レシステンシアの不正襲歩について

こんばんは。めちゃくちゃ細かいことを自分用のメモに書きます。走法理論的にいうと、1番の上級レベルです。いつもの記事のようにフレンドリーな形でわかりやすく伝えるのが困難ですので、もし読まれる方は、その点ご留意ください。


レシステンシアは前回のセントウルS後に変態走法の容疑により逮捕。その後走法裁判にかけまして、じっくり観察をしました。結果、不正襲歩の常習性が認められたものの、競走馬としての能力に影響はないとのことで無罪となりました。

控訴します!

※不正襲歩(=回転襲歩)とは
前後の脚の手前が逆になる形。
(前脚左手前なら、左後→右後→右前→左前)

馬にとっての通常は交叉襲歩と言うらしいです。
(前脚左手前なら、右後→左後→右前→左前)


色んなレースをよくよく見るとしょっちゅうやってます。これについて、具体的になにか問題があるかどうかを少し考えてみました。


まず、回転襲歩の形を常に使う動物は、ウサギとかカンガルーとかチーターとかですかね。瞬発力に優れてますが、長い距離は持たないタイプ。

ちなみに、馬も回転襲歩の形は自然に発生する瞬間があります。手前を変える際ですね。この時は短いサイクルの回転襲歩を行います。また、稀に、スタート時にスムーズに加速するために回転襲歩を使う馬も居ます。名前がパッと出てこないけど…


さて、レシステンシアが交叉襲歩ではなく、回不正襲歩を使った場面はどこかというと、阪神JFの最終直線や前走のセントウルS最終直線。また、坂路調教でも度々見られるようです。(教えてくださった方ありがとうございました。)

これについて問題はあるんでしょうか。

自分は少なからずあると思ってます。この馬が不正襲歩を使用するのは加速目的ではなく、直線半ばで苦しくなった時の手癖(脚癖?)的な形になってしまっているためです。持続させる目的ならば、走法理論的には完全に手前交換し、交叉襲歩に変えた方が理に適っているとの判断です。身体への負担が非常に大きいのではないでしょうか。その場凌ぎの動きとして癖になってしまっている可能性があります。1200mの距離では大した影響は無いかもしれません。しかし、「ストライドの大きさに対して勝ち切れる距離が短い」タイプであることの一因となっている可能性も…


余談
また、私はもう1頭だけ、この不正襲歩を頻繁に使っていた馬を知っています。アーモンドアイです。とは言え、この馬が不正襲歩を多用していたのは3歳時までだったような。その辺りは記憶が曖昧です。引退間際には辞めていました。ものすごい瞬発力を発揮するために不正襲歩で加速してる区間がありました。おそらく、後脚の入れ替えが苦手だっただけなんでしょうけども、結果的に脅威の末脚の一因となっていた可能性は否定できません。

おそらく、セントウルSから間が空いていないため、今回も抜け出すような場面があればこの走法を使用してくる可能性は高いと思います。馬の身体の作り上、無理な走法であることには変わりないので、今後はちゃんとやめてくれないかなぁと少し心配な思いをしています。もし私の仮説が当たっていれば、今後も古馬のマイルG1では少し足りない状況が続くのでは…

馬体派や調教派からもいい評価しか聞きませんし、しっかり走ってるときの走法はどう見ても古馬マイルG1級勝てる器です。

1200mは勝負になるとは思いますので、今回割引く必要は無いかもしれませんが、マイルまで使うんなら考えどころかなぁと、

以上、走法派が重箱の隅を突いてみると、ちょっとだけ気になるところがあった、と言うレシステンシアのお話でした。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?