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”学会員"インタビュー㉘らぁーたPさん

天海春香学会Vol.2出版記念企画として、「学会員」のみなさんへインタビューを行うシリーズ企画。

第28回は、らぁーたPさんへのインタビューをお届けいたします。

私はアニマスから入ったPです。
アニマスからといっても見てまだ1年半のPだったりしますが……。
そんなド新米Pがこんな文章を書いていいものなのか?と思いましたが、こんな素敵な機会が次いつあるのかもわからないので書いてみることにしました、文章苦手なのに。

――らぁーたP『私にとっての天海春香』、天海春香学会Vol.2より

インタビュー:そにっぴー/スタントン

文:スタントン

――

志希ちゃんに一目惚れ

――改めまして、宜しくお願いいたします。

らぁーたP:
お願いします!

――早速、伺っていきます。学会誌へ寄稿いただいた文章によると、一ノ瀬志希ちゃんのPをされていたそうですが、シンデレラや志希ちゃんにはどのようにハマっていったのでしょうか。

らぁーたP:
最初は……友達がデレステをやってて、「やりなよ~」って言われたんですけど、興味がなくてやらなかったんです。私はその当時A3!っていうゲームにハマっていたんですけど、そのデレステを紹介してくれたのもA3!の友達だったんです。それで、「らしんばん」ってあるじゃないですか、中古屋さんの。らしんばんにA3!のものを見に行くついでに、(友達から)「デレステのグッズも見ていい?」って言われて、見に行ったら……志希ちゃんのキーホルダーを見つけたんです。そのときに、そう……「なんじゃこの子?かわいいやん!」ってなったんです。完全に一目惚れですね、一目惚れ。

家に帰ってデレステをやり始めたら、ちょうど志希ちゃんの限定ガチャが復刻でやってて、回したら20連くらいで出てきて「うわっ、好きな子がなんか出た!」ってなったんです。で、しばらくデレステをやって、「もういいかな?」って思ってたときのタイミングでちょうど「クレイジークレイジー」のイベントがあって……!

――ちょうどそのタイミングだったのですね。

らぁーたP:
ちょうどそのタイミングでイベントがあって!もうね、曲もコミュもMVも最高すぎて、沼りましたね。あんまりリズムゲームは得意な方ではなかったので、「志希ちゃんかわいいけど、リズムゲーム得意じゃないしな」って思ってたタイミングでクレイジークレイジーのイベントがきて。全てが素晴らし過ぎて、圧巻過ぎて、公式にも二次創作にも手を出し始めて、デレステ民になりましたね。

――志希ちゃんのどういうところがお好きですか。

らぁーたP:
なんて言うんでしょうね……やっぱり、自分にとっては見た目が物凄い……「好き!」って感じですね。あと、基本的に内面にちょっと何かを抱えている子が好きなんですよ。

――(そにっぴー)ああ……!

らぁーたP:
そういう子が好きやから……志希ちゃんって過去がわりと複雑なので、そういう面も見て「好きやわ~」ってなりましたね。でも、学会誌で書かせてもらったんですけど、志希ちゃんはアイドルとして見てた感じではないですね。いちキャラとして、ゲームキャラクターとして好きだったんですよ。デレステをやっていくうちに色んな子が好きになるんですけど、ゲームキャラクターとして好きになってましたね。

――(そにっぴー)そういえば、先日ミリシタでクレイジークレイジーのイベントがあったじゃないですか。あれで秘密のトワレめっちゃいいじゃんってなったんです。一ノ瀬志希いいなあ、って最近思うようになりましたね

らぁーたP:
志希ちゃん、いいですよね!


えりんごすわっほい

――もう一つ伺います。もともと今井麻美さんと中村繪里子さんがお好きだったと書いていますが、どういった経緯なのでしょうか。

らぁーたP:
順序的に話しますね。シンデレラにハマって、そこからシンデレラの声優陣にハマっていくようになったんです。で、過去のニコ生とか、ラジオの映像とかをニコニコで見て「あー好きやわ~」って思ってたんですね。

それで、ニコ超かなんかのイベントのアーカイブがあって、それがデレパから青木瑠璃子さんと原紗友里さん、ミリラジから山崎はるかさんと麻倉ももさん、それで765からあさぽん(下田麻美さん)が来てるイベントの動画だったんです。

で、当時シンデレラしか知らなかったので、アイマスに5ブランドあるって知らなかったんですけど、そのイベントであさぽんが繪里子さんのモノマネをしたんですよ。そのときにコメントで「\中村屋/」みたいのが流れてきたんですが、当然私は何も知らないので「だれやねん!」ってなるんです。

――それはそうです。

らぁーたP:
あさぽんすらよくわかってなかったのに、あさぽんがモノマネした "繪里子さん" のことが気になってきたんです。それで調べたら「中村繪里子さん」って出てきたんですけど、何気なくクリックしたニコニコの動画が、PreStarだったんですよ。

『PreStar』(プリスター)は、インターネット放送局「itv24.com」で、2004年5月から2006年2月にかけて配信していたインターネットテレビ番組である。
声優の中村繪里子と今井麻美が司会となり、番組視聴者からの手紙、メール、チャットなどを交えながら進行するトーク番組である。

――PreStar Wikipediaより

――(スタントン)あああ~!!

らぁーたP:
私は適当にクリックしたんですけど、たまたまその回が、ミンゴス(今井麻美さん)がめちゃくちゃ酔っぱらって、「これ大丈夫?」みたいな回だったんです。あんまりツイッターでは言ってないんですけど、百合とかめちゃくちゃ好きなので、「はっ!?」って思ったんです。「なんじゃこれは?」って衝撃を受けて、PreStarを見ていくうちにようやく「アイマス」っていうものの成り立ちがわかってきたんです。

――いやあ、すごい経緯ですよね。あさぽんのモノマネからPreStarに行くなんて。PreStarいいですよね。

らぁーたP:
いいですよね、PreStar。言い方がおかしいんですけど、二次元じゃなくて三次元に「百合」があるなんて思ってなかったので衝撃を隠せなくって……どの回を見ても百合だからずぶずぶと……「この二人はなんでそんな仲いいの?」みたいな。


受験が終わりアニマスへ

らぁーたP:
それで、PreStarにハマってた頃がちょうど大学受験をしようとしていたときだったんですよ。高校2年の秋くらいかな? 11月くらいには、「これが765っていうアイマスなんだ」ってわかってきたんです。

そのときに「765 初心者 何から入る」みたいな検索をしたら「アニメ」って出てきて、見ようと思ってたんです。ただ、そのときは受験に集中しようとしていたときだったんです。(高2の)冬になったらツイッターとか辞めて、趣味も最小限にして、デレパを聴くことだけを楽しみにしようって。だから、アニメは見つけたんですけど見れてなかったんです。

結局大学は受験しなかったんですが、高3の8月に私のなかで受験が終わったんですね。ただ、デレステとかツイッターとか(時間ができたので)できるようになったんですけど、どう遊べばいいかわからなくなったんです。そこで、ふと思ったんです。「せや!繪里子さんとミンゴスの実態百合があったわ」って。で、PreStarを見てから、「そうやった、受験終わったらアイマスのアニメを見ようと思ってたんやわ!」ってなって、見始めたんです。

無料でもらえるやん!

――春香学会にはどうして参加されたのですか。

らぁーたP:
ノリと勢いです!それと、こんなこと言ったら運営さんに申し訳ない感じがするんですけど、「作品を寄稿したら(学会誌を)無料でもらえるやん!」って思って(笑)。

――献本がありますものね。

らぁーたP:
私もむちゃくちゃお金があるわけじゃないので、「CDとか買いたいなあ、でも学会誌読みたいなあ」って思ってて、じゃあ書いてみるか!って思ったんです。それと、あと当時色々 "やりたい欲" があって、いままでやったことないことをやってみようって感覚になったんです。だから「参加しちゃえ!」ってなりました。

――献本目当てで参加してくださるのは運営としても嬉しいです。無料献本はそれを狙っている側面もあるんです。

らぁーたP:
ありがとうございます。なんか不純な理由ですみません(笑)。

――いえいえ。では、春香学会って名前自体は前からご存じだったのですか。

らぁーたP:
確か、Vol.1が出たあとに知ったのかな?ツイッターで繪里子さんのファンの人をフォローしていったときに、スタントンさんもそにっぴーさんもフォローしたんですよ。そのときから名前だけは知ってて、そのうち、「天海春香について色んな角度から話を投げ合ってる企画なんや、なるほど~」って知っていくようになりました。

――そういった経緯で春香学会を知って参加されたわけなのですが、「私にとっての天海春香」という文章を最初から書こうと思っていたのですか。

らぁーたP:
それはなかったですね。寄稿者募集の最終日くらいが期末テストのタイミングで、頭も体も疲労しきってたんです。疲れながら、「これ参加したかってんな~、もうええわ参加したろ」って何も考えずに参加したんですよ(笑)。

――参加を表明されたあとに、何の作品で参加するか考え始めたのですね。

らぁーたP:
私はPixivではるちはのSSを書いているので、最初はSS書こうと思ってたんです。ただ、私参加したのはいいんですけど文字を書くのも読むのも基本大っ嫌いなんですよ。一番グレてたときには「何で文字なんてものが世の中にあるんや」って思ったくらい文字が苦手で(笑)。

らぁーたP:
好きなことなら書けると思ったんですけど、天海春香に対してのSSが書けなくて、2日くらい考えたんですけど断念しました。で、何を書こうと思って色々考えたんですけど、思いつかなくって、「もうそれやったら、自分が春香Pになった経緯を書いたらええやん」って思ったんです。「自分の体験やったら、自分が思ったことを書けばええだけやから……これは勝てるぞ」って思ったんです。

――確かに、面白い顛末ですものね。

らぁーたP:
色々なプロデューサーさんがいるので何とも言えないんですけど、少なくとも王道ではない入り方をしてるなって後から気づいたんです。

――春香Pになっていく過程も面白いですし、それから——他の参加者の方も指摘されているのですが——P歴を重ねていくにつれてアイマスや春香に触れたときの新鮮な感情を失っていくことが多いので、その新鮮さを書いてくださったのは意義があると思いますよ。

らぁーたP:
「頭のなかの整理をしただけやん」って書き終わったときには思ってたんですけど、(面白かった作品として)私の名前をインタビューで言うてくださってる方がいるみたいで、書いてよかったなと思いました。


現実的でない

――最初、春香さんのこと嫌いだったのですね。

(省略)
私は数話見てあることに気づいてしまった。天海春香が "嫌い" だと。
――らぁーたP『私にとっての天海春香』、天海春香学会Vol.2より

らぁーたP:
めっちゃ嫌いでした。「なんやこいつ!」って(笑)。

――文章中でも書いていますが、いわゆる「赤系のセンターポジションキャラ」みたいなのが嫌いだったと。

らぁーたP:
もともと嫌いでしたね。プリキュアとか、幼稚園生くらいのときは話の内容をよくわからずに「がんばれー」って応援してたんです。ただ、小中高を経てだんだんグレてくるわけじゃないですか。

――たしかに、擦れてきますね。

らぁーたP:
私、どっちかというとリアリストに近いんですよ。現実的じゃないと「うーん……」ってなるんです。「『一致団結して頑張って終わり!』なんて、現実にあるわけないやん」って思っちゃうんですよ。綺麗ごとで解決できるなら、世の中全部うまくいくやんかって。

――ツッコミみたいな感じですね。

らぁーたP:
ツッコミですね。「んなわけあるかい!」って。それで、春香についても「みんなで頑張ろう!」みたいに言うじゃないですか。鬱陶しく感じてきて、「お前ちょっと黙れ!」って思うようになったんです。


どうしたって天海春香の心の叫びにしか聞こえない

――たしかに、春香はよく普通と言いますが、発言内容的には理想的・空想的すぎて現実感がないこともあります。そこから、24話を見て春香に対する評価が急に変わりますよね。寄稿いただいた文でも「はじめて見たとき、ほんと訳がわからなかった」と書いていますが、やはり衝撃でしたか。

らぁーたP:
本当に衝撃的でしたね。「私の夢はどこ?」みたいな舞台上のシーンがあるじゃないですか。あれ見て、一旦止めましたもん。後の話がほんまに頭の中に入ってこなくて「ちょっと待って、急にリアリティ出し過ぎやろ!」って。なんやろ、千早回(20話)のころから「なんかおかしいな」って雰囲気は感じていたんですけど、アイドルアニメであんなド暗い話ないじゃないですか。言い方悪いけど、アイドルアニメって「キャッキャして頑張ろ!なんかあったけど一致団結して突破~!」みたいなイメージだったんですよ。ステージの奈落へのプロデューサーの落ち方も深刻だし、春香が徐々に病んでいく描写も……

――レッスンにみんなが来なくなって、空回りして……

らぁーたP:
そうそう!そのときも「ん?」ってなったんですよ。「なんかいつもの "赤系" と違う。この子大丈夫?」って。それで、「私の夢はどこ?」ってシーンのセリフが刺さったんですよ。セリフっていうことはわかってるんですけど、どうしたって天海春香の心の叫びにしか聞こえないんです。表には出してないけど、レッスンにみんなが来れないっていう現実を理解したうえで、「頑張ろう」っていう気持ちと葛藤してたんやなって。今までは、キャラクターが表に出していることが全てやと思ってたんですけど、春香は内面ですごくリアルに考えてたんやなと。

――ここが、らぁーたさんの文章やお考えの肝だと私(スタントン)は思うんですよね。春香さんが好きな人が24話を観たときの感情と、らぁーたさんみたく春香さんが嫌い人が観たときの感情とでは違うと思うので、そこを書いていただけたのは嬉しかったです。それがきっかけで春香Pになったのですね。

らぁーたP:
そうですね。変な言い方ですけど、「普通の子や!リアルな子やな」って思ったんですよ。普通の女の子がプロ(のアイドル)になったときの心情って、私には到底理解できないはずなんです。でも、「こういう感じなんやな」ってリアルに伝わってきたんです。「春香Pやわ、この子を推さな」っていう気持ちが芽生えたんです。


天海春香は人間臭い

――思っていた赤系と違うし、リアルな女の子だから支えなきゃ、みたいな感じですね。

らぁーたP:
そうですね。たぶん、765のなかで一番リアルやと思うんですよ。想像の何倍も人間臭い感じが春香にはあるんです。

――「人間臭い感じ」というのは非常に重要なテーマだと感じました。天海春香って「平凡」や「普通」という言葉で形容されがちだと思うのですが、その言葉のなかには「人間臭さ」という意味が込められていて、らぁーたさんはそこに魅力を感じて春香Pになられたのですね。

らぁーたP:
はい、そうですね。

――どうして、春香って人間臭いんでしょうね。

らぁーたP:
うーん……人間だからわからないですよ。人間臭すぎて、どんな子かわからないです。実際の友達と遊んでいて「こういう子やな」っていうのは分かるけど、深くまでは知らないじゃないですか。「どんな子なん?」って言われたところで「元気な子だよ」「優しい子やで」みたいな言葉でしか形容できないと思うんです。天海春香もそんな子なんですよ。リアル過ぎて、逆に「明るい子やね」って短い言葉で終わってしまうんです。

――らぁーたさんの「リアリティ」っていう言葉の意味を聞きながら私(そにっぴー)ひとりで考えていました。天海春香にリアリティを感じた理由って、表面上はそれなりに快活にしているけれども、悩みや考え事があって、それが人生の大事な局面で大きな壁として出てきてしまい、挫折するという流れが描かれていたからかなと思うんですけど、そういう理解であっていますか。

らぁーたP:
そうです、そうですね! まとめていただいてありがとうございます(笑)。

――このお話を私(そにっぴー)が突っ込んでお聞きしたのって、天海春香学会の参加者のなかには、天海春香の実在性にこだわってらっしゃる方が多いからなんです。アニマスの天海春香って、一見明るくて元気そうに見えるけれどもいずれ挫折がやってくるっていう一歩進んだリアリティがあるんじゃないかなと思いました。

そしてゲームへ

――春香Pになられたところまではお伺いしました。そこからゲームをやり始めるのですね。

そのまま私はアニメではとどまることができずにアニメを見た一週間後にPSPとアイマスSPを購入。
――らぁーたP『私にとっての天海春香』、天海春香学会Vol.2より

らぁーたP:
そうですね! いやあ、私ハマったら一途になるタイプなんですよ。一回ハマっちゃうと沼から抜けられなくなって集中しちゃうんです。アニメを見返したあとにアイマスはゲームがメインなんだと知って、調べたらSPが出てきたんです。日本橋(難波)に中古のPSPを買いに行きましたね。

(春香がいる)パーフェクトサンが届かなくってミッシングムーンで千早をプロデュースしたんですけど、そこでスパイラルにハマっちゃいました。「え、アイドルって衣装変えるの嫌がるん?」って(笑)。

らぁーたP:
「ああ、事前に聞いてたけどやっぱりアイマスって難しいんや」って思ってたんですけど、パーフェクトサンで春香をプロデュースしたら、衣装を変えても喜ぶし「おお~素直やねえ」ってなりましたね(笑)。春香をプロデュースしていくと、アニメでは掘り下げられなかった生々しさ、人間臭さが大ボリュームに詰め込まれていて、「私の好きな春香がここにある!」って感じましたね。

――SPの春香の、どういったところがお好きですか。

らぁーたP:
なんやろ、響ちゃんに追いつけない!って言うところとか、逃げ出しちゃうとことか。アニメの春香はどっちかっていうと大人な感じがしますよね。年齢が一個あがっているのもあるんですけど。一方でSPの春香は子供っぽさ、年頃の女の子感がありますよね。SPをやったあとにアケマスもやって……

――その勢いでアケマスもされたのすごいですよね。難波(namco大阪日本橋店)ですか。

らぁーたP:
難波ですね。アケマスやると、「アケマスの筐体が欲しい」って言う人の心理がわかりますね(笑)。

――ふふふ(笑)。

らぁーたP:
これ家に置きたい!って。グラフィックに関しては今の方がいいんですけど、アケマスって謎の魅力に吸い込まれますよね。あの魅力は何て説明したらいいかわからないんですけど……。ほら、コミュ的にはアケマスの内容って一応箱マスとかSPにも入ってるし、グラフィックも箱マスとかSPのほうがいいんですけど、なぜかアケマスをやりたくなる。一種の麻薬みたいなものですよね。「SPとか箱マスでもこれを見られるけど、アケマスで見たいねん私は!」って。

あとはアケマスやってる皆さんが言ってるんですけど、やり直しが聞かないじゃないですか。"電源ぶっち" が利かないあの緊張感! 変な冷や汗もめっちゃかくし、「誰も話しかけんな!」ってなります(笑)。まあでも、アケマスやったって言うても春香一周したくらいなんですけど、やよいをプロデュースしたら "リアルハイタッチ" ができることに感動しました。カーソルを合わせてポチっとするのも楽しいんですけど、アケマスでやったときは感動しましたね。

――(学会誌の)この文章の最後になると、春香のプロデューサーだったりファンだったりと揺れ動いてらっしゃいます。いまインタビューをしているの2021年の4月の段階で、らぁーたさんは天海春香のプロデューサーですか、それともファンですか。

らぁーたP:
プロデューサーですね。全然今はプロデュースできてないんですけど(笑)。アイマスチャンネルで春香が出たときに――メール読まれてめっちゃ嬉しかったんですけど――ああいうのを見てても「春香がんばれ」って気持ちになるんですよ。

8:12付近~

らぁーたP:
ファンならファンとしてアイドルを見るのもいいと思うんですけど、私は「春香がんばれ」「ちゃんとやれよ」みたいな感情が出てくるんです。寮生活なのでいまはゲームできてないんですけど、そういう気持ちになってますね。だからプロデューサーなんやろうなって私は思います。ゲームをやってるときが一番プロデューサーの気持ちになっているので、早くゲームをしたいですね。


そこ行く~!?

――学会誌の他の作品は読まれましたか。

らぁーたP:
ずっと進学の勉強をしていたので読めてなかったんですけど、最近ようやく読めるようになりましたね。

――面白かった作品や気に入った作品はありましたか。

らぁーたP:
届いたときにチラッと読んだんですよ。「おお、太い!」って思いながら(笑)。そのときにイラストで気になったのが薫る風さんのイラスト。背景と春香さんとで、臨場感っていうんですかね……自分が春香さんを追いかけていく感じがすごいなって、絵に吸い込まれましたね。

らぁーたP:
あと、ミワのいぢさん「描き過ぎやろ!この人はバケモンなんか!」って思いました(笑)。動画で見てもすごいんですけど、まじまじと見てもすごいなあって。それから私も1stVISIONが好きなので、無印の私服の春香さんを書いてもらえてうれしいなあと思います。

夏井わたさんのイラストも、寒そうな中で暖かくしてる春香の空気感がすごく好きで、一緒になって「寒いな」ってしてる感じで……かわいくていいですよね。

――文章の部ではいかがですか。

らぁーたP:
先に言いたいんですけど、minecoPさん。私のやつが前に置かれてるって聞いて「どんな話なんやろ?」って気になって読んだんですよ。読んだら、「これはやばいわ!」って思いましたね。「この人の頭のなかどうなってるんやろ?」って。いや、読んだら読んだで「よくある話やな」って想像はできるんですよ。想像はできるんですけど、絶対にこの発想を思いつかないんです。「居るね、そういう人」って読んだらなるんですけど、それを考えるっていうのが……しかもいろんな表現つかってますし。主人公になったわけでもないけど心情がめっちゃわかるというか、謎の共感を覚えてしまいましたね。この人(minecoPさん)天才ちゃうんかなってほんまに思いました。

春香学会って目の付け所がすごい人がたくさんいると思うんですけど、そのなかの一人ですよね。あと、最後のほうで(春香が広告に出てる)コスメ買うじゃないですか。「そんなことする!?」って。いや、(主人公が自分の立場だったら)考えるんですけど、(話を作るときに)考えるの素晴らしいなって。

――コスメ買っちゃう気持ちはわかるんですね。

らぁーたP:
そう、そう!気持ちめっちゃわかるんですけど、私は絶対(話を作るときに)思いつかないんですよ。いやあ、学会誌での(並び順で)私の話がminecoさんの話に活用されていて、「こういう使い方」もあるんやって思いましたね。

らぁーたP:
それから、私の前の人……べるぞんさん。14年もプロデューサーやってた人の話を読むと、私は新参なので「なるほど~、14年もプロデューサーをやってる人はこう思うんやな」とか、「そういう考え方もあるんか!」ってなりましたね。

――いろんな考え方があることがわかりますよね。

らぁーたP:
そうなんです。やっぱりアイマスっていろんなところに派生する分、「これはちゃうな」っていうのが出てきたり、運営に対して思うことが出てきたりすることもあると思うんですよ。それで、他の方の意見を見ると気持ちが楽になったり、「気づかなかったけど自分はこう考えてたんや」って整理ができたりすると思うんです。しかも、この方は14年もプロデューサーをやられてますからね。

――大先輩ですよね。

らぁーたP:
大先輩やから、(アイマスの初期の話を読めて)「当初はそんな感じやったんや!」っていうワクワク感があったし、いち資料として読んでましたね。運営側ではない視点での情報は貴重なので、読めて嬉しかったです。14年前の私は幼稚園生とか小学生やから(笑)。

一番「こんなんあり!?」って思ったのは、文章の最初の作品ですね。

――契約書(とらきちPさん「agreement」)ですか。

らぁーたP:
そこ!?ってなりましたね(笑)。普通に過ごしてて、契約書の隅から隅まで読んだ人ってまあ居ないと思うんですけど、「こういうのあるよね」っていうのが全部書かれていました。「乙が未成年者である場合はその親権者~」って表記を見たときは「細けえ、すげえ」ってなりました。

らぁーたP:
あと、じんさんの「エネルギー産生の謎」。笑いましたよね(笑)。発想としては素晴らしいんやけど、「おかしいやろ!?そこでくる?(笑)」って。私はド理系なんですけど、生物とか有機化学・無機化学の分野が大の嫌いで、生物に関しては授業中ずっと寝てましたもん(笑)。だから、最初この記事見たときは吐き気がしたんです。「私の嫌いなものが全部詰まってる!」って(笑)。解糖図とか、リン酸のPが3つ付いてるやつとか、「うわ~!見た見た見ためっちゃ嫌いなやつや!」って拒否反応が出ました。

でも、気になって読み進めていくうちに、面白さとかわかりやすさに気づいたんですよ。「アマミシン三プロデューサー酸とかどうやったら思いつくねん!」って。ここまで面白くわかりやすく書くなんて、すごい才能持ってるよって思いましたね。一番笑ったのはTCA回路のThank you! center Amami!です(笑)。全体的に、適当に言ってるような気がするんですけど、謎の説得力があって……この方詐欺師に向いてそう(笑)。

らぁーたP:
あと、司令官さんの等身大の天海春香の話ですね。正直に言うてしまうと、「(等身大ポップを)誰が買うねん」って思ってたんですよ。巨大な部屋ならいいけど、普通の部屋に置くのは無理やろって。でも、これを読んだら等身大ポップが欲しくなってしまって……魔力ですわ。この人も詐欺師に向いてますね(笑)。

らぁーたP:
あとKabazirouさんの記事も読みましたよ。読んだ経緯としてはツイッターのやり取りを見て「結局この方はなにを書いたんやろ?」って思ったからなんです。ラグビーは見ていないのでどんなものか知らなかったんですけど、ラグビー憲章と春香ってたしかに一緒やなって思うようになりました。

らぁーたP:
それから、焼肉のおーずさんの「リボンは何色?」ですね。おーずさんの名前はラジオとかで知ってたんですけど、 "叩かれる人"だとは知らなかったんです。どっちかっていうと私も好きなものがおーずさん寄りなんですけど、「好きなものは好き」「自分は自分」っていうスタンスに共感できるなって思いましたね。私は過激派ではないんですけど、おーずさんの言うてることもわかるわって思った部分もあるので。

アイマスって世界観が異なるので、ミリシタの世界観が好きな人もいればアケマスの世界観が好きな人もいて、十人十色だと思うんですね。他を否定してたら宜しくないんですけど、好きなものを好きでいるうちはいいんやと。

らぁーたP:
あと、なかやまPさんのこれ……

――"本棚"ですね。

らぁーたP:
今日ずっと言ってる気がするんですけど、「そこ行く~!?」って思いましたね(笑)。言われてみれば気になるけど、そんなの見つけないもん。「教科書の配置が変わったから理系に切り替えた」とか書いてあって「ええ!?よう気づくな!」って思いました。いま私は19歳で、大学受験の勉強もちょっと前までやってたんです。だから(春香の本棚は)主流の話題なんですよ。社会の選択とか、この科目ならここしかないな、とかわかるんです。あと、「この教科書私も使ってたわ」って。なんか特別感でません?アイドルと同じもの使ってたと思うと。それから、高校では紙の辞書よりも電子辞書を買えって私は言われてたので、春香さんは紙の辞書使ってたんやな、とか。

――もしかしたら、春香さんは電子書籍派ではなく紙の本派なのかもしれないですよね。

らぁーたP:
何かわからないけど、そこに「好き」って感情が芽生えましたね。紙の本が好きっていう春香さんが好きっていう気持ちですね。


リボンはどうなってるのか

――仮にVol.3があって参加されるとしたら、どのような作品を作りたいですか。

らぁーたP:
(作りたいものが)あるにはあるんですよね。春香のリボンがどうなってるのかの問題。自分の髪の毛は春香よりちょっと長いくらいなので、頭部に付け方とか試してみたら自由研究みたいで面白いのかなあって。コスプレイヤーの方とかがどうやってるのかがわからないんですけど、春香が毎日付けてることを考えると、(リボンを選んだり付けたりするのは)そんなに難しい作業じゃない気がするんです。まとめられたら楽しそうやなって。

――「春香は実際どういう行動をしているんだろう」と考えるのは楽しいですよね。

らぁーたP:
楽しいですよね。学校に行くときはこのリボン、気合いを入れるときはこのリボン、みたいに選ぶ方法があるんかなって。


アイドルであり、人間

――あなたにとって、天海春香とは。

らぁーたP:
学会誌で書いたとおり、「アイドルであり、人間」です。アイドルでありながら人間臭くリアリティを出してくれる姿が好きですし、応援し続けたいなって思いますね。

―――

嫌い→好きという感情を経て、天海春香のプロデューサーになったらぁーたさんのインタビューでした。

天海春香学会Vol.2は現在再販中です。

おうち時間のお供にいかがでしょうか。

今後とも天海春香学会を宜しくお願いいたします。

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