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学会員インタビュー⑫ろーらんさん

天海春香学会Vol.3出版企画として、「学会員」のみなさんへインタビューを行うシリーズ企画。

第12回は、ろーらんさんのインタビューをお届けします。

――

MMDerのこだわり

――かなり前からインタビューへのご参加を希望されていましたが、遅くなってしまい申し訳ございません。よろしくお願いいたします。

ろーらん:
よろしくお願いします。

――アイマスや春香さん以外でもいいのですが、何かハマっているものや好きなものはございますか。

ろーらん:
そうですね、MMDを作ることだとか、アニメでいうと86-エイティシックス-だったり、リコリス・リコイルに最近ハマっています。

――MMDの方からお話させていただきます。けっこう前から作られていますが、今でもお好きということでしょうか。

ろーらん:
そうですね。ずっと好きというか、ライフワークじゃないですけど、定期的に色々投稿していこうかなと思っています。私一人で作っているわけではなくて、SBさん(@4QnkKqjYz6XkGBh)という方と一緒に作っているんですけども。

――MMDの魅力ってどういうところにありますか?

ろーらん:
これはMMDだけに言えることではないんですけど、自分の世界を作るじゃないですけど……例えば「こういうのが見たい」と思ったときに公式の供給が無い場合もあるじゃないですか。例えば、春香さんにこういう役をやらせてみたいとか、こういうことをやってほしいというのがなかなか無い場合も、MMDだったら思うように好きなものを作れるんで、そこらへんが魅力かなと思います。

――確かに、願望だとか想像の具現化ができるのがMMDの魅力ですよね。私(スタントン)もMAD動画とか作るんですけど、PVとかそういう系って、既存の素材の延長線上にしかないので、イチから作るってことができないんです。でもそれがMMDだと、技術だとかPCの性能だとかで左右される部分もあると思うんですけど、できるということですね。

ろーらん:
そうですね。春香さんのモデルとかは、私の場合ほかの人が作ったのを使わせてもらってるんですけど。自分のやりたいようにできるっていうか、特に私はアクション系が好きなので、かっこいいアクションとかを作れるのが良いなと思います。

――ちなみに今までご覧になったMMDの作品で、ろーらんさんがオススメしたいものはありますか。

ろーらん:
一番最初に感銘を受けたというか、自分たちがMMDにハマるきっかけになったやつが、ディシディア ファイナルファンタジーのOPをMMDで再現するっていう動画(ムー&フレディ氏作「【第8回MMD杯本選】MMDDFF【FF再現バトル】」)がありまして。

ろーらん:
10人くらいのキャラが本当にすごい速さでアクションをしていて、目まぐるしくカメラワークも変っていくんで。(最初に見たときは)再現って知らなかったので、オリジナルで最初から作ったのかなと思ったんですけど、MMDでこういうのができるんだなというのがすごくビックリしましたね。

――ありがとうございます。

ろーらん:
結構探してみると色々あって、艦これのもいいのが多いです。

――FFとか艦これもたくさん作品がある印象ですが、アイマスも結構いろいろあります。ろーらんさんは春香Pとして、天海春香のMMDを作るときに何かこだわりや気にしている点はありますか。

ろーらん:
私の場合は、かっこよさを重視しています。

――かっこよさ。

ろーらん:
かっこよさにしたって、何と言いますかね、単純に外見とかの表面的なかっこよさではなくて。春香さんって何の作品でもそうですけど、まっすぐさというか、内面的な強さも結構ある気がするんですよ。アニマスの20話だったり。そういう内面的な強さとか、仲間思いなところとか、そういうところをMMDで出せていけたらなとは思いますね。

――内面的なかっこよさですね。

ろーらん:
もうちょっと言うと、表情ですかね。結構そこはこだわってます。

――表情。

ろーらん:
私がMMDを作ったきっかけのひとつで、アニメ見るのがが好きで。それで色々感想とか言ってる間に自分もそういうのやってみたいなと思ったんで、MMDだけど結構アニメを意識して表情を作っていったりはしています。

凸凹コンビ

――リコリス・リコイルについてもお伺いします。私(スタントン)はTLを覗くたびにファンアートが結構流れてくるので、名前は知ってるんですよ。ミリタリー好きなプロデューサーさんとかが見てるイメージです。リコリス・リコイルという作品のどういったところが好きなんですか?

ろーらん:
ガンアクションとかもあるにはあるんですけど、一個はキャラクターの造形と言ったらいいのかな、キャラクターですね。
それぞれ魅力的なキャラクターと言いますか、誤解を招くかもしれないんですけど、なんとなくこう、凸凹コンビと言いますか。「千束」(ちさと)と「たきな」が主人公で、千束がいかにも元気で明るくて強いキャラなんですけど、たきなは真面目でクールで結構融通がきかない所がある、いわゆる凸凹コンビです。で、たきなが千束と触れ合って色々心を開いていったりとか、逆に千束がたきなに助けてもらったりとか、そういうのが描かれているんですね。

――ええ。

ろーらん:
なんとなく、もしかしたら”はるちは”に似てるっていうか。自分結構そういう凸凹コンビが好きなのかなと思います。

――凸凹コンビ好き、良いですね。

ろーらん:
ある方が言ってたんですけど、「太陽と月」と言いますか、「陰と陽」みたいな。さらに言うなら千束は明るいんですけど、隠された秘密というか、陰の部分もありまして。そういうギャップも好きです。

――私みたいな外野からするとガンアクションが魅力的なのかなと思ったんですけど、それもありつつ、関係性だとかそういった所も魅力がありつつ、キャラクターの造形も良いという作品なんですね。

ろーらん:
そうですね。あとはキャスト、声優さんの演技ですね。千束が安済さん(安済知佳)で、ミリシタの美咲ちゃんの声優さんなんですけど、演技が自然というか。本当にその、演じて、っていうより千束になりきって自然な感じでやっていますし、アドリブとかもけっこう上手いんで、聞いてて飽きないって感じですね。

――演技も良いんですね。

ろーらん:
あとは、オリジナルアニメなんですけど、1話1話にちゃんとアクションだったり見せ場を作っていて。引きと言いますか、次の話への繋ぎというか、「えっ来週どうなるの?」みたいなやつを各話ごとに作っていってるんで。見ててダレないですね。来週が本当に楽しみな感じです。

――声優さんの演技という話がありました。春香さんって演技が上手いとか芝居が上手いっていう風潮があったり、実際そういう描写があったりすると思うんですけど、春香さんって声優できると思いますか?

ろーらん:
声優ですか、できると思いますよ。個人的に、私の春香さんは名女優であってほしいんで、声優もできるのかなと。歌もうたいますし、感受性が色んな作品で豊かって示されているんで、できるんじゃないかなと思っております。

――どういう役をやってほしいですか。

ろーらん:
やっぱ個人的には悪役やってほしいですね。

――悪役!

ろーらん:
何でもそうですけど、アニメとかでも悪役がしっかりしてないとハマらないと思うんですよ、物語って。春香さんって可愛い、優しい系だから、そこらへんのギャップも感じられるんじゃないでしょうか。というのもあって悪役をやってほしいかな。それこそTCのファイナルデイとかは、もうドンピシャというか。個人的にはもう百点だった。ああいうのが見たかった。

――まさに希望通りという形ですね。

記録の必要性

――作品についてお伺いします。「天海春香学会誌~TC回顧録~いち春香Pが見たTC」ということで、先ほど仰られていたTCの近未来アウトサイダーの選挙戦について書かれています。どうしてこれを書こうと思ったのですか。

ろーらん:
元々、どこかにTCの回顧録を書きたいと思ってたんです。この学会誌にしたのは、TCのときにスタントンさんとかそにっぴーさんとかも中心になって動かれていたと思うんです。TCって正直どこまで内容を書いていいのか微妙なとこもあったりするかなと思ったので、だったら個人のブログとかで書くよりかは、中心になられた方々、スタントンさんとかが携わっている学会誌に寄稿して、内容とかを見てもらった方がいいんじゃないかなと思って。で、そもそも書こうと思ったのは、「残したいな」というのがありまして。

――残したい。

ろーらん:
TCはそれこそ結構前になりますし、記憶というのは薄れていってるのかなあと思うんですね。これも、話題に出して申し訳ないんですけど、スタントンさんが一時期TCの振り返りをブログで書かれていたじゃないですか。

――(スタントン)はい。

ろーらん:
後で、今後のTDとかを見据えて消したって確かお話されていたと思います。

――(スタントン)消しましたね、全部。

現在(天・∀・海)しかいない記事

ろーらん:
私はそれを見たときその理由を知らなかったので、あれだけ詳細に書いてあった内容を消されたってことは、TCがどんな風だったっていうのを知る手段がなくなってしまうんじゃないかなと思いまして。あの時ってなんだかんだ、春香さんとかの供給も今に比べたらずっと少なかったわけですから、結構みんな必死だったと思うんですね。そういう頑張りとか、色んなPさんが頑張ったんだよというのを、何かの形で残したいなと思って、今回書きました。

――(スタントン)ありがとうございます。残す、ということについては紙のメディアだからこそ(容易に検索されずに済む)というのもあるので、書いていただいてよかったです。

投票企画における不安

――中身について気になったところを確認させていただければと思います。いち春香Pとして、TCやってて不安でしたか。

(前略)適切な選挙戦略が取れるのだろうかという不安が1つ、そしてもう1つが、参加人数が意外と少ないのではないかという不安がありました。

天海春香学会Vol.3 P34

ろーらん:
やっぱり最初のほうが不安でしたね、書いてある通り。勝てるのかな、と。春香さんが負ける姿とかは想像すると悲しいですし、負け方によっては今後に響くかなとも思ったんで。プレッシャーを感じるというのも変な話ですけど、感じてはいました。ただ、春香(Pが集まる)Discordとかを見てて、対策委員会と言ってはあれですけど、そういう人たちの「こうだからこういう風に対策取っていこう」とか、こういう風にしていこうとか、そういう発言を聞いてて、この人たちの言う通り――言う通りといってはなんですけど――言う通りにしていれば勝てるだろうなあ、という安心感が中盤くらいにありました。

――安心感が、だんだん中盤になって。

ろーらん:
そうですね。Discordを見れていたのがよかったのかなと。

――(スタントン)そうですね。インタビューを聞くという立場をいったん置いてTCのことを思い返すと、春香Pは基本的に議論してたんですよね。しかも、オープンな場所で。DiscordとかTwitterとか、インスタとかも見ても議論してる人はいたんですけど。最終的に全部コンベ(アプリ内のコンベンションセンター)でやったじゃないですか。「リボン休憩」とか言いながら。あれが良かったのかもしれないですね。春香Pが次に何するのかな、とか、どういったことをすればいいのかな、っていうときに、とりあえずコンベ見れば分かるっていう仕組みを取れたのはよかったのかなと思います。

ろーらん:
意識の統一というか、そういう面でもコンベを見れば分かるとか、そういうのがあったのがよかったのかなと思いますね。コンベで面白いことをやってバズるというのも大切ですけど、やっぱり議論とか方向性とかをしっかり示していってくれれば、Discordとかを見てないけど普通にやってる人たちも、こういうことをやればいいんだなとか安心するので、よかったと思います。

――(スタントン)そうですね。いやあ、春香Pで参加された皆さん思ってらっしゃると思うんですけど、結構キツかったですよね。夜の8時半くらいに始まって日付変わるまで延々議論しているみたいなこともあって。

ろーらん:
そうですね。これ(自分の文章)にも書いてますけど、年末でしたっけ。一斉投票があまり伸びなかったときとか紛糾して大変だった覚えがあります。

――(スタントン)そうですね。一斉投票をする、しないとか、けっこう難しかったと思います。皆さん意見があって。

ろーらん:
相手が美也だから、というのもだいぶ怖かったですね。

――(スタントン)そうですよね。

ろーらん:
TBの前例(※38時間一斉投票を端緒とした逆転勝利)があったので。あとは、今回書いてて思ったんですけど、最初はそうやってTCのことを書こうと思ってたんですけど、書いている途中で、たぶんこれTCそのものというより前後のことを書きたかったのかなって思いました。

――前後ですか。

ろーらん:
前後というか、前後の春香さんの状況といいますか。TCが始まる前はこんな感じで、TCが終わったらこんな感じになりましたよ、みたいなのを書きたかったのかなと。TCそのものについては色んな方が書かれていたので、そういう意味ではオリジナリティをそこで出したかったのかなと思いました。

――特にその前後の視点って、いちプロデューサーさんだからこそ書けるものはありますよね。この時こう思いました、とか、あの後こうだったと思うんですけど、とか。

ろーらん:
今でこそ、それなりに曲とかを貰えて色々「この曲はこうだなあ」とか「今回の曲はああだなあ」とか言えますけど、そのときはもう、せめて1曲という感じだったので。そういうのも残していきたいなと思って書きました。

――あとは、「『友達』役(孤島サスペンスホラー)を春香さんにやって欲しいと思っておりました(P34)」とありますが、これはどうしてですか。

ろーらん:
普通にやったら、孤島だと「主人公」役だと思うんですよ、春香さんって。一般的なイメージだと。ただそこで、個人的には主人公を千早に置いて、春香さんを友達に、みたいな感じにしようかなと思っていまして。春香さんの主人公もいいけど、主人公を支えるとか、身を挺して助けるとか、そういうポジションもいいのかなと。あとは、センターとか主人公とか、メインに置かれていることが多いので、その逆張りというか、たまには個人として目立つ役をやらせてあげたいなと思って友達を推したのもあります。

――確かにそうですよね。こういう人気投票系ってミクロな視点とマクロな視点で分かれて。その子のことを知っていれば知っているほど違う側面が見たくなるんですけど、他の外野から見ると、イメージに引っ張られて良し悪しを決めるという所があります。だからこそ、ろーらんさんも書いていらっしゃるように、そういったことで別の役がいいなあって思った方も多くいらっしゃいますね。

ろーらん:
そうですね。そういう声はちょいちょい。例えば、私は眠り姫の嘘予告(ムビマス冒頭)が好きで。あれってどっちかというと千早を春香さんが助ける感じじゃないですか。もちろん世界観は違いますけど、あんなのを想像していて、春香さんがそういう動きをしてくれたらなあというのがあって、友達役を推しました。

情報発信は大事

――選挙戦についてこちらもお伺いします。ろーらんさんは結構ダイマ(※ダイレクトマーケティング、ここでは相手に直接リプライ等で投票の宣伝を行うこと)をされていたと思います。どんな感じのダイマをされていましたか。

ろーらん:
とにかく突っ込んでいましたね。色んなダイマのやり方を見ていると「あんまり押しすぎるな、最初は手加減して反応を見つつ小出しでやっていったらいいよ」みたいなことを書いている方が多くて、その通りだと思うんですけど。当時は兎角もう全力というか、一方的にガーっと、春香さんはこうですよとか、こういうアニメも描写があるから今回の役が似合うと思いますよみたいな感じで。ダメだったらダメで、数打ちゃ当たるって言っちゃ失礼ですけど、そんな感じでやっていました。

――そうですね、そこらへんは意見が分かれる部分ではあります。あまりダイマをやりすぎるとウザったいなと思われるリスクも当然ありますし。一方で、頑張ってるなという高評価に繋がる可能性もあって。そこは見極めが難しいところですかね。

ろーらん:
それに関連して、これは記事でも書いたんですけど、美也Pさんがけっこうダイマを頑張っておられたんですね。TLを見てても「美也Pは諦めずに頑張ってる」みたいに書いてあったツイートがあったんで、ちょっとこれはマズいなと思って。春香さんも頑張ってるんだぞという感じで、負けじと頑張ってダイマをしてた記憶があります。で、TCの前からも「この曲良いよ」みたいなのを、誰に教えるでもなくツイートしてたりもしてたんで。そういう意味で、全くやったことがない、というわけではなかったのかなと思います。

――ダイマをする下地は元々あったんですね。

ろーらん:
心理的ハードルは低かったのかな、一回やっちゃえば。

――仰る通りですね。ASのプロデューサーさんあるあるだと思うんですけど、意外とそれまでダイマってしてなかったと思うんですよ。

ろーらん:
そうなんですよね。

――で、そこで改めて自分の担当アイドルの魅力ってなんだろうとか、例えば、記号化して外野の方にも分かりやすくするとか、余計な情報をそぎ落として説明するとか。そういった訓練を経てなかった方が多かったので、私も含めてすごく皆さん悩まれてたのかなと思います。

ろーらん:
そうですね。特にデレやミリのプロデューサーを見てると、例えばポプマスで「このアイドル気になります」って言ったら、本当にいいかどうかは分からないですけど、リプが何十個って付いたりとか、すごいダイマ量が来て。それを見て、(気になりますと)言った人が「アイマスPさん凄いです」となるやりとりを結構見てたので、ASP、765Pの自分も頑張らなきゃなと思いました。ポプマスのときとかも、検索したら「雪歩に一目惚れしました」とか「律子いいと思います」とか言ってる方がいたんで、そういう人たちはTCで慣れたのもあったので、色々布教してみました。
で、ダイマで思ったのは、ニコニコ大百科ってあるじゃないですか。あれがけっこうダイマに使えるな、と思いました。

――大百科がダイマに。

ろーらん:
もちろんリンクを貼るのとかもあるんですけど、あれは結局春香さんを知らない人向けに書いてるわけじゃないですか。だから大百科に書いてある事項をポンポンポンと抜き出して、自分の中で再構築して、それをツイートして伝えるみたいな感じですかね。さっき言ったポプマスのときも、やよいとかあずささんとか律子とか、あんまり今まで自分がダイマしたことない子たちを、「誰か教えてください」みたいなことを新規の人がツイートしていることが多かったので。どうしようと思ってニコニコ大百科を見たら、けっこう分かりやすいなということが多かったので。そういう意味では使えるのかなと思います。

――確かに、情報が蓄積されているという意味では、ASの子たちの大百科は使えるかもしれないですね。

ろーらん:
TCに戻るのですが、ASはアニメがあるじゃないですか、アニマス。あのエピソードを引っ張ってこれるのがけっこう強いかなと思いました。ファイナルデイにしたって、20話(約束)で見せたような仲間思いの行動は、いわゆるカリスマとも言えるのでファイナルデイにぴったりだと思います、みたいな感じで言えたりもしたので。アニメがあるっていうのはだいぶ強みだと思います、ASの。

――そうですね。ASの子たちはアニメで見たらだいたい分かる、というのはありますね。ビジュアルイメージがしっかりできるというのもあって。

End of the worldについて

――そんな選挙戦を繰り広げて、ドラマCDが出たじゃないですか。

――近未来アウトサイダーのドラマCDを聞いて、どのような感想をお持ちになりましたか。

ろーらん:
やっぱり、ほんと良かったです。100点。正直、最初ちょっとTCが終わったあとに、近未来アウトサイダーがギャグ寄りになったらどうしよう、という不安があったんですね。マッドマックスみたいな感じでギャグっぽくなったらどうしようというのがあったので。結構ちゃんとしたSF、でいいのかな、ドラマになってたので、よかったですね。
さっき声優さんの演技のことを言いましたけど、特に春香さんって長演説だったり、感情を表に出すシーンが多かったりと、結構おいしい役だったと思うんですね。

――はい。

ろーらん:
そういう意味でも、よかったなと思います。あとは歌もよかったですね。春香さんもそうなんですけど、(World Changer)2番Bメロ、サビ前の千早のパートとかは、昔の『蒼い鳥』を彷彿とさせるような鋭い歌い方で、初めて聞いたとき本当に感動しました。

ああ 目を逸らした心の暗闇が
広がってく足もつかないほど深く染まって

World Changer

――曲も良かったし、演技も良かったし、キャラクター設定も良かったと。

ろーらん:
そうですね。さっき言ったけど、私ガンアクションとか好きなので、ドンピシャでした。

――よかったです。

ろーらん:
あと個人的には、春香さんの演技も良いんですけど、美希がビックリでしたね。MVPは美希だと思います。

――ビックリ。どういった所が?

ろーらん:
正直あんなにイケメンな演技ができるとは思わなかった、美希が。ムビマス嘘予告の「眠り姫」でもそういう役はありましたけど、そのときは美希が残ってるって感じで。ただ、今回のバスターブレイドは、これが本当に美希なのかってくらいカッコよくて、男って感じで。コミュ(プラチナスターツアー~World Changer~イベントコミュ 第2話 終わりの先を往く者達)で、バスターブレイドがダスクに「俺の前で死ぬのはやめろ」って言った後に、美希がいつものかわいい声で「ただいまなの~」て言ったときのギャップが……

――ふふふ(笑)

ろーらん:
これはヤバいなと思いました。あれをきっかけに結構、美希ってイケメン的なキャラを――追憶のサンドグラスのSSR(SONG FOR YOU!ガシャ)カードとかでもそうですし、この前あったイーヴルナイフ(プラチナスターテール~Criminally Dinner  正餐とイーヴルナイフ~)でもそうですし。ここにきて美希のイケメンキャラができつつあるというのがけっこうビックリです。

――ふふふ(笑)そうですね。

ろーらん:
さっきも言ったんですけど、私はけっこう春香さんに演技を頑張ってほしいというタイプ、特にかっこいい演技を望んでいるタイプなので。そういう点では、やっぱり美希は春香さんのライバルなのかなと。ジェラシーを感じています。

――いいですね。「美希は春香のライバルなのかも」って、ムビマスの意趣返しみたいな感じで。

確かに春香は甘々だってミキも思う。でも……だから春香はミキのライバルなのかも

む~、また2人だけで……やっぱり春香は、美希のライバルなの

劇場版アイドルマスター 輝きの向こう側へ!

答えを出すのは怖いから

――先日、近未来アウトサイダーのリリイベが行われました。リリイベの一週間後くらいに中村繪里子さんがTCのことに言及されていました。

――私(そにっぴー)はこれ良いなあと思って。

ろーらん:
嬉しかったですね。私がすごく感動したのは、「選ぶって怖いでしょう」という発言でして。正直(TCの)当時、ちょっとアレな話になりますけど、本当にここでTCを頑張っていいのだろうか、と。逆にそれが春香さん単独の(活躍の)道を閉ざすことになるんじゃないか、みたいな話も一時期あったんで。若干負い目もありました。そこで、もちろん「ありがとう」というのは仰ってくれているんですけど、「怖いでしょう」とか「責任が伴うでしょう」みたいな感じで、結構寄り添う言葉をかけてくださったのがすごいウルってきました。やっぱり、繪里子さんだなあ。

――ありがとうございます。さっきTCが不安だったという話をされていたので、こういったことを言ってもらえて嬉しかっただろうな、と思って話題に上げてみました。

――(そにっぴー)ちなみにリリイベは行けたのでしたっけ。

ろーらん:
行けてないですね。

――(そにっぴー)残念です……

――(スタントン)私とそにっぴーさんはリリイベ行ったんですけど、楽しかったです。という自慢です。

ろーらん:
マウント取られた(笑)まあ、リリイベは色んな方がレポートを書いてくださったので、楽しいって雰囲気とかは伝わってきました。あと、リリイベが終わった後に長谷川(明子)さんがブログを書かれていたじゃないですか。

ろーらん:
その中でちょいちょい、近未来アウトサイダーに関する新事実が明らかになってたのが驚きましたね。ファイナルデイが研究所出身っていうのが示されてたり、バスターブレイドは自分から去ったということを言っていたり。ちょっと前くらいに、とりむねにくさん(@trimuneeee)がアウトサイダー合同本を立ち上げられまして。私もそれに参加してちょっと考察を書いてたんで。ちょうどバスターブレイドは自分から裏切ったのかどうなのか、とか、ファイナルデイは研究所出身なのか、みたいなことを考察した後に長谷川さんのブログで爆弾発言があったんで、けっこうビックリしましたね。考察、先にやっといてよかった……

――(笑)

ろーらん:
さっき繪里子さんのツイートが話題に挙がりましたが、たしか繪里子さんって、TCの投票期間が終わってすぐ後くらいにツイートされてたと思うんですね。囁きたい、呟きたい、叫びたい、みたいな。

ろーらん:
そういうのを見て、立場上いろいろツイートとかできなかったんだろうけど、ちゃんと見ててくれたんだなあとか、繪里子さんも嬉しかったのかなとか、そのツイートもすごくジーンときた覚えがあります。

TDに向けて

――仮にTDがあったとき、(春香は)どんな役がいいですか。

ろーらん:
なんて言いますか、病弱なお姫様とか、あとは男装の女騎士とかもいいのかなと思います。ちょうどミリシタのメインコミュ2周目のプロローグで、春香さんがそういう病弱なお姫様と、凛々しい女騎士の役をやってみたみたいなことを言っていたので。

可憐「春香さんが演じた役って、たしか……騎士と、病弱な女の子……でしたよね?」
春香「うん、そうだよ! 最初の舞台は、騎士を目指している凛々しい女の子で……。」
春香「次のお芝居は、病弱な女の子。どっちも、違う難しさがあったなぁって。」

メインコミュ第100話 アイドル、天海春香 プロローグ

ろーらん:
それがけっこう私の好みに合ってたというか見てみたいと思ったので。もしTDでそういう役があるならやってみたいなと。あとはそうですね、魔法使いとかもいいのかなとは思います。

――魔法使い。

ろーらん:
魔法使いならどっちに転んでも美味しいかなと。ミステリアスな感じだったり、おっちょこちょいな感じでもいけるし。

――(スタントン)なるほど。ちなみにそにっぴーさんだったら何役がいいですか。

――(そにっぴー)あ~それ振られるんだ、考えてなかった(笑)そうですね、春香は何をやっても似合うし好きになるというのが前提ではあるんですけれども、1周回ってドストレートな主人公役とかって見たくないですか? という提案はあります。

ろーらん:
ダスクよりももっと主人公寄りというか。

――(そにっぴー)そうですね、っていうかそれこそ、実際の学生みたいな。乙女ゲーの主人公じゃないですけど。無味乾燥じゃないですけど、余計な情報が無い主人公を与えてみて、そこにどう色を付けていくのか、というのをやったら、ミリシタが春香のことをどう思ってるのかがちょっと見えてくるのかな、と思ってました。1周回って。

ろーらん:
それは面白そうですね。普通に純粋な主人公って感じで。そこで見えてくるものもあるのかな。ちょっと話が逸れちゃいますけど、そういう意味ではLOVERS HEARTの有料配信のドラマ。あれで、元オタクの大学デビューした先輩みたいなのを演じてたのは、けっこう衝撃でしたね。かわいかったですけど。

――(そにっぴー)あれは本当に、オタクですけど、よくいる普通の人感があって。ちょっとまあ、小物感というか。逆に新鮮でしたね。

――(スタントン)ちなみに私はですね、主人公のことが大好き、大好き大好き大好き系ツンデレヒロインがいいです。

他の方の作品について

――学会誌全体の話をさせていただきます。好きな作品や気になった作品、面白かった作品があればお教え願います。

ろーらん:
まず絵の方から行くなら、SCENE1の落ソヤさんですかね。ほんとこういうの大好きです(笑)悪役で、なんか魔法少女系というかプリキュアっぽいというか。ご丁寧に切り取り線まで作っているのが凝ってるなと思いました。

――そうですね。「切り取れません」。

ろーらん:
さっきも言いましたけど、眠り姫が本当に好きなんで、こういうのをいつか公式でやってくれないかなあ、また。最初動画サイトでそこだけ見たので、嘘予告だと知らなくて必死に探しましたからね、眠り姫のDVD。そのくらい好きなので、今回の落ソヤさんのは衝撃でしたね。

ろーらん:
あとは、とりむねにくさんですかね。

ろーらん:
一番、春香Pが見たい風景といいますか。春香Pとしてはこう、私含めて春香さんをトップアイドルに、すごい子にしたいしなってほしいと思うんですけど、その一方で普通の、ひとりの女の子としての春香さんを見たい。見たいというかまあ、安心してそういうのをさらけ出す場を作ってあげたいと思うんで。そういう意味ではとりむねにくさんの、コーヒー持ってほっこりしている絵が、見たかった景色というか、いいなあと思いました。

ろーらん:
あとは、みりんさんですね。結構面白いなあと。

――あの、無印の衣装で、傘を持って手を伸ばしている。

ろーらん:
『ショーシャンクの空に』を彷彿とさせるような、良いレイアウトだなと。

――ああ~。

ろーらん:
春香さんって春とか晴れとか明るいイメージがあると思うんですけど、その中で、雨で傘さして雨空に手を伸ばしているのが逆説的というか。面白いなと思いました。

ろーらん:
あとは後半のイラスト、SCENE4でいうなら、やっぱり鬼ヶ島もやこさんですかね。

ろーらん:
10年後の春香さんということで、描写を見ると、電車の中一面春香さんで。男の人が持ってる雑誌も春香さんですし、春香さんのリボン着けて喜んでいる子とか、たぶん春香さんの曲を聴いてるんだなとか。もうトップアイドルって感じなんですけど、窓の、多分春香さんが、ちょっと寂しそうな感じで座ってるっていうのが、なんかもう……いいな。いいなというか、クるなあ、と思いました。ちょっと暗い感じに受け取ってしまうんですけど、トップアイドルがこうして座っているのに誰も気づかないんだなあ、みたいな。そこが一種の春香さんらしさでもあってしまうのかな、と思ってしまう次第です。もやこさんがどういう感じでこれを描いたのかは分からないですけど、私はそういう受け止め方をしました。

ろーらん:
あとは、白黒さんですかね。ロングヘア―春香さんが良いな、と。単純に。ギャップが……ギャップがいいなあと思いました。

ろーらん:
文章の方でいうなら、面白いなあと思ったのは、一連の、何といいますか……ハルカニウムシリーズじゃないですけど、理系項目といいますか。

(※一例)

ろーらん:
皆さんしっかり書いてらして、知識量とかかなりあるんだなあというのが見てわかるんですけど。見てて、「なんだこれは……」と笑ってました。

――ふふふ(笑)

ろーらん:
春香さんの細胞を取ってたりとか、(兎爺著『コラム:はるかさんの分裂に関する最新研究』)アマミ酸とか(じん著『天海春香、足りてる?』)。居上さんの全部英語で書いてるやつ(居上著『ATPase Activity on Waff-E constituted Wa-f-foi Protein Complex』)とか、"Eigo Madi wakaran"とか、"Gentei aori Yurusan"とか(いずれも天海春香学会Vol.3 P83)ちょいちょい書いてたのが面白かったです。

――査読も大変でした(笑)

ろーらん:
でしょうね(笑)なんか久々に英語を勉強しようかなと思いました。

ろーらん:
他のでいうなら、春香さんと他のアイドル……例えばラブライブの主人公やアイカツ!の主人公でしたり(ハヤテ著『天海春香×アイドルアニメ×共通点』)、春香さんと他のコンテンツのセンターを比べてみるっていうのも面白いなと思いました。

――草Pさんも『天海春香という人物について 各作品の主人公と比較した場合の考察』(※アイカツ!及びプリティーリズム・レインボーライブとの比較)を書かれていますね。

ろーらん:
こうしてみると、大まかには方向性は元気ってことで合っているんですけど、細部を見るとけっこう違うんだなあと思って、なかなか面白かったです。

ろーらん:
あとは、リボンの位置が変わってくるという(なかやまP著『リボンの装着位置の観測による10年後の天海春香予想』)。

ろーらん:
クスっと笑ってしまうんですけど、確かに幼いときって、春香に限らず普通の女の子でも頭のてっぺんにリボン着けがちだよなって。最後も結構ちゃんと今後の春香さんに沿って書いてたんで、これは面白いなと思いました。

ろーらん:
あとは物語系でいいますと、今回やしまさんの『リボン』とか、作詞ってことで男の子視点で書くというのが面白かったです。

ろーらん:
あと、ゆきますくPさんの『White Planetarium』。言っちゃなんですけど、ゆきますくPさんの(作中の)P、相変わらず人の心がねえと思ったりとか(笑)

――(笑)

ろーらん:
もうちょっと、Vol.2(の掲載作品)が素晴らしすぎてちょっとトラウマなんですよ……

――結構そういう方いらっしゃいますよね。

ろーらん:
いや、素晴らしいんですよ? 素晴らしいですし、それがある種箱マスのドームEDから続く春香さんの宿命ではあるんですけど。わざわざデートしておいて、指輪隠して、目の前で嵌めるか?? っていう……どれだけお前、性格が……

ろーらん:
あとは栗鼠さんの『或る春香Pの独白 ~X年後の天海春香さんへ~』。これはグリマスの有名なビデオレター(コウヘイP作『X年後のプロデューサーさんへ』)が下敷きと仰ってますけど、ある種のアンサーソングになってて、いいなあと思いました。ご自身の思いとか。

ろーらん:
フブキさんも美也を絡めて書いていて(桃と蝶々)。

ろーらん:
フブキさんの作品が私好きで、ほんわかしながら見れるんですけど。最後の方にあった……

大人の体と、少女の恋が、27歳の天海春香を作っている。

天海春香学会Vol.3 フブキ著『桃と蝶々』 P188

ろーらん:
そういうのが逆に、ある意味残酷だなと思いました。

――残酷。

ろーらん:
この作品だと、美也はアタックするわけじゃないですか。プロデューサーに。多分春香さんは、分かってか分からずか、敢えてアタックしないでアイドルとしての道を進むみたいなことをしているわけじゃないですか、結局。ある種、「私は天海春香だから」みたいな。
だから、ゆきますくPさんのは、Pは酷いですけど、春香さんなりにダメージを受けても前に、建設的な方に進んでいけると思うんですね。ただ、フブキさんの春香さんの方は、ストレスは少なくいくんですけど、矛盾をはらんでいるというか。業を背負って生きていくのは可哀そうかなあと思いましたね。

ろーらん:
あとは、藤本佑麻さん(天海春香が歩く道)がけっこう王道な感じで、文章とかもすっきりしてて、読みやすくて凄いなと思いました。今回の作品で一番好きかもしれないです。

ろーらん:
最後の方でプロデューサーに色々言いながらちょっと弱気なところを見せるんですけど。

この景色は、私だけのものです。

天海春香学会Vol.3 藤本佑麻著『天海春香が歩く道』 P183

ろーらん:
と、言うところがかっこいいなと思いました。可奈とかが主人公のコミカライズ(Blooming Clover)の中で、可奈に相談された春香さんが「可奈ちゃんは私にはなれないよ」みたいなことを言うシーンがあるんですけど。

可奈ちゃんは私にはなれないよ
可奈ちゃんは可奈ちゃん
未来ちゃんは未来ちゃん
私は天海春香にしかなれないと思うんだ
人は誰かにはなれない
けど 自分のまま前に進むことはできるんだよ

アイドルマスター ミリオンライブ! 3巻 P86~87

ろーらん:
それと似たようなものを感じて、感動しました。かっこいいな、というか。春香さんって、ガンガンガンガン行くってわけではないんですけど、そういうガッツというか、真っ直ぐさというか、そういうのが。決して弱気にはなってほしくないな、というのがあるので。そういうかっこいい春香さんが見れてよかったです。

ろーらん:
あと、そうさん(そうP@アイマスP春香派)の『ある春香Pの戯言 ~天海春香の永続性について考えてみた~』。最近のMR展開を予見しているような感じで、すごいなと思いました。この前の『START!!』のやつとかも凄かったですし、ああいうのは進めていけばいいと思います。

ろーらん:
一番グっと来たのは、シーバスPさんの『春香の未来、あの頃と今』ですかね。あれも独白というか、色々ご自身の思いを語っておられるんですけど。私はシーバスPさんが作られている動画けっこう見てて好きなんですけど、昔からそうやって春香さんへの愛を表現されてきた方だからこそ、切々と色んな思いを書けるのかなと思って、ジーンと来ました。酸いも甘いも見てきたみたいな感じで。

ろーらん:
ArisakaPさんの『「ある日の風景7」と「OFA ランクアップB」を起点に読み解く天海春香の価値観』も好きですね。

ろーらん:
私も、ArisakaPさんがこの記事の中で言っているOFAのBランクコミュとか好きなので。こういう文章を書きたいと改めて思いました。

――前のインタビューでも、ArisakaPさんについてお話を頂いていましたね。

私もArisakaさんは尊敬しています
今回のVol.2に掲載されていたArisakaさんの作品を見て、俺はこういうのを書きたかったんだなと思いました。ゲームのストーリーからキャラクターの方向性とかを解き明かすというのをやってみたかったんで、そういうのをやっているArisakaさんはすごいなあと思います。Arisakaさんはアイマス2やSPの考察を理論武装してしっかりされてるのですごいなあと。ミリタリーも好きみたいなのでいつかお話してみたいです。

“学会員”インタビュー㉓ろーらんさん 「ろーらんさんに似た人」より

ろーらん:
そうですね。私が理想とする考察はそういう考察なので。いいなあと思います。考察できると楽しいんですよね。アニメにしても何でも。こういう演出はこういうことなんだとか、色々考えるのが楽しいんで。そういうのをしっかりできるように頑張っていきたいなと思います。

10年後の天海春香

――今回、Vol.3の特集テーマに「10年後の天海春香」というのを用意しております。ろーらんさん的に、10年後の天海春香はどうなっていると思いますか。

ろーらん:
うーん……さっき言った通り、春香さんには個人的に演技面を頑張ってほしいなと思うので。演技もできるアイドルみたいな。最近でも、若い頃は歌手活動をしていた方がドラマをやられて、それが評価されて、大女優としてずっと継続して活躍される、みたいなことがあると思うんですけど。春香さんもそんな感じで、歌とかも歌いつつ演技方面で活躍していってほしいなと、個人的な思いです。

――演技方面で活躍する人になってほしいし、なるであろうと。

ろーらん:
ですね。まあ、一時期その、春香さんはいわゆるドームED(の後)で引退して、プロデューサーなり好きな人とくっついていった方が幸せなのかなと思ったんですけど。たしかミワのいぢさんが、そういう世界戦のお話というか短めの漫画を描かれてまして。そこで描かれていた春香さんが、顔とか行動には出してないんですけど、すごく寂しげだったんですよね、背中とかが。だからそれを見た後だと、春香さんには、本人には酷かもしれないですけど、アイドルとか女優とか、夢に向かってずっと走り続けてほしいなとは思います。
あとはメタ的なところで言うと、さっきも言ったとおりMR、VR的な活動をやっていってほしいなと思います。ちょうどMマスがVtuberっぽいことをやったみたいですし、そんな感じでどんどん、現実と仮想の垣根が無くなっていく感じで、色んな人の身近な存在になっていけばいいかなと思います。

ろーらん:
繪里子さんとか、ずっと演じてきたからこそできるアドリブというか、そういうのもあるでしょうし。そういう強みを生かしてずっと春香さんは春香さんで在り続けてほしいなと思います。

春香と千早

――もし天海春香学会Vol.4があるとしたら、どのような作品を書きたいですか。

ろーらん:
そうですね、今の所考えているのは、千早がどういう風に春香さんの影響を受けていったのか、みたいなのを書きたいなと思っています。

――千早ちゃんが、ですか。

ろーらん:
結構アニマスとかで、千早が春香さんに色々してもらって明るくなっていく、みたいな雰囲気、イメージがあると思うんですけど。じゃあ具体的にどう変わっていったのかとか、そういうのをアニメの演出や描写から考察できたらいいなと思いました。まあ私、こうインタビューで「次こういうの書きます」と言ったことを悉くやってないんで、どうなるか分からないんですけど……

――ふふふ(笑)まあ、書き「たい」とは思っていらっしゃる……

ろーらん:
「書く」とは言ってないです(笑)

ろーらんさんのMMD作品をよろしくお願いします

――何か言い残したことなどはございますか。

ろーらん:
やっぱり、私はTCで頑張ってた春香Pさんのことを知っていてほしいので、是非いろんな人に読んでほしいなと思います。これで書けなかった、例えば千早Pの方とか律子Pの方とかの活躍とかも、どこかで書きたいなと思うので。今後できたらそういう機会もあればなあと思います。あとは、自分のエゴで言うなら、冒頭で紹介してくださった通り、MMD作ってますんで、そっちもご覧いただけたら嬉しいです。

「制作動画」 r-oran さんの公開マイリスト - ニコニコ動画 (nicovideo.jp)

ろーらん:
MMD夏祭り2022に投稿したりとかしていますんで。はるちはも作りました。よろしくお願いします。

加護

――最後の質問をさせていただきます。「あなたにとって天海春香とは?」という質問がございまして、最初のインタビューでは「まさにアイドル」、次のインタビューでは「神様」っていう回答を頂きました。それ以外の言葉でお願いします……あなたにとって、天海春香とは。

ろーらん:
ちょっと春香さんには失礼な言い方かもしれないですけど、「お守り」ですかね。

――お守り?

ろーらん:
はい。お守りって、ちっちゃいじゃないですか。でも、持っていると加護っていうか助けてくれる部分が、精神的な支えになる部分があると思うんです。特に、お守りは外から見えないけど、自分にとって大事なものというか、安心感を与えてくれるというか。そういう意味で、一種のお守りみたいな感じなのかなと思います。

――――

春香のこれまでとこれからについて存分に語っていただいた、ろーらんさんのインタビューでした。

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