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ウェンディ&ピーターパン🧚‍♀️2021/8/24 昼

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Hey!Say!JUMP中島裕翔くん、黒木華さんW主演の舞台"ウェンディ&ピーターパン"を観に行ってきました!

ちょっとコロナ怖すぎるので払い戻しするかかなり迷ったんだけれども…マスクを二重にして、しっかり感染対策をして観に行くことにしました。

結果、行って良かった。
とても感動しました。ラストでは涙が溢れました…。とても前向きにさせてくれる作品でした。
以下、ネタバレ含む感想になりますので、ネタバレ見たくない方はお気をつけください。




ウェンディ&ピーターパン公式サイトよりあらすじ

1908年のロンドン。ダーリング家の子供部屋。ウェンディ(黒木華)、ジョン(平埜生成)、マイケル(前原滉)、そして体の弱いトム(下川恭平)は戦争ごっこをしながら部屋中を飛び回っている。そこへ両親であるミスター&ミセス・ダーリング(堤真一、石田ひかり)が入ってくる。家族が揃った姿は幸せそのもの。
その晩熱を出したトムを医者に診てもらうも、診立てはあまりよくない。やがて皆が寝静まった遅い時間に子供部屋の窓からピーター(中島裕翔)がやってきてトムを連れ去っていく…。
それから1年後のある日の夜、子供部屋の窓が開き、再びピーターパンが現れる。驚くウェンディはジョンとマイケルを叩き起こし、トムを探すためにネバーランドへとピーターたちと共に旅立つのだった。



私は子どもの頃からディズニー映画である"ピーターパン"が大好きでした。
幼稚園年長の頃は、劇でウェンディを演じました。本当はマイケルがやりたかったんだけど、ジャンケンで負けてウェンディになった記憶が(;'∀')笑
今考えると、ヒロインなのに何故人気なかったんだろうウェンディ…笑
確か4幕くらいに分けられてて、私は3幕(タイガーリリーが現れるシーン?)のウェンディ役だった。"マーム、おかあさーん♬"っていう歌を歌ったんだけど、担任の先生が私の歌に感動して泣いてくれたことをハッキリと覚えてるな。幼稚園の記憶で鮮明なのってこれとお泊り保育くらいだなぁ~

役作り(笑)のため、ピーターパンのビデオテープは何度も何度も見返した。子供の頃は深いことも考えてなくて、「ネバーランドっていいな」「私も大人になりたくないな」としか思ってなかったな…
ファンタジーの世界にとても夢中になっていた幼少期を思い出します。

私の中でのピーターパンはディズニーのピーターパン。原作はほとんど知らなかった。今回のエラ・ヒクソンの作った"ウェンディ&ピーターパン"はウェンディの視点から翻案した作品。
私の知っているピーターパンはウェンディ、ジョン、マイケルの三兄弟だけど、この作品にはトムという末っ子がいて、四兄弟となっている。ちなみにジョンは超神経質な性格で、マイケルはただのオタクという設定。

どこかディズニー映画のようなファンタスティックな描写もありつつ、裕翔くんの演じるピーターパンは無邪気さを持ちつつも、子供特有の自分勝手さや残酷さが見える。
黒木華さん演じるウェンディは想像する"ヒロイン像"とは違い、どこかリーダーシップを発揮する男勝りな女の子。

裕翔くんも華さんも、とても演技が上手くて引き込まれました。
何より堤真一さん!!大御所中の大御所!初めて堤さんの舞台観たんだけど、本当にもう言葉にならない…!迫力や気迫、そして一つ一つの表情が本当に引き込まれました。
フック船長&Mr.ダーリングの一人二役…!圧巻でした。


ストーリーのお話もしましょう。
トムを取り返すべく、ネバーランドに向かうウェンディたち。この展開もオリジナルストーリー。ネバーランドには"ロスト・ボーイ"と呼ばれるピーターのお友達がたくさんいる。

ウェンディは空を飛んでいる時、このロストボーイズの一員トゥートゥルズに矢で撃たれ落下した。この指示を出したのはなんと富田望生さん演じるティンカーベル。
「あの鳥を矢で撃つの。ピーターはあなたのことを勇気のある人間だと言っていた」(ニュアンス)と。もちろん、鳥ではなくウェンディだと分かって。結構性格悪い←
結局矢はピーターがウェンディに渡したボタンに当たり無事だった。話すと長いけど、結論から言うと最初にピーターはウェンディに対しキスの代わりにボタンをあげた。そのボタンをネックレス代わりにウェンディはつけていたのでそれに当たって無事だったというありがち展開。

その後、ウェンディはしつこくピーターやロストボーイズたちに「トムを見つけるのを手伝って」と言い続けるが誰も相手にしてくれず。弟のジョンとマイケルも、ネバーランドの仲間たちと遊ぶのが楽しくて、「トム!トム!」としつこいウェンディをないがしろに。
ジョン「せっかく楽しい時間を過ごしているんだからやめてくれ」
ウェンディ「だって私がトムのことを思い出さないとトムは忘れ去られてしまう」

一方で、ロンドンでも同じ現象が…。
世間体を気にし、仕事に没頭する父親と、息子が行方不明になり何も手がつかない状態な母親。父親が会社のパーティに無理やり母親を連れていこうとするが、母親は他人との社交辞令に溢れた会話をするのは懲り懲りな状況。

ネバーランドでは、ピーターを見切って、リュックを背負い1人でトムを探しに行くウェンディ
ロンドンでは、たくさんの荷物を入れたスーツケースを持って、父親を跳ね除け出ていく母親

同じステージ上でこの2組の男女のシーンが同時に進行。とても印象的なシーンのひとつ。


その後、1人出ていくウェンディは森の中で海賊と出くわし、山崎紘菜さん演じるタイガリリーに助けられる。タイガーリリーはとても強い女剣士だった。このストーリーでは、タイガーリリーが部族の生き残り。タイガーリリー以外は全員フック一味に殺されてしまった。
タイガーリリーはウェンディに噛みつきながらも、本当は心優しいところが垣間見える。実はネバーランドに着いた直後海賊にい襲われたウェンディを助けたのはタイガーリリーだった。
ウェンディはトム探しの協力をタイガーリリーに頼む。
がしかし、こんなやり取りをしている時に再び海賊が襲来。タイガーリリーは怪我を負い、ウェンディは海賊に捕らわれるもピーターは助けてくれなかった。そのままウェンディは拉致され、ピーターはフック船長に刺されてしまう…。

ここで一旦20分休憩。ハラハラドキドキのシーンが続く。

休憩後、ティンクやロストボーイズたちがピーターの葬式を営んでいる。(え?死んだの??)

一方でウェンディとタイガーリリーは海賊船にて拘束。ちょっと意味不明な展開だったけど、海賊一味の中のマーティンがウェンディと甲板にて二人で話す。

「自分はいる場所を間違えた。ロストボーイズは空から降ってくる。僕も空から降ってきた。でも僕は海賊船に落ちた。本当は僕もロストボーイズになりたい」

そんな時、フック船長がウェンディに選択を迫る。
タイガーリリーを海に落とすか、ピーターの居場所を教えるか。


ウェンディはタイガーリリーを選んだ。ピーターの住処を教えた。ウェンディはピーターを愛しているけど、タイガーリリーに助けてもらった恩があるからタイガーリリーをすかさず助けたのである。
しかし、ウェンディはピーターのことも諦めてはなかった。

すぐにウェンディとタイガーリリーは船から脱出、フック船長がピーターの元に着く前に自分たちが着かないとと言って急いだ。そしてそれを見ていたマーティンも海賊を裏切り脱出した。

女って強い。


そしてピーターたちの描写に移る。
死んだと思ったピーターは仮死状態になっただけで生きていた。ウェンディのことは死んだと思って諦めていたが、ティンクから「ウェンディは海賊船にいる。」と伝えられ、助けに行くことにした。ロストボーイズたちも空き地で対海賊のために特訓した。

ティンクはピーターにウェンディの居場所を教えたのに、ピーターを眠らせて行かせるのを阻止。一見すると意味の分からない行動だけど、ティンクの気持ちはわからないでもない。
簡単に言うと、好きな男には別の好きな女がいて、男の為になりたいけど、男が別の女とは幸せになって欲しくない。苦しいやつだ…。

ピーターが眠っている時、フック船長がやって来て絶対絶命なピンチを迎えたが、間一髪でピーターは目覚め、追い返すことに成功。ピーターはウェンディを探しに飛び出した。

そしてタイミング悪く、ティンクしかいないピーターたちの住処にウェンディとタイガーリリーがやって来た。
そして2人がいない間の出来事をティンクが話す。「フックが来たけど何故ここがばれたのか」すかさずウェンディは自分がバラしたことを話し、大喧嘩になる。
更に追い打ちをかけるようにティンクが、ウェンディに対する本音を話す。自分はネバーランドで生まれ育ったこと、ピーターやロストボーイズたちとはずっと長い間楽しく暮らしてきたのに、ウェンディが突然やって来て全員がウェンディに夢中になったこと。

ウェンディは言い返した。「皆は私のことをただお母さんになって欲しいだけで、好きなわけじゃない。誰も私のお願いを聞いてくれないし助けてもくれない。彼らが好きなのはティンク、あなたよ。」
「私はティンクやタイガーリリー、あなたたち2人のように強くなりたい。でもなれない。」「どうしてネバーランドでは男の子たちは仲良くしているのに、私たち女はいがみ合っているの?私たちも協力しましょうよ!」
「空から指示を出せるティンク、剣術が得意なタイガーリリー、あなたたち2人の力が必要なの。」

ウェンディの力強い説得にティンクとタイガーリリーは協力することにした。
このシーンは二つ目の印象的なシーン。まさに現代社会そのものだった。

そして物語のクライマックス。
ロストボーイズたちは海賊に捕らわれ海賊船に縛られてしまったが、ピーターが助けに行く。そして女子3人も協力して剣を持ち戦いに行く!
このシーンが圧巻。普通の物語だと、女は戦わない。守ってもらう側だが、この作品では素敵なドレスを着たウェンディや一族の生き残りであるタイガーリリーが剣を持ち、男たちを助けるため戦闘をしにいく。
もちろん、マーティンやロストボーイズたちも参加。戦いを嫌がるマイケルを鼓舞させるジョン。激しい戦いの中、ジョンをタイガーリリーはお互いに目くばせをし、運命を感じる。

感動したのは、スミーとフック船長。スミーはフック船長を庇い刺されてしまう。が、刺されてもなお幸せそうなスミー。そして、スミーは空を飛ぶ。空を飛ぶのは“楽しいことやしあわせなことを考えたら飛べる”スミーはフックの身代わりになることが幸せだった。
そしてフックもその愛を受け取る。
作中フックは「俺は年老いた」と口にする。生涯ピーターと戦うことに全てを賭けてきたフック。実はフックはピーターを殺したい訳じゃなかった。ピーターと戦うことに楽しみを見出していた。そんな生涯、幕をおろすなら最期はピーターと戦いたかったんだと私はそう感じた。

主人公側だけではなく、フック船長やスミー、ロストボーイズになりたかった海賊マーティンの描写もしっかりあって、すごく深い戦いのシーンだった。

そして大乱闘の末、タイガーリリーはウェンディをかばい命を落とす。「家族の元に帰るね」と言い残して。
タイガーリリーは亡くしてしまったが、他は全員無事。

ジョンとマイケルは甲板で語る。ジョンはタイガーリリーに運命を感じ、この人と結婚して、ハンカチをアイロンがけしてくれて僕は横で面白い話をするんだと悲しんだ。そしてマイケルは、戦えないと思っていた自分が勇気を持って戦ったと。

そして、ピーターとウェンディが語るシーン。
トムについて、ロストボーイズが生まれる経緯、そしてピーターの過去。これが結構残酷なんです。

ピーターは元々両親がいた。ネバーランドで暮らしていても両親の記憶があったから空を飛んで家族の様子を伺いに行った。そしたら、自分の部屋に母親がいて久しぶりに顔が見られたことに喜びを感じ、眺めていたら、自分のいたはずのベットに別の子供がいた。そしてその横で両親がとても幸せそうにしていた。
この話を聞いたウェンディは「悲しい話ね」と言った。しかしピーターは笑っていた。「なんで?とても幸せなことじゃないか!両親が笑っているんだ!子供も幸せなんだ!皆幸せならそれでいいじゃないか!」

そしてピーターは言った。「トムがいなくなって、トムを忘れるんじゃなくて、悲しむことを忘れろといっているんだ。」

更にトムを連れ去ったのは自分だと。
そしてロストボーイズたちは、全て自分がネバーランドに連れてきていることも。直接的ではなかったけど、私は"死んだ男の子をピーターがネバーランドに連れて行き、永遠の子供として遊べるようにしている"と捉えた。
つまり、トムは死んだということ。(あくまでも個人的な見解です)

その後、ウェンディとジョンとマイケルはトムと再会するものの、トムは完全にダーリング家の記憶はなかった。ロストボーイズとして、仲間と楽しそうにしていた。

そして、トムはネバーランドに残り、ウェンディとジョンとマイケルはロンドンに帰宅。
トムと会えたことにより、ウェンディの表情は晴れやかだった。


ロンドンでは、母親が家に帰って来ていた。
父親は大号泣。なんと母親は家を出て行ったのではなく、職を探すため(そして家計を助け、夫の仕事の負担を減らすため)に出て行っただけだった。
子どもたちも帰宅し、家族は元の笑顔を取り戻した。

最後の最後、母親とウェンディだけのシーン。
母親はトムのベットを見て悲しそうにしている。そんな母親にウェンディは「トムに会ったわ。幸せそうにしていた。トムの為には、私たちが笑顔でなくちゃ。」と。母親は「あなた、いつそんなに大人になったの?」と。

最後は幸せそうなダーリング家と、窓から覗くピーターの影が…。



こんなストーリー展開でした。(・ω・)ノシ


いやぁ本当に感動した。ファンタジーだけではない、ダークな部分もたくさんこのひとつの作品から見えてきた。
女性の強さが表された作品だったなと感じましたよ。

まさに、現代社会のメタファーのような感覚。ピーターパンが出来たのはずっと昔なのに。やっぱり人間の本質っていうのは変わらないのかな。強いていうなら、女性の社会進出がとても現代らしいものでした。


豪華ベテランキャストに囲まれた中で、裕翔くんは本当によく頑張ってるなと思いました!ジャニヲタとして誇りに思います!
この作品は2013年に英国ロイヤル・シェイクスピア・カンパニーが初演して、日本では初めて上演されました。ピーターパンという作品が大好きで、こうやって日本初上演をこの目で観ることが出来たこと、とてもうれしいです。

今後も期待しています。

ちなみに…見学は薮くん&知念くんでした(^^)

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