見出し画像

屋上で1人、みんなと月をみた【のあ】

私が書きたいと思っていたのに、ゆうくんに先を越されてしまった。
noteを書きたいといったのは私、登録したのはゆうくん。先に投稿したのもゆうくん。
一言言ってくれれば良かったのに。ちょっと悔しい。

私の声

私は、解離性同一性障害(DID)を持っている。その基本人格であり、主人格。
基本人格と主人格が違うというのは最近知った。
基本人格は体の持ち主、主人格は時間的に大部分を生きる人格らしい。渡しの場合はどっちも私だから関係ない。今後変わるかもしれないけど。

DIDを持っていると同時に、それ以外にもいくつかの診断を受けている。その中の1つが失声症と言われるもの。
読んで字の如く、声を失う病気、疾患。

私はある日の朝突然、声が出なくなった。なんの前触れもなく突然。
最初は声が枯れただけだと思った。でも、声の出し方が分からない。喉の使い方が分からなかった。

怖かった。
声を出そうとしても、息が通るだけ。
怖くて、恐ろしくて、その場で蹲って泣いた。

涙は出るのに、声を出して泣けない。

助けを呼びたくとも、呼ぶ声が出ない。

私が気持ちを伝えるには、文字しかなくなってしまった。
一時は手話を覚えようとした。”喋る自分”を知っている私には、すぐに受け入れられるものではなかった。

このnoteを書き始めたのもそんな理由から。
Twitterもあるけど、文字数の制限に阻まれて言いたいこと言えないことが多々ある。
本当は独り言をだらだら書く予定だった。でもゆうくんも書いてるから結局みんなで使うのかな。

そんなに真剣にならずやんわり読んでくれれば幸いです。


私はひとり。でもひとりぼっちじゃない。

さっきも書いたように、私は解離性同一性障害なんてものを持っている。
不要な論争を招かないために書いとくと、一応お医者さんの診断済み。

どんな症状があるかはネットで調べてくれれば山ほど出てくるから、割愛しとく。

ざっくり言うなら人格さんがいっぱい居る。でも勘違いしてほしくないのは、文字で読むほど楽しそうなものじゃない。
正直不都合ばっかり。
DIDに対しては、勘違いとか、的外れな羨望が多い。勘弁してほしいね。

その人格さんたちはいつも私を助けてくれる。
私を助けてくれるために私のところへ来てくれた、優しい人達。

症状を認識し始めた初期は、そんな優しい人達の存在を信じられなかった。
誰かが自分の中から話しかけてきたり、自分の体を誰かが動かしていたりした。
でも、全て自分の妄想か何かだと思っていた。ただの思いこみだ、と。

それから色々とあって、結局は解離性同一性障害だと診断を受けた。
お医者さんは言った。

「人格さんを否定しすぎるのも良くないよ」

あぁ、みんなごめんね。辛かったね。
そこに居るのに、ずっと居ないものとして過ごしてしまった。

ずっと私の妄想、思い込みだと思っていたのに、やっぱりそうだったんだ。

診断を受けた夜、アパートの屋上で1人で泣いた。
その時は誰にも会いたくなかった。屋上なら誰にも会わないだろうと思っていた。

「好きなだけ泣いていいからさ、落ち着いたらちょっと喋らない?」

1人になりたかったのに、誰かが私の中から喋りかけてきた。
最悪。一番気まずい人に慰められてる。

気まずいだけで、断る理由なんてなかった。

「ねぇ、あなたは誰なの?名前は?」
「誰かはわかんねぇけど、名前はゆう」
「ゆうさん…ずっと見ないふりしててごめんなさい」
「俺には謝らなくていいよ、他の奴にも喋ってやれよ」
「え?何人いるの?」
「俺がわかるだけであと1人いるよ」

ざっとこんなことを喋った気がする。
この時喋ったのが、ゆうくんとあおちゃん(あおい)。

この夜は半月からちょっと進んで、なんとも言えないレモンみたいな形の月だったのをよく覚えている。

あの夜、私を助けに来てくれた2人と明るくなるまで屋上で喋っていた。


私達のこれから

今現在把握できているだけで5人の人格さんがいる。もう1人いるっぽいけど、まだ微妙。

DIDの治療方法には主に2つある。

統合共存

私達のゴールは、今の所統合
本来私から枝分かれしてしまった人格さんたちを、基本人格である私に統合する。

本音を言うと、統合は嫌だった。
せっかく私のところへ助けに来てくれたのに、いつかはお別れになってしまう。そう思っていた。
でも、優しい人格さんたちは「どこにも行かないよ」と言ってくれる。
最近になって、色んな人から「統合は人格さんが帰ってきてくれるだけ」「ずっと一緒だよ」と言われて、ちょっと前向きに考えられるようになってきた。

その時がいつ来るかはわからないけど、私は大好きな人格さんたちを尊重しつつ、私らしく、生きていけたらなんて思っていたりする。
今まで逃してしまった時間を少しでも取り返せたら…なんて。


初めて書いてみたnote、結構難しかった。
文章は書きたかったけど、独り言を文字起こししてるようなもので…
起承転結どころかキーボードをとことこ叩きながら思いついたことを書いてるだけなので、色々めちゃくちゃなのはご容赦ください。


また皆さんのお目にかかれますように。
のあ


P.S.
ちょうど、あの夜見た月にそっくりな画像があったのでヘッダーにしました。
ms_ebiさん、画像お借りします。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?