見出し画像

“学会員”インタビュー⑯そうP@765AS春香派さん

天海春香学会Vol.2出版記念企画として、「学会員」のみなさんへインタビューを行うシリーズ企画。

第16回は、そうP@765AS春香派さんへのインタビューをお届けいたします。

インタビュー:そにっぴー/スタントン

文:スタントン

ーーー

ナムコファンとして

そうP:
よろしくお願いします!

——宜しくお願いします。では早速お伺いします。

そうP:
すげえ緊張します(笑)。

——いやあ、色々聞きたいことがあるんです(笑)。まずは、そうさんがアイマスにハマったきっかけと、春香Pになった経緯を教えてください。

そうP:
話が長くなっちゃうんですけど……僕ら世代って、「ナムコファン」なんですよ。ギャラクシアンとか出てきたときからやってるし、ゼビウスとかパックランドとかもゲームセンターでやってた世代ですから。
「ナムコ」といえば、僕らからしたらものすごく楽しいゲームを作る会社で、シンパシーを感じている会社なんですよ。それで、美少女が出てくるゲームも作る会社でもあるんです。

——そうだったのですか。ワンダーモモとかは何となくわかりますけれど、他にも美少女ゲームの作品があったのですね。

そうP:
あるある。ワルキューレとか、ドルアーガとか、あと、フェリオスなんかは囚われのお姫様が出てきたりして、美少女キャラを結構使う会社だったんですよ。

※余談ですが、上記資料にてナムコの歴代美少女キャラクターや、制作中のアイマス(アーケード版)が紹介されています。

そうP:
だから、ナムコがアイドルゲームを始めるって聞いたときに、「ああ、ナムコらしいな」ってちょっと思ったわけ。
ただ、家が田舎だから近所のゲームセンターにはアケマスがなくって、しょうがないなって思ってたんですけど、2007年に箱○(XBOX360)のアイドルマスターが出たときに、ナムコファンとしては「絶対面白いよ!」って思って買ったんです。でも、春香さんを選んでプレイはしたんですが、途中でやめてるんですよ。なんでかっていうと、箱○版をプレイされた方はわかると思うんですけど、あんまりテンポがよろしくないっていうのと、あとね、子供が生まれちゃったのよ。

——ちょうど生まれたんですね。

そうP:
そうそう、ちょうど(笑)。奥さんが大変なことになってるのに、女の子のプロデュースやるわけにもいかないじゃないですか。そういうのもあって、箱○は封印していたんです。
そんなこんなで時間が経ちまして、SPがでたんですよ。ほら、SPってポータブル機(PSP)だから、隠れてできるじゃない?あの頃、奥さんが授乳しないといけなかったりして、寝室が別だったんですよ。だから、自分の部屋でこっそりできたんですよ。PSPにコントローラーみたいな取っ手をつけて、寝る間も惜しんでやってましたね。
他のアイドルもプロデュースしたんですけど、やっぱりほら、(春香だけ)あのエンディングじゃないですか。Vol.1でも書いたんですけど、あのエンディングが嫌いなわけじゃないけど、セリフの作り方が残念な感じがして。「なんだよ、ちくしょう」って思ったんです。それもあって、「自分がちゃんとプロデュースしないといけないのかな」って思ったわけ。他のアイドルをプロデュースしていても、動画を撮った春香のことを見続けている自分がいたんですよ。多分スタントンさんと同じで「春香さん顔面派」なんだよね(笑)。そこで「あ、自分は本当に春香Pなんだな」って気づきました。

——いま、「春香さん顔面派」と仰っていました。アイマスに触れるまで、春香さんのような見た目であったり、いわゆる「主人公系」のキャラクターは好きになったご経験はありますか。

そうP:
実は、主人公キャラって大好きなんですよ。学会誌に書いてあったけど、「主人公キャラ嫌いだ」っていう人もいたじゃない。私は逆で、安心して見ていられるキャラクターが好きなんですよ。ただ、春香さん以外で好きになったキャラクターってそんなに居ないんですよね。どっちかっていうとリアルアイドルの追っかけをしていたものですから。


おニャン子クラブから

——では、その点についてもお伺いいたします。そうさんの「リアルアイドル歴」を教えていただけますでしょうか。

そうP:
リアルアイドル歴か……。まず、中学校に始まったのが夕やけニャンニャンなんですよ。多感な時期に始まっちゃったんですね。ものすごくおニャン子クラブにドハマりしちゃって、中学生だったのに「スタジオ観覧に行こうか!」と。

——わざわざ東京に出てこられたのですね。

そうP:
うちの母親が東京出身だったので行きなれていたのもあったんですが、実際に(アイドルを)見てやろうと。そのうち、高井麻巳子さんっていう方が好きになって、ファンクラブに入ったんですよ。ファンクラブができたのが、うしろゆびさされ組が解散して、ソロになったときなんです。ファンクラブができたときに、よみうりランドEASTっていう野外ステージでファンクラブ最初のイベントがあって、行ったわけですよ。当時(自分自身は)高校生くらいだったかな。
行ったら、急に"まみまみ"が泣き出したんです。なんで泣いてるんだろ、って思うじゃない?初のイベントで、うれしくて泣いてるんだろうな、って思ってたら、その後すぐに秋元康と結婚して引退しちゃうのよ!!!

1988年(昭和63年)4月29日、ファンクラブ結成記念コンサート『Single's』をよみうりランドEASTで行う。

同年5月23日、おニャン子の仕掛け人である秋元康と結婚し、突然芸能界を引退する。

                                 ——Wikipedia 高井麻巳子

——ええっ!?それは凄いですね。

そうP:
すごくね?だから私は「秋元康許すまじ」なんだよ(笑)。「お前、プロデューサーやろ!プロデューサーなのに売り物に手を出しやがったな!!」って。

——いやあ、なんか、耳が痛いですね。

そうP:
確かに、今の我々からすると耳が痛いですね(笑)。そこでもめげずに、予備校生のときもアイドルの追っかけをしたくてさ、色々やってたわけよ。東京イエローページに出てた人たちとかの追っかけね。ラジオ局とかで入り待ち・出待ちしたり。超めんどくさいやつですよ。

——今だったら、公式ツイッターで名指しで否定されるオタクですね。

そうP:
本当、迷惑この上ない奴だった(笑)。

——ファン同士のつながりは当時もあったんですか。

そうP:
当時はFMの番組にパーソナリティで出てたりしてたから、ハガキ職人の連中が集まってたんですよ。私もハガキ出しまくってたから、(ラジオでよく読まれる人同士で)お仲間になっちゃったりね。
それで色々やってたんですけど、あまりにアイドルと近くなりすぎちゃうとね、いろんなのが見えてくるんですよ。アイドルって「架空」の存在で、夢のある人たちじゃない?それが、現実の女の子だとわかっちゃうタイミングってのがあるんですよ。付き合ってる男が出てきちゃったりとか!

——うわ、きついですね。

そうP:
入りのときはワンボックスで来てたのに、帰るときはスポーツカーの助手席に乗って帰ったりとかね。

リアルアイドルの追っかけはやめよう

そうP:
DA PUMPのISSAっているじゃない?そのISSAのお姉ちゃんって里中茶美ちゃんって名前で、沖縄アクターズスクール出身なんだけど、茶美ちゃん含めた沖縄の女の子三人で東京に来て、アイドルデビューしたんだよ。でも、全然売れなくって。歌ってたのが、松田聖子の系譜を受け継ぐような曲とか、ディズニーとコラボした曲とかだったんだけど、それでも売れなくて。あるとき、スケジュールが透明になっちゃったの。どうしたのかな、って思ってたら沖縄に帰っちゃったんだよね……それで、沖縄に帰る直前にどうしてたかっていうと、ミュージカルとか、劇に出てたの。昔のアイドルって、売れなくなったら「劇に逃げる」っていうのがパターンだったんだよ。

——「劇に逃げる」ですか。

そうP:
劇とかミュージカルをやり始めたら、第一線から退いたな、みたいなイメージがあるな。もちろん昔のイメージだけどね。
それでさ、ミュージカルに行くとさ、若い劇団員がいるじゃん?なぜか(アイドルと劇団員が)恋仲になっちゃうんだよね(笑)。追っかけて見に行ってさ、帰り出待ちしてて嫌な光景を見ちゃったりしたんだよね。だから、そこでリアルアイドルの追っかけは辞めよう、リアルはあかん、これからは二次元だ、と。

——ありがとうございます。そういうご経験が、アイマスや春香さんにつながっていったのですね。


糖尿病と同人サークル

——そうさんはVol.1のときから春香学会にご参加いただいているわけですけれど、そのきっかけはなんでしょうか。

そうP:
私、中村繪里子さんがソロ活動(なかむランド)を始めたときに、どうしても盛り上げなきゃいかんという使命感にとらわれて、フラスタ立てたりとか、法被作ったりとか、一生懸命そういう活動していたんです。スタントンさんが以前仰ってたと思うんですけど、盛り上げる活動をしたいっていう言葉に共感して、書こうと思ったんです。「学会」というと、ほら、私ガチの学会に出てるから、本当の学会発表みたいなテイで書けなくはないんですけど、それは引かれちゃうので、自分は箸休め的な、コラム的なものがいいかな、と思ってそういう文章で参加させていただきました。

——ガチな学会発表みたいな文章も書けると仰っていたんですけれど、どういった分野が専門なのですか。

そうP:
私は糖尿病が専門なんですよ。東北地方会っていうのが毎年あって、10分間、300人くらいの前でプレゼンするんです。専門の先生とかスタッフがずらっと並んでるなかでやらないといけないから、きっついよ(笑)。9分発表して、最後の1分で質疑応答があるんだけど、いろんな先生からビュンビュン質問がくるから、文献とか引用とか全部引っ張り出して答えられるようにしてるんだけど、それでも答えられなかったりするんだよね……。

——でも、やはりそういったご経験があるのでしたら論文風の文章も書けるのではないですか。

そうP:
うーん、書けるとは思います。ただ、書くのにものすごいパワーがいるし、あとね、春香さんのことが好きすぎて、粗探しできないんだよね。スタントンさんとかそにっぴーさんとかって、アイマスのキャラクター設定に沿って色々考察されているじゃないですか。私だと、すぐ裏を読みたくなるんですよね、制作陣の考えとか。
Vol.1のときに書いたけど、エンディングの春香さんに対するセリフだけひどいのって単に納期が足らなかったからじゃないかとか、容量がなかったからだとか、そういう風に見てしまうんだよ(笑)。ゲームを作っている人たちも私とかと同年代だと思うし、なんとなくそう思っちゃうんですよ。

昔ね、アーケードゲームの同人誌を作ってるグループって2グループあって、1つが、ポケモン作った田尻さんたちが居たゲームフリーク。ゲームフリークの人たちは、「ゲームをどう攻略していこうか」っていう目線で同人誌を作っていた人たちで。
一方、私が読んでた同人サークルのVG2の人たちは、ゲームの攻略より、ゲームの背景だとか制作過程の方に目線を向けて書いてた人たちなんだよね。だから、自分は元からそういうところ(ゲームの出自や制作過程など)が好きなのかもしれない。

昭和アイドルからの転換?

——内容に移らせていただこうと思います。今回は「昭和アイドル」の切り口で書いてらっしゃいましたが、アイドルの追っかけを経て春香さんと出会った瞬間に、「あ、昭和アイドルっぽいな」と思ってらっしゃったんですか。

そうP:
うーん、アイドルマスター自体が昭和アイドルっぽいなと思っていました。そのなかでも春香さんは、太陽のジェラシーがあったからかもしれないけど昭和アイドルっぽいと思っていましたね。学会誌にも書いたんですけど、765ASが活躍しているアイドルマスターってどうしても昭和アイドルの形だなって思うんですよ。一方で、バンナムフェスにいったときに……ラブライブの女の子(Guilty Kiss)居たじゃない?あの子らのステージ見て卒倒しそうになったんです。「アイドルのステージじゃない!アーティストやな」と。765ASの方々はそうじゃないから、昭和アイドルなんだろうな、って思いますね。昭和アイドルを体現しているのはうれしい反面、今後生き残っていくためにはそれ(昭和アイドルの成分)を切り離さないといけないのかな……ともちょっと思っています。「トップアイドル」とか、そういった昭和アイドル像をこれから若い人に理解してもらえるのかな、と。

——なるほど。確かに例えば、1stVISION期のアイマスは「テレビに出る」ことを目標としていますが、今の感覚からするとあまり理解はしにくいですよね。

そうP:
確かに理解できないよね、歌番組もないしさ。

——かといって、プラチナスターズみたいに毎週ライブを重ねていくのもちょっと違和感がありますし、アイマスのアイデンティティをどこに置くのか揺らいでいるのかもしれません。

そうP:
そうだね。Vtuberにみんなはまっていくのもわかるよね。

——読んでいて、そういった意味でも春香さんは昭和アイドルっぽいな、と思いました。

そうP:
だよね。恐らく、制作陣も昭和アイドルを見てきただろうし。シャイニーカラーズの子たちはまた(765ASのアイドルとは)違った売り方をしていくのだと思います。

春香はどうして人気だと思う?

そうP:
スタントンさんは、春香さんってどうして人気なんだと思う?

——(スタントン)そうですね……私は2つあると思います。1つは顔が可愛いことですね。アケマスからポプマスまで、その時その時の「かわいい顔」だったから人気を博した側面があるかな、と。もう1つは、やっぱり運営がアイマスの象徴としてプッシュしている分、接触回数が多いからじゃないですかね。そうさんはどうお考えですか。

そうP:
春香さんは代表になりがちだし、露出が多いというのも(人気の理由として)あると思うんですけど、私が今まで感じたことをまとめると、春香って王道で真ん中のアイドルで、中庸的なアイドルじゃないですか。誰からも受け入れられやすくて、安心できるような存在だと思うんです。ところが、ちょっと深く知っていくと、だんだん中の人、繪里子さんが出てくるじゃない。それが良かったのかもしれない。春香さんは春香さんで楽しめるし、繪里子さんの存在、魅力を知ったあとの春香さんもまたいいんじゃないかなって。入り口が広くて入りやすいんだけど、一歩進むと繪里子さんが作ってきた世界が味わえるというか。そういうところから人気が出たんじゃないかなと思います。

——(スタントン)ありがとうございます。ちなみにそにっぴーさんは、春香さんが人気になった理由はなんだと思いますか。

——(そにっぴー)難しいですね……例えば、自分が好きになった過程を思い返すと、色々な媒体で触れて(天海春香を)好きになったんですよね。特にニコマスで、春香さんがギャグキャラになっていて親しみやすかったんですけど、もっと深く知っていくと哀春香の動画もあったりして、「おいでおいで」ってしてるけど、ハマっちゃったら抜け出せない感じが(天海春香には)ありますよね。春香さんがよく普通って言われがちですが、その普通ってギャグキャラにしたり、哀しさを深めたりできる「いじりやすさ」にあるのかな、と思いました。

——(スタントン)以前、ツイッターで「#あなたの天海春香はどこから」と聞いたことがあるんですけれど、やっぱり、ニコマス・アニマスが入り口として多かったです。

そうP:
そうだね……アニマスは大きかったよね。


ざわわんおじさん

——2014年の秋くらいにツイッターを始めたのですが、その時は春香Pのほとんどがアニマス第1話のざわわん※春香さんのウインクをアイコンにしていました。当時(アニマスの春香さんが)ものすごく受け入れられたんだな、と。

※ざわわん: The world is all one!!

そうP:
そうだねえ……。ざわわんの話が出たのでその話をしてもいいですか。
私、ステキハピネスおじさんになる前はざわわんおじさんだったんですよ。というのもね、MSS(※THE IDOLM@STER MASTER SPECIAL“SPRING”)がでたときに、アイマスが終わる予兆をバンバン感じていたわけなんですよ。

そうP:
SPのDLCが終盤に掛かってきて、765+876のベスト盤が出て、それでMSSが出るんですよ。


そうP:
多分、制作陣からすると、あれを出して(アイマスの)幕引きをするつもりだったんだと思うのよ。「笑って!」を初めて聞いたときに、「この曲は春香さんをプロデュースできなくなったあとに、春香さんを思い出すための曲なのかな」と思っちゃったわけ。そんな感じに気落ちしていたとき、5thライブがあって、アイマス2の発表があったんですよ。初日は行けなかったんですけど、2日目に行って、そこで雪歩役があずみんに代わるって発表があって激動の時代だったんですが……。その後すぐにMAG・ネットでアイドルマスター2の情報が出るって言われて見てたら、そこで流れたのがざわわんだったのね。もう期待しかないわけよ。意気消沈してるときにあの映像でしょ。あのときの期待度って本当すごかったんですよ(笑)。

——なるほど、なるほど(笑)。

そうP:
まさかあんなことになるとは思わなかったんだけどね(笑)。だから、ざわわんは期待に満ち溢れた曲だったんですよ。しばらくしたら律子がプロデュースできないとか色々あったんですけど(笑)。まあでも、2014年のMOIWとか、バンナムフェスとか、ざわわんを聴くと涙腺が崩壊するおじさんでした。

——作品のなかで興味深かったのですが、Eternal Prismのお話が出てきます。

——(文中では)蛇足と仰っているんですけれど、1stVISIONの春香さんであっても、「みんなで一緒になにかをする」っていう理想を持っていることが確認できる、と書かれています。そこに気づいたときどう思われましたか。

そうP:
学会誌にも書かせていただいたんですけれど、(春香のなかに)連綿とした繋がりがあって、天海春香っていうキャラクターに筋が通っているんだな、と思ってすごくうれしかったですね。

——逆に言うと、それまでは断絶していると感じていたのですか。

そうP:
感じていましたね。感じるというか……(昔の天海春香と今の春香は)違うよね。やっぱり、昔の春香さんってわがままな女の子だったじゃない?それがまた可愛かったんですよ。今の春香さんが可愛くない、というわけじゃないんですけどね。


他作品について

——学会誌のなかで、気になったイラストや文章を教えていただけますでしょうか。

そうP:
イラストなんですけれど、まず表紙が可愛すぎますよね。本をおろそかに扱えないな、って思います。
あと白黒さんの駆け出す春香さん。「春香だなあ~!」って感じで好きです。
それから、ミワのいぢさんのイラスト前回の文章を読んだときから思っていましたが、「ぶれないな」と思いました。この春香さんをずっと愛してらっしゃるんだな、とわかる構成ですよね。

文章については、まずminecoPさんの『春香ちゃんを降りた日 ー或る元天海春香推しの回想ー』。女性が女の子のアイドルを好きになる気持ちが、知識としては知っていても理解できていなかったんです。だけどこれを読んだら、「ああ、そういうことなのか」って思った。口語調の書き方とか、独特な略語とかがいきいきと書かれていて、スッと心に入ってきた。すごく良かったですね。


そうP:
あとは、お若い方だと思うんですけどらぁーたPさんの『私にとっての天海春香』。これは、若いプロデューサーさんの新鮮でリアルな気持ちが書かれてますよね。とても良かったです。こねくり回さずに、ストレートに書けるのっていいなって。
それから、ゆきますくPさんの『『ゆめ』の続きの話をしよう』。すっごく長かったんですけど、読んでると構成が上手で……やっぱりこの人の続きを読みたいよね。

そうP:
あ、そうそう、あとべるぞんさんの『14年間共に歩んだ春香との『普遍的』な関係』。私と同年代の方なんだろうな、って思いながら読ませていただきました。「お前は俺か!」みたいな(笑)。Vol.1の学会誌のインタビューで、ミワのいぢさんが私のこと「生き別れの兄弟かと思った」って言ってたでしょ?この方の文章読んでて「異母兄弟かな?」みたいな風に思った。それから、この方の特徴として、TrueEndが大好きって書いてあるでしょ?私の周りの古い春香PってみんなTrueEndが大っ嫌いな方ばかりなんですよ(笑)。でも、これ読んで……「そうだよな」って反省させられました(笑)。TrueEndのことがちょっとだけ好きになりましたね。
そにっぴーさんの文章(『天海春香の運命論』)なんかは、一個一個検証を重ねたうえで、答えを導き出すスタイルがまさに学会誌っぽいですよね。かっこいい書き方するし。

——(そにっぴー)自分で聞いちゃうのもアレなんですけれど、どうしてかっこいいって思われましたか。

そうP:
ええと、まず、あとがきがかっこいい。こういう文章書ける人って大事だなって思った。入不二さん(※哲学者・入不二基義氏)の思想をもとに丁寧に書いていってさ、最後に黒ベタのなかに「春香の願いは叶わない」ってばん!っと出てきてさ。「かっけえな、おい!」って(笑)。

——(そにっぴー)言ってくださってありがとうございます!


ハルカニウム

——今回、Vol,1でそうさんが提示された「ハルカニウム」について、じんさんが再検証して書かれています。「先行研究」を書かれたそうさんはどう思われましたか。

そうP:
すげえ上手く作ってあるなと思いました!。アマミシン三プロデューサー酸(amamisine tri-producer)って出てくるじゃないですか。そういう風に変換できる頭がすごいなあと。あと、アミラーゼがアマミラーゼになってて「そうだよな……」って思ったりとか。インタビュー読んで、「え、この方専門じゃなかったの?」って思ったくらい。それから、TCA(Thank you Center Amami)は広めたいなって思います。


コラム的なことを書きたい

——もしVol.3に参加されるとしたら、どのような作品で参加したいですか。

そうP:
今まで通り、読みやすいコラム的なことを書いていきたいなと思います。ネタとして固まってるものはないけど、大乗仏教と小乗仏教とをアイマスと比較して書いてみたいんだよね。あとはデジタルアイドル論とかを自分の言葉で書いてみたいなと思います。


光り輝く

——あなたにとって天海春香とは

そうP:
春香さんはP自身の好きな色に染めやすいので、春香Pの数だけ色々な色の春香さんがいると思います。
僕が「天海春香」に感じるのは、例えば

・クラスで誰にでも屈託なく話しかけてくれたあの娘の感じ。
・初恋の時、相手へ抱いた純粋に恋い慕う感じ。
・好きなアイドルの曲を目の前で聞いたときの「やっと会えた」っていう感じ。

こんな感じの「自分の中で大切にしたい気持ち」を反射して光り輝く存在、とでも言うのでしょうか。わりと女神に近い感じですね(笑)。

———

様々なご経験を踏まえて、多方に渡るお話をしてくださったインタビューでした。

天海春香学会Vol.2は現在完売しております。

増刷・再販時にはツイッターにて告知いたしますので、お待ちくださいませ。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?