15年前の約束 3

どこを走ってもガン見状態。

視線が痛い。
視線が熱い。

ハンドルを握って本当にそう想った。

89年に発売された32型のZ。
まずは自然吸気エンジン搭載のNA
バージョンが先行販売された。

自分は自然吸気の2by2 のマニュアル
モデルを注文した。

Tバールーフ付。

わたしが15年前にこの営業所に
訪れていた事を知った所長は…

バックオーダーをかかえる順番待ち
のZの注文順を大幅に早めてくれた。

20万円のBOZEオーディオシステムを
タダにしてくれた。

セリカXXのときもそうだった。
想いを深めた出会い出来事のおかげ。
それは、より多くの幸運も願わなく
ても不思議と付いてくる…のかナ。

納車前にツインターボバージョンが
発表されたが、気にはならなかった。

Z32 の購入の目的。

美しいスタイルだけでなく、大排気量
自然吸気エンジンを…マニュアルで
操る楽しみが欲しかった。

XXの後で
2台の2Lターボエンジン搭載車に乗った。

複雑な心境だけが残った。

低速からトルクを増して高域へ自然に
吹け上がる。わたしは、
これを理想と捉えた。

S130Zの後期に190馬力のV6
VG30DEエンジンが搭載された。

次の代は絶対にパワーアップ
してくるだろうと!

吸気排気をバンク別に納めた新型
Zの自然吸気エンジンは、

230ps/6400回転
27.8kgm/4800回転

までチューンアップされていた。

冷静に考えると少し眠いエンジン
だったかも知れない。

しかし、4輪マルチリンクサスと
ボディ剛性はターボ版よりバランス
の良さを提供した。

日産は当時輝いていた。

同じ頃、R32 もデビューしてグンと
日本の自動車工業界は新しい曲面を
歩みだしていた。

高校生のトキ
夢みたZ。

振り返ると…

良い時のZに巡り会えた事を…
想い出を作れた事を…

感謝している。

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