ゆゆこと出会ってぬまっちは変わった 第7章(最終回)「それからのゆゆことぬまっち」

今の住居に移り、ホームレスを脱出してからは、なんか失ってたものが戻ってきた気がした。

それまでコインランドリーでやっていた洗濯も、自分の家でやれるようになり、その他掃除や自炊もできるようになった。

こういう何気ない日常も10年以上ぶりだった。 全てがゆゆこが一生懸命メッセージを送ってくれたおかげだった。

普通の日常を取り戻したことで、自分でも気づかないうちに、自信みたいなものが出てきた。

実際にゆゆこからも 「昔のぬまっちはいつも自信なさげだったけど、今はだいぶ変わったね」 って言ってくれた。

そして、俺が変わっていくステップは、次のステージへ移ることになる。 そう、転職・・・というか元居た職に戻ることである。

俺は、ホームレスになる前は、システム系の仕事をしていたのだが、あの忌まわしいリーマンショックの影響で仕事がなくなり、システム系の仕事を失っていた。

それから食いつなぐために、派遣会社に登録して、倉庫での仕事で食い繋ぐっていうのをやってきた。

そんなことをしているうちに、当時住んでいた家の家賃が払えなくなり、とうとう出ていかなくてはならなくなり、ネットカフェ難民に転落してしまったのだ。

だがどこかで、そういう生活に慣れ、倉庫の仕事自体も決して嫌いではなく、好きになっていって、いつのまにかそういう生活を10年前後続けていた。

しかし俺のそんな意識を少しずつ変えたのが、ゆゆこと、そしてゆゆこ枠のメインアシスタントとなったフォノさんの存在だった。

最後のメインアシスタントとなるフォノさんは、アシスタントになる前からちょくちょくゆゆこ枠に来ていたのね。

俺は当初からフォノさんには、コメントからも性格の良さが伺えて、すごく好感を持っていたのね。

そして、紆余曲折を経てゆゆこ枠のメインアシスタントとなり、ゆゆこのことをずっと支えていった。

また彼は、俺がかつていた業界のことに非常に精通していて、俺の転職相談にも度々乗ってくれた。

そして、俺にとって彼はなくてはならない存在になった。

そう、俺にとって、ゆゆことフォノさんはまさに親友・・・。それはこれからもずっと続いていくと思っている。

それでも俺は新たな道に進むことをぐずってた。

もともと俺は今いる環境に慣れてしまうと、違う環境に進むことを恐れている面があったからね。

だから、今いる環境に安心し、別の環境に進むことを躊躇するっていうのはよくあることだった。

しかし、そんな自分を変えてくれたのもゆゆこだった。

ゆゆこは最初から最後まで 「ぬまっちは賢い、だからもっとふさわしい道があるんじゃないか」 と言ってくれた。

いやー、自分なんて賢いなんて全然思ったことないんだけど、それを否定しても彼女はそう言ってくれた。

そのことで、少しずつ変わっていく自分がそこにいた。

ゆゆこが言ってくれたことを信じて、俺は前に進むことにした。

今まで、俺に好意的に近づいてきた人間は、打算で近づいてきた人が多く、要は俺自身じゃなく、俺の財布の中身が目的、みたいな人が多くてね。

そんなことの繰り返しで、人を信じれなくなっていた。

だが、ゆゆこは違った。 彼女は損得勘定抜きで、俺に真剣にぶつかってくれた。

そんな思いがすごく伝わったから、俺はゆゆこを信じて、頑張ってきた。

もちろん、最初からうまくいくわけではなく、何度も心が折れかかったよ。 でも、その度にゆゆこは真剣に真剣に俺を励ましてくれたのね。

そうやってゆゆこが俺を信じて励ましてくれて、俺も心折れそうになりながらもなんとか踏ん張って、その繰り返しが・・・この夏結実した。

この夏、某IT企業から「貴方を正社員として採用します」という内定通知だった。

本当にずっと頑張ってきたことが報われて感無量だったけど・・・

何よりゆゆこがまるで自分のことのように喜んでくれて・・・。 本当になんていうか・・・俺は一人じゃなかったんだねって思ってさ。

まさか配信Liveというのを通じて、こんな人生が変わる出会いが生まれるなんて・・・それはまさに奇跡でしかないと思ってる。

こんな奇跡を生み出した俺たちだもん、これからもっともっと大きな奇跡を生み出せるのかなっていう希望もできた。

そして俺は今こう思ってる。 俺が新しい一歩を踏み出せたのも、ゆゆこのおかげだから。 今度はゆゆこが幸せにならなきゃなってね。

一生涯の友として、俺だけじゃなくゆゆこが幸せにならなきゃ意味がないし、そのためなら、どんなことだってやりたいって思ってる。

うん、そうだな、これからの「ゆゆぬま物語」は、俺たち自身で、次の第二章をこれから書き続けるんだ。 幸せな第二章をね。

というところで、「ゆゆぬま物語」、ひとまず完結です。 長らくの御愛読、誠にありがとうございました

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