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技術士 総合技術監理キーワード調べ

総合技術監理における総合管理技術

5つの管理の取り扱い説明となります。

総合技術監理では、5つの管理を独立に行うのではなく、互いに有機的に関連づけて、あるいは統一した機軸の下で行うことが望ましい。      しかし、個別の管理から提示される選択肢は互いに相反するものであったり、トレードオフの関係にあったりすることが多い。          そこで、それらを調整し統一的な結論の提示、もしくは矛盾の解決・調整を行うための総合管理技術があると望ましい。                 しかし、残念ながら現状ではこのような管理技術として統一的に広く適用可能な方法論は確立されていない。

ただし、比較的体系化が進んだ技術として利用されているものとして、  いくつかのアプローチが存在する。                  経済性管理の立場からは、総合的品質管理と組織経営戦略の策定を結び付ける方法、管理会計の考え方による方法がある。また、与えらえた選択肢(代替案)の中から最も望ましいものを選択するための方法論である意思決定論の考え方を適用する方法もある。                   安全管理の立場からは、組織経営戦略におけるリスクの視点からマネジメントを統合的に捉えるリスクマネジメントを適用する方法がある。       何れの方法も、現状を分析し、課題の設定を行い、その課題を解決することを目的としている。

以下、同様の内容繰り返し。

(実社会において事業運営や組織活動を行う場合、各管理の重要性や優先順位は、外部環境や内部環境、そもそもの目的などによって異なってくるものである。しかしながら、何らかの前提を置き、バランスに配慮し、共通理解を深めながら合意形成を行い、答えを見出すことは常に求められることである。上で紹介した総合管理のための技術は、もともと総合技術監理全体を総括する枠組みとして位置付けられているものではないが、総合技術監理の骨格となる5つの管理技術の中で共通に、あるいはその調整のために使用されるべき考え方である。そしてこれらの総合管理技術もまた、単独で用いられるというよりは、組織の実情に伴って、あるときはいずれかを重視し、またあるときは別の総合管理技術を適用する、さらにはいくつかを組み合わせることにより相乗効果の実現を目指すといった活用がなされるべきであろう。しかしいずれの場合でも、総合技術監理の骨格となる5つの管理を総合的に勘案し、事業運営や組織活動における重要性や優先順位を判断することが必要である。特にこれらをある程度の人数の協働作業により合意を形成していくプロセスは極めて重要であり、組織として適切な方法を探っていかなければならない。)

総合技術監理に必要とされる倫理観

プロフェッショナルへの道は険しく遠いと感じます。

科学技術社会の基盤を支える技術者は、その技術レベルを高く維持するとともに、社会人として、技術者としての高い倫理観や国際的視点を持つことが求められる。特に技術士は、その指導的立場からも、一般の技術者よりもさらに一段と厳しいプロフェッショナルとしての高い倫理観を維持することが期待され、また要求されている。

相互技術監理に携わる技術士は、その業務内容の広がりからも、特に技術者倫理については強い自覚を持ち、自らの良心に基づいて自らの行動を律していかなければならない。例えば、データの取り扱いに関する客観性や公平性、手法や技術の正しい使用には常に気を配り、とくに社会的に要求されている事項では、たとえ自組織に不利になるものが含まれていても正しく情報公開を行うなど、技術士としての行動規範を遵守することが必要である。

総合技術監理に要求される技術力向上

志を高くもたなければなりません。

総合技術監理を行う技術者に要求される技術的知識や能力は、その事業運営や組織活動における個々の作業や工程などの要素技術に対する管理技術のみではない。それに加えて、業務全体の俯瞰的な把握・分析に基づき統一的な視点から5つの管理をまとめ、総合的な判断を行うとともに、そのときどきにおいて最適な企画、計画、実施、対応等を行うことのできる能力が求められる。

そのためには、総合技術監理の5つの管理技術および自らの技術分野における新技術の理解向上は当然として、他の技術分野や社会的動向へも高い関心を持つ必要がある。近年の技術分野の融合の速度は目覚ましいものがあり、自らの技術分野だけでは解決し得ない技術課題が頻繁に出現してきている。その一方で、他分野の技術を利用することにより、従来は解決しがたい課題とされていた問題が非常に簡単に解決されてしまうケースもある。社会の意識も時と共に変化し、組織行動として社会で許容される範囲が急に狭められてしまう事例も多く見受けられる。このような技術や社会の変化に適切に対応できるよう、総合技術監理部門の技術士は常に周囲の出来事に関心を払い、また、自己研鑽を重ね、自らの技術力向上に努めていかなければならない。


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