先日、急にベタな漫画みたいなことがしたくなった。
それは、
「夜歩きながら考え事をしていたら、
  いつのまにか朝になってて登ってきた
  朝日を見て涙を出す」
 と、いうものだ。無理矢理でなく自然に泣きたい気分だった。3年目のOLみたいなこと言ったけど私は臍の緒切られて19年の男だ。






早速、夜空いてるかつ次の日に丸一日寝れる日を探した。一週間後だった。

その日まで一週間、出来るだけ太陽と目を合わせないようにした。それは、向こうが合わせにきても同じだった。


当日、夜の11時ぐらいに家を出てずっとずっと歩いた。こんなに早く出たのは苦労があった分感動の振り幅が大きいと思ったからだ。(途中何回か休憩したが)めちゃくちゃ疲れた。それにしても早く出過ぎた、と思い始める。でも帰るわけにもいかずひたすら歩いた。過去一の涙出してやる、と息を吐いた。
高い場所の方がいいか、とか思い坂道を上ったりした。一応気分上々。






が、問題は起きた。


5時頃に、、、ポツ…ポツ…ポツポツ。

雨が降ってきた。考えもしなかった。
私は一週間何をしていたのだろう…。
今、初めて天気予報を見る。
これは止まない……。

日の出の時間が来たのだか、案の定止まなかった。もう、自然に涙が出てきた。最悪の気分だ。


「今回ダメでも次回」という気持ちには到底なれなかった。

もし、これから日の出で感動するような状況になった時、涙が出る前には必ず今回の失敗が浮かぶのだろう。もう、私の人生であの「ベタ漫画」の涙は流せないのだと思うと、余計涙が頬を伝う。





別に

悲しくて泣いてるわけじゃない、生きてるから涙が出るの。



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