チョコレートイブ
今日はクリスマスイブ
夕闇の迫る頃
付き合って1年になる京太郎と
川の堤防に腰かけた。
二人でコンビニで買ったチョコレ
ートを食べていると
京太郎が聞いて来た。
「あのね、チョコレートが
この世から消えたらどうする?」
声のトーンあげて答えた。
「あたしも、消える。」
「俺とチョコレートどっちが無くなったら困る?」
「うーん、チョコレートかな。」
「マジか?」
「マジ、マジ。」
「こらっ。」
京太郎が頭をそっと触れた
その時、甘い感覚がした。
それはチョコレートのせい
だけでは無かった。
それから二人で
川の向こうの暮れる夕闇の
キラキラした光りを見ていた。
END
読んでいただいてありがとうございます。これは才の祭参加作品です。
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