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エリザベス女王杯 分析

みなさん、どうもこんばんは。こんにちは。おはようございます。

今回はG1・エリザベス女王杯の分析です。

さっさと入っていきましょう。

表記上、100円の有料記事ですが、本編自体は完全無料です。おまけの小話にサポートの代わりの購入設定がしてあります。

阪神2200mと言う舞台について

阪神2200mは適性のブレがあまりなく、安定した回転で綺麗なフォームで走れる馬が順当に来ることが多いです。走法で絞り込み、状態面や能力を的確に見抜いてこそですね。

阪神2000mと阪神2200mは、走法適性面で言うと結構な差があります。
具体的には、トビが小さく機動力のある先行馬が台頭しやすいのが2000mです。2200mになるとこれらの馬は、比較的難しくなってくるようです。

阪神2200m
http://next5.jra-van.jp/appli/crs/explain/09/crs09t2200.html

阪神2000m
http://next5.jra-van.jp/appli/crs/explain/09/crs09t2000.html

見比べてみると、阪神2200mは2000mよりスタート位置が下がるだけのレイアウト。内回りコースです。なぜ差が出るかというと、おそらく
①スタートからコーナーまでが短いこと 
②スタート後にすぐ坂を上るのと200mの助走をつけて坂を上ることの差

この2つが関わっているように思えます。 

先手を取ってコーナーの内側を回ることについてのメリットは大きいでしょう。トビ・ストライドの小さい馬の方が、走法的に、スピードに乗っていない段階でも坂を上りやすく、2000mのコースだといい位置を取りやすいのではないでしょうか。それに比べると、200mの助走がある2200m戦のレイアウトではそのメリットが消失。長い距離に適したような、ある程度ストライドが伸びる馬に有利になっていく傾向があるんでしょうかね。このあたりを頭に入れながら分析していきたいと思います。

走法適性グラフ

エリザベス女王杯_基本

エリザベス女王杯_変化

表の見方を簡単に説明します。
上に行くほど、前脚を伸ばした走り方をしており、下に行くほど折れて地面を叩く走り方になります。また、右にいくと一完歩当たりの移動距離が大きく、左に行くほど小さくなります。名前のプレートの色はクビの位置を表しています。赤くなればなるほどクビ高で、青くなればなるほどクビ低です。灰色はニュートラルです。

2つのグラフを用意しました。上側がいつも通りのもの。下側は前走を見てやや変わってきたなーと思った馬を強調しています。矢印の始点が前々走までの走法印象で、矢印の終点・名前プレートの位置に走法変化してきているというような形です。
基本的には2200m戦相応のストライドを持っている馬を狙いたいですね。ということで、緑枠のあたりを意識しながら考えていきたいと思います。

全頭分析

アカイイト

ストライドはやや伸び足りず、少し硬さが目立つ形。追ってからの回転力やストライドの伸び方を見ても少し物足りないところがある。それに加えて、手前変えやコーナリングでも強調すべき技術力がある様子には見えないため、なかなか買いづらいか。

アカイトリノムスメ

以前は右手前の際にクビが下がり走法が硬く小さくなるような良くない癖がありましたが、前走の形を見る限り、もう全く心配ないようです。クビの位置がやや低く、力感がないような、少し活気のなさそうな走り方をする馬ですが、ストライドは良く伸びますし、脚も綺麗に上がります。何より、この走法維持の安定力が素晴らしいため、条件問わず堅実に走れるタイプです。条件を問わないとはいえ、右回りの走法の良さが目立ち、小気味良いテンポで楽に追走できるタイプのため、阪神2200mに対しての適性はかなり評価しておいてよさそうです。軸にします。
前走ですが、なかなか道中は外目を追走しながら最後も外目から指す形。一番強い競馬をして勝ったという点も見逃せません。能力的にも十分できそうな裏付けが取れた形です。タフな展開ながら、終いのフォームが全く崩れていない点もいいですね。

↑併せてこちらを読んでいただければより詳しい解説があります。

イズジョーノキセキ

走法的にはまとまりがあって悪くない形です。しかし、道中のストライドはやや伸びす、回転もどちらかというと終始キビキビとしていて力を抜くような形にできていないため、距離が長いように思えます。能力的にも1枚落ちるかなあといった形の中、距離問題も重なるとなると少し厳しいです。

ウインキートス

もともとはかなり硬さが目立つ走法でクッションが効かない中力んで追走するタイプでしたが、目黒記念あたりから非常にいい意味で力が抜けてきたような印象です。まだ気になりますが、クビの位置もちょっと落ち着いてきたかなーといったところ。クビから下はもともといい形で使える時もあったため気になってはいたんですが。今の形ならG1の流れになっても十分追走できますし、終いの脚を使う余力も残るでしょう。ただし、前走では、ウインマリリンは直線進路を失いながら切り返しての1着。この馬は割とスムーズに回りましたが、それと1馬身半差をつけられてしまったという力関係をどう見るかがポイントでしょう。

ウインマリリン

前走の走法の形が非常に良かったです。脚は硬い感じで突っ張るところがありましたが、柔らかく使えるようになってきており、クビの使い方も非常に良くなり、前肢・後肢・クビと全体の連動性が良くなりました。最後の一押しが効いたのはこのあたりからかと。詰まった後に切り返してグッと伸びる形が印象的でした。ただし、基本的に何か的になる相手を当てにして走る節がありそうです。外寄り追走となると必要以上に膨らんでしまったりという点が今までのレースで少し見られたので、内枠がいいですね。状態面での不安がささやかれますが、基本的に陣営はこの馬に対していつも非常に気を使っていますし、同じようなことを言われていた天皇賞春では5着。これを高いとみるか低いとみるかは人に寄りますけども、私は高く評価していいと思うんですね。ストライドが大きく雄大なフォームですが、ピッチは割とせかせかしたタイプですので、長距離適性という点ではそこまで強調する材料がないと思いますし、その中でこの順位なら十分強いでしょう。
相手候補筆頭。

↑併せて見ると(省略

エアジーン

少しこの中に入ると見劣りしてしまいます。やや硬いフォームで走り、前脚が突っ張ったような形です。距離どうこうという問題ではなく、G1ではかなり厳しい形で、武器に欠けるように思えます。

クラヴェル

ストライドはあまり大きくないですが、ギアチェンジ後の回転の速さに注目したいですね。前脚の使い方も綺麗で、大きな欠点がないタイプに見えます。一つ気になるところと言えば、斤量でしょうか。追走時はわりとゆったりと走りながら、後半に一気にスピードを上げるような瞬発力系の形ですので、割と斤量の影響を受けやすいタイプと言えます。G3・軽ハンデで差し切れない面があるので、この辺りは気がかりですね。

コトブキテティス

元々、力強く前脚を使い、スピード的な面で少し懸念がありましたが、前走の形や追切の姿を見ていると少しずつ脚が伸びるようになってきており、印象は割と悪くないなぁというところです。だとしてもさすがに足りないか。。

シャムロックヒル

ややパワー寄りの走法ですが、ストライドはそこそこ伸びるといった印象です。ただし、テンの走法はややチャカつくような面もあり、早くゆったりとした形に落ち着けるためにはある程度スペースをあけないといけないのかなあと言った印象もあります。ギリギリ走法面では適性範囲内ですし、スピードにある程度乗れれば安定した走法を維持できるため、距離の不安はそこまで感じません。

ステラリア

良くなっているという噂ですが、私は追切見てもまだ気になる点が結構多いというところ。まず、この馬の右回りのコーナリングの際に一つ問題があり、やや左脚がアウトステップ気味に入り身体が流れる形になっているというのが気になります。この時のクビの動きもややロスが大きく、距離が伸びて良くなるタイプには見えませんでした。前走は6着と健闘しましたが、内内でうまく脚を溜めて、割といい形で最後脚を使えたという点も含めて考えるとさすがにアカイトリノムスメとの逆転は考えづらいですかね。

ソフトフルート

走法の印象は悪くありません。クビはいい位置で決まっており、道中のストライドも程よく伸びる形。もう少し脚が上がると綺麗なトビになりそうですが、全体的に身体は良く使えており、安定感もあるため少し気になっています。力強さにはやや欠ける走法のため、前述の阪神2200or2000問題の話になりますが、明らかに2200mの方がいいと考えられます。いい位置が取れてスムーズに来れたらという条件が付きますが注目しておきたい一頭です。

デゼル

前走はどうしてあのような形になってしまったのかという点の疑問は残りますが、走法的には身体をしっかりと大きく使える綺麗な形です。ただ、基本的に追走時も遊びがないというか、キチッと力強く走ってくるタイプではあるため、2200まで距離が伸びてプラスになるかというとやや疑問点かもしれませんね。壁を作って、道中落ち着いた形で走ることができれば。枠順に注目しておきたいですね。

テルツェット

回転が速く綺麗に脚が伸びるタイプです。非常にいい回転力を持っていますし、能力的にはかなり高い馬ですが、さすがにこの中に入るとストライドの面で見劣りしてしまいます。追走時の回転もそれなりに速く、ゆったりとした運びにするのは難しいため、馬なりでかなり前目の位置になりそうな気もしますし、そうすると、逃げ・先行馬に走法が硬くピッチ走法寄りの質の馬が揃った今回、追走時の加減速が結構求められてきそうな形になったときに、対応できるかどうか。小柄なので斤量も少し気になりますね。

ムジカ

かなりパワフルで面白い走法なんですが、右回りのコーナーおよび手前変えの反応が少し気になります。能力上位ならばそこまで気にしませんが、やや見劣りする中で、技術的にもごまかしがきかないとなると、穴っぽいところとは言えどもなかなか手を出しづらいか…

ランブリングアレー

前走は◎を打ちましたが撃沈。
オールカマー回顧記事の中でも触れましたが、前走はややピッチが速い感じで走っており、少し馬のリズムが速かったようです。そのため、脚が溜まらず、最後はいい脚が使えなかったような形になりました。調教でゆったり走らせながら最後にグッとギアを入れるような形を練習できていれば。しっかりと脚が溜まれば、末脚のストライド×回転能力で言うとこの中でもかなり上位にあたりますので、面白そうな一頭です。

リュヌルージュ

パワー寄りの走法をしており、小さいストライドで脚をややたたきつけ気味に走ります。走法的にも実績的にも道悪巧者でしょう。何らかの助けが欲しいところ。

レイパパレ

ストライドは小さく、クビはあまりうまく使えないような走法。前脚はかなり突っ張ったような形で地面に入るため、全体的にヒョコヒョコとしたような少し変わった形で走ります。ピッチ走法寄りの適性馬の例にもれず、坂道や道悪で相対的に脚が鈍りづらいため、阪神2000mでは楽に位置を取って走れていました。2200だと、その分得していた点がなくなってしまい、宝塚記念では3着に敗れています。最後ユニコーンライオンに差し替えされたのが印象的でしたね。あれはもろにストライドの差のような気がします。条件的には好転する要素もあまり見受けられませんし、オールカマーではウイン2頭に完敗ですから、その通りの順序付けでいいんじゃないかなぁと思っております。


枠順と展開

展開のキーとなりそうなレイパパレが最内、シャムロックヒルは7番、ロザムールは外寄りとなりました。
まず、これらの馬の走法特徴を考えてみますが、どれも皆ストライド主導で走るタイプではなく、小気味の良いピッチ寄りのタイプですね。小競り合いはあろうとも、大きくペースを乱すような展開は少し考えづらいところ。この枠に入ったとて、レイパパレが積極的にハナを切ることはちと想像しづらいため、外2頭ないし3頭を行かせた次あたりにつける形になると決め打ちします。

続いて先行集団ですが、内ラチを頼りたいウインマリリンが真ん中の枠となりました。これがレイパパレをマークする形になりそうですが、この2頭は走法もリズムもかなり違っている形。逃げ馬にペースを任せるならば、どちらかと言うと、逃げそうな馬と走法特徴が似ているレイパパレの方が追走が楽になりそうな気がします。この有力馬2頭、すなわちルメールJと横山武Jの鍔迫り合いの形がポイントになりそうです。早め抜け出しにならざるを得ないレイパパレと、その動きを見るウインマリリンの構図から、瞬発力に頼らないトップスピード要求値が下がったロングスパート戦を想定。細かいところは考えてもよくわからんので、ここはその後ろから抜け出す馬を狙います。

印と買い目

◎アカイトリノムスメ
◯ランブリングアレー
▲ウインマリリン
☆ソフトフルート
△レイパパレ

走法から距離適性が合う中で、ロングスパート性能を考えた時、◎アカイトリノムスメ以外に考えられませんでした。次点で◯ランブリングアレー。こちらも追い切り良好かつ、すこしピッチは緩やかに走れていたため巻き返しを期待。▲ウインマリリンは状態面がやや不安も、やはり走法的にはそもそも◎を打つべき実力馬のため、割り引いてこの印へ。☆ソフトフルートは長くいい脚を使える走法タイプで、G1で馬券内を狙うなら阪神2200mしかないような形。
△レイパパレは宝塚記念、オールカマーとレース質が噛み合わない形の中の3着、4着は十分と考えて残り目を考慮。

買い目
馬連 ◎軸流し(4頭)
ワイド ◎◯▲☆(6点)
3連複 ◎-◯▲☆△-同(6点)


以上です。読んでいただきありがとうございました。

毎度、記事につきましてサポートをいただけることがあり、大変嬉しく思っております。
執筆活動に対しての応援の意味合いで頂けているとの認識でございますが、折角ですので、今回もおまけの駄文をご用意しております。もし今回もそのようなお気持ちのお方がおりましたら、サポート機能では無く、以下有料部分の購入という形を取っていただけますと幸いです。(無理に購入を勧めるものではございません。ここまで読んでいただけるだけでも感謝です。)


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