こぼれてしまいそうな愛をしまう箱
私の世界で1番かっこいい人
正直かっこいい人って信じられないくらいたくさん見てきた。
あと、1番なんて胡散臭い言葉は好きじゃない。
だけど今、間違いなく私の世界で1番かっこいいと言いたい人がいる。
たとえ今だけの順位だったとしても、今1番かっこいいと思っている人が彼だという事実を残しておきたいと思った。
今日、Juice WORLDの2作目の遺作アルバム『Fighting Demons』がリリースされ
その中に"Girl of My Dreams With SUGA from BTS"の文字があった。
Juice WORLDは、私のほんの少しだけ後に生まれた才能あるラッパーで
2019年、21歳という年齢で亡くなったことが当時あまりに衝撃的で強く記憶に残っている。
ユンギさんが2019年に作業した作品なのか、どの様な流れでコラボする事になったのか、どんな曲なのか、海外のラッパーと1人でコラボするなんて
と、発表されてからとてつもなく楽しみ楽しみで仕方なくて、いざリリースされた曲を聞き、案の定様々な思いが頭を駆け巡った。
想像していた温度と少し違う、聞き進めるにつれどんどん何かが込み上げてきそうな曲
アメリカの授賞式でもはっきりと韓国語でスピーチをするかっこいい人は今日も韓国語で詩を並べていた。
BTSのSUGAとして、活動してきたからこそ出来上がった音楽なのだろうと思いつつ、ユンギさんの根っこにあるハングリー精神やこだわりがあるから、Agust Dとして時にSUGAとしてもそれを見せてくれるから、ユンギさんの生み出す作品を心から愛しているのだと悟った。
私の世界で1番かっこいい人はどんな名前を名乗っていたとしても
たった1人の人間なんだ
"大衆音楽をやっている立場として、当然の流れだと思います"
文章で読むと、淡白に見えるこの言葉が苦しいほどに響いた。
どんな思いで音楽と向き合ってきたのか、私たちは彼の作り出す音楽からほんの少し汲み取ることができる。
HIPHOPを愛し、HIPHOPに生きる
そんな人だと理解できる。
多くの人に見てもらう為に、HIPHOPを愛しながら夢を追う少年だったユンギさんは多くのものを手にしたはずだけど
一体どれだけ考え、我慢して、何を失ったか
そんな考えなくても良いことを考えるほどに、彼のことは日々頭から離れない
アングラとメジャーの違い
大衆性と自分の拘り
成功の定義
努力の向けどころ
まだ短い私の人生の中で、長い時間をこの苦悩と共にした事実は
私が彼のファンになる充分な理由になったのだと、改めて思う。
自分を本質を失う事を恐れるのではなく、ハングリーに音楽と共に生きていく道を突き詰める
それがどんなに難しいことか、想像しただけで頭が痛くなってしまう。
誰かが意地を張って追いかけない"大衆性"という道はユンギさんにとって"プライド"なのだと、そう生きてきたのだろうと感じる。
しかしユンギさんが音楽に刻むメッセージは、ただ自分の過去や信念を語るだけではなく、強い激励の言葉にも聞こえてくる
彼の人生を少しだけ覗くことで、私は自分の人生を正当化することも否定することもしなくて良くなった。
ユンギさんがBTSじゃないところで音楽をしていたとしたら
きっと存在も知らなかったし、ここまで彼の生き様に勇気をもらうこともなかったと思う。
私は、弱さを強さに変える術を、ユンギさんを通して学んでいる。
ただ私がこの箱の中でひっそりと語りたかったのは
久しぶりに生身の人の前で歌う姿があまりにも楽しそうで、楽しそうなのが嬉しくてかっこよくて泣いてしまった12月3日
インスタを開設し、他のメンバーが楽しそうに使っているのに音沙汰がなく次の日にレンズを指で抑えたかの様な赤い画面を投稿する不器用さに笑みが溢れた12月7日
juice WORLDとの衝撃のコラボが発表された12月9日
そして公開された"juice WORLD - Girl of My Dreams With SUGA from BTS"を聴いて魂が抜けたように何もせずに1時間以上ただ横になった12月10日
12月が始まってからまだ10日しか経ってないのに、この10日間で彼への思いが溢れかえってぼたぼたこぼれそうになってしまった。
ただそれだけなのに、うまく言葉にできないしもう2000字も書いてしまってる。
でも、ユンギさんはただ"お祭りで買った冷麺が美味しかった"という話を
"こんな感じのお祭りで、芸能人とかも来て、作文コンテストでは入賞して、そこに売っていた冷麺を美味しく食べた"と詳細に話す様な人だから、私もこれでいっか〜
"愛のまたの名は青"
"愛はその結びにそれが愛だった事を悟って終わる"
-Girl of My Dreams より-
愛の別名を青と語り、愛の結びを音楽に乗せて語る人が、私の世界で1番かっこいい人です。
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