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5月18日あきやさん講演会感想~なりたいに隠れたコンプレックスに気づけた話~

みなさん元気にモグラ活動していますか?こんにちは、オタクです。

先日開催されたあきやさん講演会のアーカイブをようやく拝見しました!当日はちょうど舞台の本番でして、久しぶりのアーカイブ組でしたが、終わってからtwitterを見たらガールズたちの感想がすごくって…「やっぱり自問自答ファッションっていいなぁ」なんて思ったのです。

というのも私は最近、自問自答ができていなくて。3月半ばから5月半ばまで舞台の稽古と本番で、本当に生活のほとんどをそちらに捧げていたのですよね。あいだあいだで服やコスメや靴を買ったりしましたが、試着して比較検討して…というような時間はなく。モグラ活動がおざなりになっていました。そこにこの講演会と感想TLで、なんだかウズウズしてきたんですよね👀

そしてようやく、無事に舞台も完遂しまして👏いきなり暇になったせいか、脳が過活動状態になっておりグルグルしだしたため、これ幸いとアーカイブを視聴した次第です。結果から言うと「見てよかった!」。いや見るのは決めていたんですが、いま見てよかったなと。

そんなわけで長すぎる前置きでしたが、講演会の感想(ほぼ自分語り)noteになっております。


「なりたい」って何だ

今回のテーマは「“なりたい自分”を知って“心満たす服”を手に入れる」。
「なりたい」はかくれんぼ上手なので、それを掴むには分類が必要だとあきやさんはおっしゃいました。

あきやさん曰く「なりたい」は哲学・美学・骨に刻みたい言葉。頭蓋骨に書きたい言葉。この時点で私は「おもしれー女」になりたいな、と思いました。ユニーク、奇抜、変人、そういう女でありたいと。

ちなみに二択テストはこんな感じ。

・ひとつのスタイルを極めたい
・少数精鋭のクローゼット
・コンパクトな家
・自然あふれる豊かなところ
・いっぱいモノが入って大きくて頑丈なバッグ
・時代に流されない
・曲げない自分を貫きたい
・ファッション以外のことを真剣に
・自分らしさを作り上げたい
・冷静にクールに生きたい

時代に流されず、自分を曲げず、ひとつのスタイルを極めて、自分らしさを作り上げたい。まさに「なりたい姿」です。

キーワードを分類するワークもやってみました。自問自答ファッション教室を思い出しますね…あきやさんが出してくださったキーワードの他にも、なんとなく浮かんだ言葉を追加しています。

なりたい
カッコイイ、インパクト
真剣、本気、美しい、特別、天才、強い、一途、剣

好き
奇妙、聡明
才能、変化、謎、クレイジー、鎧

似合う
のびのび、自然、ゆるやか、気軽、自由

違和感
かわいい、きれい、詩的、奥ゆかしい
生活、ふつう、性的、セクシー、怒り、戦い

ここであきやさんがおっしゃった「禁断のボタン」が非常にわかりやすくて!「なりたいと好きの違いがわからない」という質問があったのですけれど、たとえば私は「かっこよくなるボタン」や「インパクト大になるボタン」は躊躇なく押しますが、「奇妙になるボタン」や「聡明になるボタン」はなんだかんだ押さない気がするのです。このボタンが脳にあるだけで分類が捗るので、すごい発明だと思いました。

しかし同時に、私は「なりたい」に「持っていないもの」を並べていることにも気づいてしまいました。

「なりたい」がコンプレックスにまみれていた

「なりたいと似合うがかけ離れている」という質問の際に、あきやさんは「なりたいがダウトの可能性もある」とおっしゃっていました。「こうじゃないからこうなりたい」になっているのだと。

思いっきりそのパターンで、ちょっと笑いました。笑うほかなし。

先ほど挙げた「なりたい」を改めて見ると、私にはないものばかりです。
かっこよくないし、インパクトもない。真剣に、本気になれないこともわかってしまった。美しくもない。特別でも天才でも強くも一途でもない。だから、なりたいと思った。

特に「真剣、本気」は舞台に出てみて痛感したことです。私は「やってみたい」という気持ちで演劇を始めましたが、当然ながらこの世界には「人生を賭けて挑んでいる人たち」がいました。その真剣さ、本気さを間近で見て「私は到底そこまでできない」と思ったばかりだったので、あまりにもタイムリーすぎて笑えました。

「自分の本音がわからない、信じられない」という質問に、あきやさんは「痛みを伴えるかどうか」だと答えていました。
痛みが伴ってもなりたいと思えるか。痛くても怖くても耐えられる覚悟があるか。覚悟。苦手な言葉です。私はずっとそれがないまま、なんとなく生きてきてしまったので。

私はずっと周りに流されて、自分を曲げに曲げて、なにかひとつを極めることも、自分らしさを作り上げることもできずに生きてきました。飽き性で興味が持続せず、そのくせ自分にはまだなにかできるはずだと夢だけを見て、気になったものに次から次へと手を伸ばす。好奇心と行動力だけは人一倍で、広く浅く、中置半端にいろんなことをやってきました。器用貧乏なので、だいたいの場所で60点を出してきたとは思います。ただ100点は出せなかった。だからずっと、ひとつのことに何年も打ち込んで、100点を叩き出して、スペシャリストと呼ばれている人が羨ましかった。そういう人になりたかった。

これはたぶんコンプレックスなのでしょうね。あまり自覚はなかったけども、私の「なりたい」は、見事にコンプレックスの裏返しでした。

コンプレックスをひっくり返す言葉

あきやさんにとっての「巨木」のような、コンプレックスをひっくり返すワードがあるとしたら、私の場合は「マルチポテンシャライト」なのだろうなと思っています。

先述した通りスペシャリストになりたいけどなれない自分に気づいたのは、実は数年前、キャリアに悩んでいるときでした。その際にいろいろ調べたところ、このワードを見つけまして「これだ!!」と思ったのです。

一時的に何かにのめり込んで、急激に知識を吸収し、経験を重ねていく。ひと段落すると別の何かを見つけて、同じようにのめり込むことを繰り返したり、同時並行で興味のあるものが増えていく。
私はまさにこれで、私生活はもちろん仕事でも異業種転職をコロコロ繰り返しています。IT企業には11年務めましたが、いろんな現場やチームを転々としていたので、飽きなかったんでしょうね…社内異業種転職みたいなものでしたから…

私にとって救いだったのは「書籍になるくらいには同じタイプの人間がおり、普遍的な悩みである」ということがわかった点でした。
まさか今回、また救われることになるとは思っていなかったけどな!!🤣🤣🤣

私は何にでもなりたい

身も蓋もない話ですが、私は本当に、何にでもなりたいのです。
作家になりたい。役者になりたい。占い師になりたい。だからいろいろやってみては「それだけを志して時間をすべて捧げている人」に敵わなくて挫折する。それでスッパリ諦められれば良いのだけれど、なんだかんだ趣味で続けてしまう。「趣味」と言っておきながら、本気の人と出会うたびに居心地の悪い焦燥感に苛まれる。「なりたい気持ち」はたしかにあるから。

今回の講演会で、なりたいものに「鎧」を挙げた人がいると聞いて、私は「剣」になりたいなと思いました。「刀」でも良いのだけれど。「斬るためだけに作られたもの」を美しいと思ったから。
だけど、現代において刀剣は「斬るためだけのもの」ではないんですよね。博物館に飾られるもの、骨董品として愛でられるもの、お守りとして備えられるもの。その多面性は、すべてにおいて有るものだと思いました。

「なりたいけどなり方がわからない」という質問に、あきやさんは「ファッションの良いところはドーピングができること」とおっしゃりました。つまり「それっぽい格好」ができてしまうということ。そこから始めて良いということ。そして「いま、なりたいと思ったなら5年後、10年後にはなったも同然」とも。

私は何になれるのでしょうか。わからないけれど「何にでもなれる人」を目指してみようかなと思います。それってつまり「おもしれー女」じゃないか?結局、頭蓋骨に刻みたい言葉は「おもしれー女」になるのかもしれません。

ちなみに、先に紹介した本の原著は「How To Be Everything: A Guide for Those Who (Still) Don't Know What They Want to Be When Then Grow Up」。
直訳すると「すべてになる方法」。

私は、なりたいと思ったものすべてになりたい。
そういう意味で、今のコンセプトである「仙人」はピッタリなのではないかなと改めて思うことができた講演会でした。

本のワークもやってみた

「なりたい」がハッキリしたところで、本のワークもやってみました。

表紙で選ぶ、ということで、私がこの世で一番好きな藤崎竜先生の「封神演義」を引っ張り出してきました。

小学生の頃から、この、18巻の表紙が大好きで…!思い返せば私はずっと太上老君になりたかった。呼吸さえ面倒くさがる怠け者なのにめちゃくちゃ強い彼に憧れました。そしてこの表紙の美しいことよ…!ツイートにも書いたけれど、シンプルなのに複雑で、洗練されていて、カラフルで、まるで生きているかのよう。改めて見ても、私はこういう仙人になりたいと思いました。

そんな私の最推しが王天君です。彼に関しては何を言ってもネタバレになりそうなので、どうかコミックスを読んでください…コミックス版の表紙も好きなんですが、こちらの表紙はとにかく書き込みがすごくて…!この複雑さ、要素の多さ、めちゃくちゃ好きですし、最近はそういうゴチャゴチャした格好をしたいなって思っています。

そして最後は「星の王子さま」。昔から好きな小説です。このシンプルで色数が少なくて動きもない感じが、めちゃくちゃ似合うな…と我ながら思いました笑
先の2冊に比べると、圧倒的に世界が違う。私の「なりたい」「好き」と「似合う」の乖離具合を非常にわかりやすく表現できた気がします。

つまり私は、星の王子さまから太上老君を目指すのか〜〜〜そうか〜〜〜!!めちゃくちゃおもしろいな〜〜〜!!!!


あきやさん、講演会お疲れ様でした。今回も多大な気づきを与えていただき、ありがとうございました🙇‍♀️
7月の講演会は、ありがたいことに会場参加チケットを無事!ゲットできたので、現地参加いたします💪

「何にでもなりたい仙人」は何を着れば良いのか?星の王子さまはどうすれば太上老君になれるのか?また大いなる気づきをいただけそうで、今から楽しみです🫶


サポートしていただいたぶん、おもしろおかしい日常をお見せできればと思います。