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“学会員”インタビュー②ペペロンチーノさん

天海春香学会Vol.2出版記念企画として、「学会員」のみなさんへインタビューを行うシリーズ企画。

第2回は、ペペロンチーノさんへのインタビューをお届けいたします。

聞き手:そにっぴー/スタントン
文:スタントン

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水瀬伊織とDIAMOND

——宜しくお願いいたします。

ペペロンチーノ:
宜しくお願いします!

——まず初めに、アイマスとの出会いについてお伺いいたします。どのような出会いをされたのですか。

ペペロンチーノ:
アイマスとの一番最初の出会いは…… "きゅんパイア"(※きゅんっ!ヴァンパイアガール)の、各アイドルの「はあああん」って言うシーンをまとめた動画でした。友達から送られてきたんですけど、「なんだ!?」って感じで。それで、その友達がアニマスも一緒に勧めてくれて、それでハマりました。


——それはいつぐらいのことでしたか。

ペペロンチーノ:
うーん、詳しくは覚えていないんですけれど、中3か高1のどっちかでしたね。アニマスの放映があった1年後くらいのときに出会いました。

——ペペロンチーノさんは伊織Pの方だと思うのですが、水瀬伊織を担当されたきっかけはなんですか。

ペペロンチーノ:
伊織にたどり着いたのは一番最後なんです。最初は「美希かわいいな」とか「真が意外と乙女チックでかわいいな」とか思ったんですけど、アニマスを見ていくうちに「春香……最高やん!」ってなったまま見終えました。それで、そこから曲を探し始めるんですが……DIAMONDに出会いまして……。


ペペロンチーノ:
(アイマスにハマった当初は)伊織の印象ってそんなに良くなかったんですよ。「ただのCVが釘宮理恵さんのツンデレキャラ」みたいにしか思えなくて。そんな印象があったんですが、DIAMONDを聴いて「あれ……?この子、すごく魅力的なんじゃないか」って気づいて、そこからどんどん伊織にハマっていきました。DIAMONDがこの子の本質なんじゃないか、「ツンデレ」だけがこの子の本質って訳じゃないんだなと(自分の中の印象が)変わっていったんです。

——ペペロンチーノさんは、中村繪里子さんのイベントによく足を運ばれていますね。

ペペロンチーノ:
アニマスを見終えた後に、「この作品から離れたくないな」っていう感覚があってニコニコ動画で色々な動画を探し始めて、結局「中の人」の動画にもたどり着いたんです。それで「中村繪里子さんは面白い人だな」って思っていました。「やばい人」みたいな(紹介の)動画もあったので(笑)。
ただある時、「この人はただ面白いだけじゃなくて、頭の回転がすごく早いし考えてボケてるんだな」と気づき始めたんです。(繪里子さんについて)深掘りしていくと、アイマスに対する思い入れも深くて……「この人、好き!」ってなったんです。それで、ラジオを探してたときにちょうどやっていたのが「キラとき☆」でして、そこから本格的に推し始めました。イベントに行き始めたのもキラとき☆の公開録音イベントがきっかけですね。

(キラとき☆のイベントの様子)

海洋工学と浮体式洋上風力発電

——今回、天海春香学会に寄稿していただいたきっかけはなんですか。

ペペロンチーノ:
やっぱり、繪里子さんを推していると必然的に春香Pの方々が周囲に増えていくんです。それで「面白い企画やってるな」とVol.1のときに(春香学会を)知って、買って読んでみたんですよ。そうしたら皆さんすごい熱量を持って取り組んでいたので、「自分もアイマスについてこんな風に語りたいな」と思ったのがきっかけですね。あとはスタントンさんの文章を読んで、「こういうのもアリなんだ」と思ったのが大きいですね。僕自身理系で、大学院に進学して論文とか色々書いているので  "ああいう" 文章の書き方が得意なんです。だから、そういう感じに掘り下げて書いていこうと思ったのもきっかけです。

——大学院での専攻はなんでしょうか。

ペペロンチーノ:
僕の専攻は……あんまりメジャーではないんですけど「海洋開発」っていう分野なんです。研究のターゲットとしては,再生可能エネルギーだとか海洋資源の開発などですね。たとえば洋上風力発電装置についてで……日本って海底の地形が急勾配になっているので、風力発電の装置を直接海底に設置するのが難しいんです。だから躯体ごと浮かせてしまおうという目的で浮体式洋上風力発電の研究を行ったり、日本は海に囲まれているので波力発電装置の研究を行ったりしていますね。
あとは僕自身の研究としては、海底資源掘削のためのドリルの挙動とか。でも海洋についてならなんでも研究対象です。波とか、(大きく言うと)流体力学が専門ですね。


水瀬伊織と天海春香

——学会誌へ寄稿いただいた文章についてお伺いいたします。今回は春香・伊織の関係性について書かれましたが、書きやすかったですか。

ペペロンチーノ:
そうですね。アニマスを見ていると、大事な局面で伊織と春香が話しているなという印象があったんです。僕は5話が大事な話だと思っていて——海にみんなで遊びに行く回。まだみんなで集まれた回——そこでの(伊織と春香の)夜の会話が特に大事だと思っていますし、22話が5話との対比で、みんなで集まれなくなったときにも伊織と春香の考え方の違いが描かれていました。あと有名なのがムビマスで志保が春香に食い掛ったときの……

——「ストーップ!」ですね。

ペペロンチーノ:
そうですね。重要なところで伊織と春香が出てくるので、書きやすかったといえば書きやすかったです。ただ、具体的にその関係性を文章化したものはあまり見かけないので、「ちゃんと書いてみたい!」と思って今回記事にしました。

——ツイッターでの感想でも話題になっていたのですが、アニメと映画全部通して「春香と千早」「春香と伊織」がそれぞれ会話する秒数をカウントする試みをされています。大変だったのではないかと思いますが、いかがでしたか。

ペペロンチーノ:
アニマスも所々(記憶から)抜けているので、セリフ一つひとつをちゃんと確認したかったんです。その確認作業の片手間で計測していたので、そんなに大変ではなかったですよ。1日2-3話くらい見ながら——ちょうど文章を書くタイミングでYouTubeで配信していたので——公開されるタイミングに合わせて見ていたので苦労した感じはありませんでした。

——記事に掲載いただいた表自体が大変貴重な資料になったと思います。

ペペロンチーノ:
そうですね。ただ、伊織と春香が60秒しか会話していなかったとは思いませんでした。千早や(真や雪歩などの)高校生トリオと比べると少ないとは思っていたのですが、まさかここまで少ないとは……。

——媒体が春香メインということで割愛されたと思うのですが、「5.2 水瀬伊織にとっての天海春香という存在」のパラグラフにて「765プロのみんなと一緒にいることで伊織にも心情の変化が表れ始める」と書かれています。アニマスにおける伊織の心情変化とはどのようなものでしょうか。

ペペロンチーノ:
伊織って最初のうちは自分に自信があって、周りを頼ろうとしてないように見受けられたんですけれど、2話の宣材写真の回で色んな個性に触れて、だんだん765プロのみんなのことを見るようになっていったのかなと思うんです。確か、そこからプロデューサーをちょっとずつ頼ろうとするようになっていったんです。まなマスの竜宮小町回でもピックアップされていたんですが、(竜宮小町でのグループ活動を経験することによって)仲間を頼り始めます。「頼れるのは自分ひとり」っていう言葉も出てくるんですけど、それに加えて765プロのアイドルみんなやプロデューサーやファンがいてくれるからステージに立てるんだと、そういう意識に変わって行くんです。


ライバルと仲間

——今回はイラストでもご参加いただいています。イラストに込められている思いはありますか。

ペペロンチーノ:
夜中に語りたくなって全部ツイートしちゃったんですけれど(笑)、単に伊織と春香が一緒に写ってる絵を描いても面白くないだろうなって思っていたので……。最初に文章で参加しようと思っていたところ、「やっぱイラストも描くか!」ってなったんです。

——おお、すごい!

ペペロンチーノ:
それで、せっかく描くなら文章とリンクさせたかったんです。それで、伊織と春香はアイドルの方向性とかの色々違いがあるので、それを活かせる構図にしてみたりとか、前向きで真剣な表情にしたりとかしましたね。あとは、ライバルといっても765プロの仲間なので、AMCGマークで二人をつないでいます。本当はマスピの衣装(※スターピースメモリーズ)にしようと思ったんですけれど、2人の違いを強調させたかったのであの衣装にしました。


本棚と表紙

——学会誌の他の作品についての感想もお伺いします。学会誌は読まれましたか。

ペペロンチーノ:
ちょっといまリアルの学会に論文を書いていて……(笑)、全部は読めていないのですが、気になった作品は読ませていただきました。あの、話題の春香の本棚!(※なかやまP著『天海春香の部屋の本棚に並ぶ書籍に関する考察』)あれは気になって読みました。春香が近しい存在に思えて、面白い作品だなと思いました。


あとはKabazirouさんの文章(※Kabazirou著『天海春香とラグビーの共通点』)を読みました。「そういう共通点があったのか!」ってなりました。


——ラグビーの記事、面白かったですよね。イラスト作品はいかがでしたか。

ペペロンチーノ:
イラストはもう……ミワのいぢさん!Vol.1のときに見て絵が上手いのは知っていたんですけれど、このB5の紙を見た瞬間にすごい情報量が目に入ってきて。すごい表現力ですよね。
あとは白黒さん。この方のイラストのステージが広がっている感じと春香の躍動感がすごくて、ライトの感じを含めて引き込まれるような印象がありました。
それからやっぱり表紙(ななみんさん作)が素晴らしい!この……この……なんでしょう。可愛いですよね。もうなんなのか……うまい!(笑)。上手いし、表情がいい!(この本が店先に)並んでいたら表紙買いしますよ。

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シミュレーションと再現性

——もし次の学会誌Vol.3に参加されるとしたら、どのような作品を投稿されますか。

ペペロンチーノ:
2つ浮かんでいます。1つは——皆さんがご自分の専門分野を活かして書いていたので——僕も本気で専攻のシミュレーションを使ったものを投稿しようかな、と。もう1つは今回より春香メインに寄った伊織と春香の関係性の記事を考えています。

——専攻のシミュレーションというと流体力学でしょうか。

ペペロンチーノ:
そうですね。がっつり数値シミュレーションをして、論文のような体裁で書いてやろうかなと思ってるんですけど(笑)。

——おお~……でもそうなったら、こっち(運営)は再現性があるか(査読のときに)確認しないといけないんですよね(笑)。

ペペロンチーノ:
その時は使用したシミュレーションソフトを教えるんで、データから検証してください!(笑)。


つながりと天海春香

——あなたにとって、天海春香とは。

ペペロンチーノ:
はい。考えてきたんですけど……
「様々なつながりのきっかけのような存在」ですかね。
アニマスを最初に見たときも春香に惹かれて「アイマスをもっと知りたい」って思いましたし、春香だったからこそ天海春香学会に論文を出してスタントンさんやそにっぴーさんにも出会えたし、それから、春香だったからこそ繪里子さんに出会えたんです。なので、様々なつながりのきっかけのような存在、ですね。

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水瀬伊織のことからご自身の専攻のことまで、たくさんお話しいただけたインタビューでした。

天海春香学会Vol.2は現在完売となっております。

入荷・再販時にはTwitter(@a_harukagakkai)にてご連絡いたしますので、お待ちいただけますと幸いです。



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