ゆゆこと出会ってぬまっちは変わった 第4章 ぬまっちのカミングアウト

S帯まであと一歩というところで、フリーライバーとしてリスタートを余儀なくされたゆゆこ。 だけど、当時のアシスタントさん始め、前アカから引き続き応援してた人たちは、最速で元居たランクまで戻そうとしてたのね。

そんな中、俺はなかなかアイテムを投げられなくてね、みんながすごいゆゆこを盛り立ててるのに、俺は何もできない・・・それがすごくコンプレックスではあった。

本当は俺だってもっと応援したい、だけど、俺には当時どうしようもない秘密があったのだ。 その秘密とは・・・

まず自分の状況を説明すると・・・。 俺は、大学を卒業して、情報通信系の会社に就職が決まっていた事もあって、この関東に移ってきたのね。

ただ、その会社は社長とソリが合わなくて、9年で退職し、そのあとは、フリーのエンジニアとしてしばらく働いていました。

しかし、そのフリーエンジニアの仕事も、あの悪夢のようなリーマンショックが起き、仕事自体がなくなってしまうことに・・・。

仕方なく、生きるために、派遣会社に登録して、倉庫とかで働くようになったのだけど、報酬は、エンジニア時代とは比べ物にならない程低くなって・・・

やがて家賃も払えなくなり、それまで住んでいた家も追い出されることになり、派遣仲間から教えてくれた格安の漫画喫茶に住むようになった・・・つまりホームレスの仲間入りということになってしまったのね・・・。

人ってのは慣れると怖いもので、そんなネットカフェ難民の生活を10年以上続けてたのね。 その間は過去の人付き合いも断ってたし、人と深く付き合うこともなかった。 もともとぼっち好きなところもあったっていうのもあったが ・・・。

その反面、どこかで人のぬくもりみたいなのを求めてたところもあったかもしれない・・・。 そんな中で出会ったのがPocochaであり、ゆゆこだった。

ゆゆこと話していくうちに、なんとなく、自分と同じ匂いを感じたのね。 こんな話もしてたことあったし・・・。

配信の中で、ゆゆこは、一度ダンボールハウスで生活したいとか言ってたのよ。 そういう生活をしたら、物のありがたみとか、人のありがたみとかが、改めてわかるんじゃないかってね。

そんなことを話す人と出会ったのは初めてだったから、本当に俺には衝撃だったし、そして心の中で心からの仲間だと、自分の中で勝手に思ってた部分があったのね。

この人になら、自分の事全て打ち明けられるって確信した。 そしてある日、ついに、自分の秘密をゆゆこに打ち明けたのだ。

ゆゆこは言ってくれた。 ずっと友達だと。 多分俺の告白は衝撃的だっただろう。 だけどゆゆこは、同情や色眼鏡ではなく、友達として俺を見てくれた。

心から思ったよ。 ゆゆこと出会ったのは、 地に堕ちた人生に慣れ切った自分への喝と同時に・・・ 自分を地上に導いてくれた天使との出会いだったと・・・。

それは本当に、新しい始まりであった・・・。

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