【考察】ジャパンC

血統傾向

牡馬は欧州のスタミナ、牝馬と3歳はスピード血統

ジャパンカップが行われる東京芝2400mはダービーと同じ舞台。当然ながら日本の主流適正が要求される。ただし古馬、特に牡馬はスピードだけでなくスタミナも必要。東京の長い直線を得意とするトニービンの血が古くから好相性で、近年だけでもスワーヴリチャード、キセキ、シュヴァルグランなどトニービンの血を持つ馬が好走している。昨年優勝したヴェラアズールもキングズベスト産駒で欧州の重厚な血統。3歳春のダービーに間に合わなかった欧州型の馬のスタミナが活きるというイメージだ。
一方で牝馬と3歳馬はスピードに優れた血統が有利。アーモンドアイ、ジェンティルドンナはマイルでも強かった馬。2015年に4番人気で優勝したショウナンパンドラは父ディープインパクトで母父米国型、2020年にアーモンドアイの2着に走ったコントレイル(当時3歳)もディープ産駒で母父米国型。3歳馬と牝馬は軽い斤量で走れるためスピードを発揮しやすい。

注目馬

ドウデュース

父はトニービンの血を持つハーツクライ。ハーツクライは距離短縮を苦手にする馬が多い。前走の天皇賞・秋は距離短縮だった上にハイペースを4番手で追走。この馬にとっては厳しいペースだった。今回は強力な逃げ馬が2頭いるものの前走ほどのハイペースになるとは考えづらい。前半楽なペースで追走できれば十分巻き返しはある。
今回はおそらく3、4番人気で気楽に挑める立場。ハーツクライの得意パターンだ。2017年にキタサンブラックを破ったシュヴァルグランは5番人気、2019年に優勝したスワーヴリチャードは3番人気。常に人気に応えるというより、得意な条件で強敵を倒すタイプ。ハーツクライ自身も有馬記念で断然人気のディープインパクトに土をつけた。今年の1番人気イクイノックスはキタサンブラック産駒。キタサンブラックをハーツクライが倒した2017年の再現なるか。

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