デザインとは。

デザイナーパクリ疑惑が終息する兆しをみせない。

フリー素材だろうがレンポジだろうがなんだろうが、引用元や著作権表示や、さらにはインスパイアされたものまでクレジットすることが日常化されないとこの問題いつまでたってもなくならない。

それを今までしてこなかったのは、商業デザインだろうが、アートデザインだろうが関係なく、デザインというものはデザイナーが完全にオリジナルで作った作品であり、そこに微塵の既成物をも含んでいないっていう刷り込み見たいなイメージが世間にあるからなのではと思う。

しかし、よく考えてみれば当たり前だけど、何かと何かの組み合わせにオリジナルのアイデアが合わさって何かができているというものがほとんどなのにそういう当たり前のことを想像しない。デザインに携わる人じゃなければそんなこと立ち止まって考えてみたりしないのは当たり前だから仕方ないんだけど。

まずは0から完全オリジナルなど存在しないんだということを世間的な常識にしないといけない。

そういう世の中だからデザイナー側としてはクレジットをつらつら連ねたくてもそれが恥ずかしい事のような感じになるし、もしくはデザイナー本人がよくてもクライアントはいい顔しないっていうこともたやすく想像できるし、まぁ世間一般のリテラシーの問題のような気がしてならない。

だからって人のものをパクるのはだめなんだけど、デザイナーのくせにオリジナルのものを作れないならやめちまえ、みたいな書き込みが見られるのはなんだかなぁとおもってしまう。完全オリジナルのものしか認められないなんてなったら世の中から物を作る人がいなくなります。

デザイナーだって怖いしやりたくなくなるじゃん、大衆にさらされるような仕事。

だから、今炎上しまくっているデザイナー個人を攻撃するのはもういい加減

この辺にしといて、せっかくこういう事件が起こってしまったのだからこの先どうしていったらいいのかの議論につなげていけばいいとおもう。

個人的には映画やドラマなんかの映像物のように、著作権表示、制作者表示、引用元、参考資料とかクレジットをきちんと記すような方向に業界が流れていけばいいと思う。

そりゃすべてにおいてクレジットをのせれないような制作物もあるとおもうけどそれは映像物におけるCMもそうだし、仕方ないとして、WEBなんかもそろそろサイトマップがフッターにさりげなく存在しているようにクレジットもそんな存在感で存在すればいいと思っている。

デザイナーはデザイナーで、作ったものを1回image.googleに検索かけて類似画像あったらすっぱりあきらめるみたいな自己品質管理工程をマストにしなきゃいけないんだろう、身を守るためにも。

この炎上がただの祭りで終わらずに「デザイン」っていうものの意味とか本質を議論するような世論のうねりの始まりになることを期待します。

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