれが即座に出てくること、老後の為に預貯金と言いながらその実 ”目的を持たない” とはこういうことかと思う。)

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2.金は天下の回りもの

誰が言ったか知りませんが、
「金は天下の回りもの」
という言葉があります。社会人になってから後年、なんとなくこの言葉の通りかな、と思うようになりました。きっかけは(自分の頭の中の)知識・知見と同じだということに気が付いたから。知識や知見をドンドン吐き出していかないと新しい知識・知見は入ってこない。頭の容量は有限だからね。これはお金についても同じじゃないか、と。散財しろと言っている訳ではありません。必要なときに必要なだけ吐き出すことが重要。

これを体現しているのであろう姿をテレビの中に見つけました。
「夜の巷を徘徊する」 テレビ朝日

そう、マツコ・デラックスは徘徊先がお店(小売店)の場合、大量に商品を購入することが多いです。食料品の場合、「こんなの3日で食べちゃうわよ!」と言いながら。お店に丁度来ている一般のお客さんにも「私が買うわよ。」と言いつつ、半ば強制的に買ってあげています。
この姿を最初見たとき、確かにたくさん食べるんだろうな、と思いました。しかし、直ぐに気が付きました。
違う。
これはそのお店を通してその地元にお金を落としているんだ、と。取材先(お店・お店のある地域)でテレビロケさせてもらっているお礼の意味で、でもその地域全部のお店を回る訳にはいかないから、訪問したお店を通して当該地元にお金を巡らせているんだ、と。
この(彼の)姿を上から目線だと言うのは貧乏人根性で、彼のように比較的お金に余裕のある人が意図してお金を使うことは世の中のためになる、という考え方だと思います。

一方、欧米の超絶お金持ち何人かが世界の富の〇〇%を持っているとか、資本主義の弊害が横行しているとか、その類いのニュースもここ何年多いです。「金は天下の回りもの」なんて言ったって、現実にはお金は自分のところに全然回ってこないじゃないか、と言いたい人もいっぱいいると思う。

だがこれは極端なお金持ち(経営者・投資家など)の話であり、一般庶民とは別世界の話です。(彼らは我々から収奪している?、という類の議論はここの主題ではありません。)
そもそも、(私は)使うお金の多寡を言いたい訳ではありません。庶民には庶民なりに扱うお金の高があるはずでしょ。その中での使い方を知りたい。(超絶お金持ちのお金の使い方も知りたいけどね。)

さて、話を戻して、
・・・じゃぁ、お前はどうなんだ? 地元で金使っているのか?
全消費額の中で何割地元に落としているかは分かりませんが、意識して使っているところはあります。
スーパー・コンビニ、薬局(処方箋)、歯医者、洋菓子、日用品(ドラッグストア)、床屋、喫茶店、靴、メガネ、家具、など。強く意識しているのは、薬局(処方箋)、歯医者、床屋。医者の直近の薬局には行かず、自宅近所の薬局を使っている。歯医者も徒歩で行けるところに。床屋も然り。
蛇足ですが、地元以外のお店、或いは通販で買ってしまうもの。
飲食店、家電類、本・雑誌、衣類、趣味の用品、日用品(収納用品など)など。家電量販店行くと何でもあるし・・・。

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3.お金の管理

・・・ここまで書いてきて改めて気が付いたんだけど、そもそも皆さんお金の日常的な管理をしているのかしらん!? 家計簿とか、小遣い帳とか。 管理してなきゃ計画的な使い方はできないよね。
ご利用は計画的に、ってどこかのコマーシャルであったね。
お店ではレシートを受け取る人はほとんどいないように見える。特にコンビニでは。家電量販店とかデパートとかで比較的高額な物を買えばイヤでもレシート・領収書が付いてくる。レシートの有無に関わらず、自分(家庭)が使ったお金を記録してるのかしらん? 使ったお金が分かれば残った金額が分かる。残った金額が分かれば、次使うお金の算段ができる。その算段ができなければ行き当たりばったりの使い方になってしまう。大方、欲しいものに対して保有する金額は少ない。だから1円でも安くしろ、とがなり立てる。こんな空しいことの繰り返し、のように見える。

(適当なサイトが無かったので。内容はゆうちょ銀行の宣伝ですが取り敢えず。)

お金の話をするときには定量的に物事を把握したい、ということを言いたかっただけです。今秋の消費増税+2%をあなた自身、或いはあなたの家庭に当てはめたらいくらの出費増になるんですか? その増加額はあたな(の家庭生活)にどのような影響を与えるんですか?
 「私の小遣いが減るんだよ!」
というのは分かり易いし説得力ありますね。
居酒屋に行く回数が減る ⇒ お金が天下を回らない ⇒ 自分の収入が減る(増えない) ⇒ 益々小遣いが減る ⇒ 居酒屋に行く回数が益々減る・・・
悪循環の極みですね。

とすると、お金の使い方にメリハリを付けることが必要になるかな。優先順位と言ってもいい。とすると、使う目的を明確にして、管理をきちんとしないと破綻する。
・・・じゃぁ、お前はどうなんだ? 管理してんのかよ?

してます。
小遣い帳付けています。きっかけは転職です。収入が激減することが最初から分かっていました。その収入でこれからやっていけるのか? およその判断をするために、毎年の収入、支出、残額(=収入ー支出)の推移を記録するようになりました。これまでの記録から、将来の収入と支出との想定額を設定すれば、何歳のときにいくらぐらい残っているのか、残額0円になるのはいつか、四則演算だけで見当が付きます。このままだと使い過ぎ、この項目の支出を減らさなきゃ、と簡単に分かります。特に今からの世の中、寿命がどんどん延びていくのは明らか。年老いてどうすんのよ? 働ける内は働きましょう、というニュースは連日流れています。
老後の為に預貯金という目的は二の次です。管理しているのは、やりたいことをいつまでもできるように計画するためです。

・・・小遣い帳付けています、と書くと多くの方はその字面通りに受け取るのでしょう。例えば、子供の頃付けていたようにノートに記帳、今ならエクセル表計算かな。アプリも沢山あるようで。
お分かりとは思いますが小遣い帳の行先は確定申告です。自分の立場(個人? 法人?)と社会との関わりを定量的に表わしているものです。サラリーマンの場合、所謂天引きされてしまうので社会との関わりを定量的に意識することはほとんど無いと思います(社会保険こんなに取られたぁ~、住民税高いなぁ~、それだけですよね)。だから税金の使途に無関心、社会保険の仕組みを知らないまま何10年経ってしまう。その結果、老後になって慌てる。
子供や学生の頃から社会の仕組み(お金が世の中をどのように巡って、社会が成り立っているのか)を教育すべきでしょう。損益計算書とバランスシートとの考え方の教育ですね。事業主であれば当然しているでしょうけども(税理士に任せっぱなし?)、個人(或いは生計を一にする家庭)単位で当てはめたらどうなるのか? お金の使い方を考える上での最も説得力ある根拠になると思います。

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4.積極的に使う意思は ”何処に” ”どの程度” あるのか?

このままだと、
 あんたの好きなように使えばいいじゃん!
 (小遣い帳付けながら地元にお金落せばいいじゃん!)
で終わってしまう。好きなように使えば、取り敢えず世の中を巡ってまた自分のところに戻って来てまた使う。人それぞれ価値観が違うから、お金の使い方も人それぞれ。
・・・これでは家計金融資産1000兆円の話に戻らないな!? 眠っているお金を何とか使いたい、というきっかけもあったのに。
・・・実は私なりの結論は既に持っています。

「時間」を買います。

そんなことか!?
そんなことです。
目新しい結論ではなくてすみません。
長寿になったとは言え寿命は有限という前提で、やりたいことをやる時間と休む時間とを作るためにお金を使う。
”何処に” ・・・ 時間に
”どの程度” ・・・ やりたいことをやる時間と休む時間とを合わせた時間をお金に換算した程度
家計には1000兆円分の時間がある、と考えたら想像を絶しますよね。

乱暴な計算をしてみます。
まず、時間単価をいくらにするか?
ニュースでよく出てくる時給1,000円から、特異な職種では時給100,000円なんていうのも・・・
ここでは分かり易い時給1,000円で計算すると、
1000兆円 ÷ 1000円/時間 = 1兆時間
1兆時間 ÷ 24時間/日 = 416億日
416億日 ÷ 365日/年 = 11415万年
11415万年 ÷ 12600万人/日本総人口 = 0.905年/人
0.905年/人 = 330日/人
ここで、日本人の平均寿命を次のようにします。
(80年(男)+86年(女))÷ 2 = 83年(男女人口比1:1と仮定)
365日/年 × 83年 = 30295日/人
330日/人 ÷ 30295日/人 = 0.01(1%)
結果は、1000兆円を時間に直すと、一人の人生の約1%に相当していることになりました。その分の時間を節約できる、と言ってもいいかな。時間単価の設定とか、1日の中の正味の実働時間を考えるとこんな単純にはならないだろうけど、目安としてはね、いいんじゃないかと。(例えば、時間単価を上げて正味の時間を短くしても、結果は大きくぶれないと思料。)

自分の人生の約1%の時間をやりたいことや休む時間に充てることができる、という結果。

時間の節約の方法は、
・移動により早い手段を使う(飛行機、自家用飛行機、新幹線など)
 ⇒ ゆったりノンビリ旅(各駅停車の旅、船旅など)はそれはそれでOKですよ。
・移動距離を短くする(職住接近、テレワークなど)、
 ⇒ 距離を短くして特に通勤時間を短縮したい。
・より健康に気遣う(通院する時間を減らす)、
 ⇒ 歳取るとイヤでもお医者さんに近くなる。
・自分が携わる物事の目的を常に考える(目的を達成したら即撤退)、
 ⇒ 物事をズルズルダラダラ引きずる人の何と多いことか。要は、その人が決断できないだけなんだけど。私の場合、60%の出来で前進。結果不満足ならば後退してやり直し。60%の出来でも結果オーライならばそれでOK。決断せずに前に進まないのは時間の最大の損失。
・身の回りを片付ける・身軽になる(雑事に振り回されない、やりたいことがいつでもできる環境を作る)、
 ⇒ ここでは物理的な意味で言っている。精神的な意味では人間関係となるが、”皆と仲良く”なんて考えなければイヤな奴に気を使うこともあるまい。
・仕事でも家事でも人に任せる(難しいことは専門家に任せる、餅は餅屋の考え方)
 ⇒ そのくらい自分で出来るさ、と手を付けたものの途中で投げ出したり、人に泣きついたりするよりは最初から任せた方が合理的。任せるに当たって方針(目的・目標)をきちんと伝えることは必須。身の程知ることは生きる知恵の中で最重要。

もちろん他の考え方も多数あるでしょう。
時間を買うことは選択肢の一つです。
改めて、
「お金の使い方」
  ・・・誰か教えて下さい。

5.補足

私の場合「時間」を買うと書きましたが、根本原理は次の言葉に集約されると思います。使い方の前提条件と言ってもいいかもしれません。

「お金は君をお金から自由にしてくれる」(※2)

橘玲氏の著作はこれに限らず色々出版されていて面白いです。
もう一つ面白いのは西原理恵子氏の著作(※3)。
ザックリ言えば、※2と※3とは同じことを言っていると思います。
サイバラさんの著作も色々あって面白いです。

補足ついでにもう一つ。
NHKに「欲望の資本主義」というシリーズ番組があります(※4)。
世の中に普遍的な原理はないのでしょう。社会環境が変わっていくから(18~19世紀の「産業革命」が人類史上の強烈なエポックだったとは知りませんでした。学校でそんなこと教えてくれなかった。先生も知らなかったのだろうけど)。
人々の意識や科学技術は日々変わっていく。だから、自分の幸せは何か、その幸せを実現するために何をしなければならないのか、何をすべきなのか、常によ~~~く考えていかないと死ぬときに後悔する。人の話に左右されていては何時まで経っても答えは出ず。人や国家に依存していく人生も死ぬとき後悔するでしょう。

※1 「「社会を変える」お金の使い方」、駒崎弘樹著、英治出版(株)、2010年12月25日第1版発行
※2 「人生は攻略できる」、橘玲著、(株)ポプラ社、2019年3月6日第1刷発行
※3 「この世でいちばん大事な「カネ」の話」、西原理恵子著、(株)理論社、2008年12月10日初版第1刷発行
※4 以下のリンクを参照方

2020年はスピンオフ番組も何本かありました。

#2019年6月27日

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