珠玉のコレクション 2020年8月22日
#珠玉のコレクション #いのちの輝き・つくる喜び
#開館記念展 #SOMPO美術館 #2020年8月22日 #日時指定入場制
ほとんど馴染みのない新宿へ。美術館まで迷わず行けるかが心配。
・・・てなことを書いていますが昔2~3回行ったことはあります。
#東郷青児 の画が好きでそれ目当てで。
近年、この美術館の名前は長ったらしくて覚えられず、心の敷居がちょっと高かった(たかがそんなことで)。
・・・名前が短くなって良かった!
・・・高層階まで上がる必要も無くなって良かった!
予想外だったのは館自体がこじんまりしていたこと。新築だし、独特の外観だし中もそれなりに広いのかな? と勝手に思っていたら・・・違った。
5F~3Fが展示室、2Fがショップ+休憩スペース(カフェ)、5Fから下りながら観覧。
最初に書いちゃうけど不満が2点。
・各階展示室に出入りするガラスの自動ドアの開閉音がうるさい。
・展示品の解説文の文字が小さい。
ドアの開閉音がうるさいのは興醒め。
文字が小さいのはおじさんには辛い。
いつも通り気に入った作品を2、3。
「朝顔」 #奥村土牛 、1935年、絹本彩色(二曲一隻屏風)、SOMPO美術館
蔓を巻き付ける竹、花弁、葉、蔓、それだけ。それしか描かれていない。竹と葉とは幾何学的に(比較的規則正しく)描かれており、ところどころに花弁が存する。屏風全体に広がる(一枚一枚の)葉は、色合い、陰影に違いを付けず、極めて平面的。だから花弁のみが画面上のアクセントになっている。
・・・しかしですね、夏の一日、朝顔がひっそりと存する様が強烈に伝わってきます。自己主張している訳じゃないけど、この季節、私はちゃんとここにいますよ、という安心感を得ることができる画です。
屏風なので本来は少し折ったところを観るものでしょうが、ここでは広げて(大きな額に入れて?)見せていました。屏風として本来の姿を観ればまた違った印象を得たかもしれません。
素晴らしくモダンな画、と言ってもよいと思います。
「パラソルさせる女」 東郷青児、1916年、油彩・キャンヴァス、SOMPO美術館(寄託:一般財団法人陽山美術館)
ぶらぶらで紹介されていたのでちょっと気になってました。キュビズム・・・なんたらかんたら、と解説文にも書いてあったように思います。確かにそういう画風なんだろうなとは思いましたが、難解な印象はありません。素直に受け止めることができる画だと思いました。
一見、暗い画面に見えますが、実物は思うほどではありません。
私の好みの画ではないけれど、フロアを一周した後に引き返してもう一度観た作品です。
「レダ」 東郷青児、1968年、油彩・キャンヴァス、SOMPO美術館
「望郷」の隣りに展示してあって、目線を左右に忙しく動かしてしまいました。因みに「望郷」は縦長の画の印象があったのですが、久し振りに観ると(横)幅もしっかりあります。それが画全体の重厚感を醸し出していると思います。「望郷」も勿論大好きな画ですが、ここでは「レダ」。
今回展示してある他の東郷青児作品と何が違うか、と何気に確認してみたら、「レダ」だけモデルが裸でした。裸だったから選んだのではなく、これいいな、と思ったのがそうだった、という次第。開放的で躍動感ある画はこちらの心を弾ませます。
帰りに「レダ」のポストカード買おうと思ったら無かった。売切れだったのか元々無かったのか分かりませんが。
(本展覧会で図録はありませんでした。)
写真撮影可の作品が4点あったので以下に載せておきます。
「アリスカンの並木路、アルル」 ポール・ゴーギャン、1888年、油彩・キャンヴァス、SOMPO美術館
「帽子の娘」 ピエール=オーギュスト・ルノワール、1910年、油彩・キャンヴァス、SOMPO美術館
「浴女」 ピエール=オーギュスト・ルノワール、1892-93年頃、油彩・キャンヴァス、SOMPO美術館、(近年修復された作品)
「りんごとナプキン」 ポール・セザンヌ、1879-80年、油彩・キャンヴァス、SOMPO美術館
そうそう、この美術館と言えば「ひまわり」。
以前もここで観ました。今回も勿論観ました。
・・・
・・・
やっぱり私の好みではありません。
(後日、国立西洋美術館でも観るのですが、やっぱり・・・)
現在は日時指定制なのでできませんが、解除されたら新宿に出向いた際にフラッと寄ることのできる美術館だと思います。一般1000円だしね。次回以降も1000円なのか知らないけど。
私にとっては東郷青児の作品の多くを常時観ることができるのであれば、今後は何回も通いたい美術館ではあります。